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色は思案の外

[1] スレッドオーナー: 最後のティッシュ :2017/08/20 (日) 00:29 ID:ZVkL5PqE No.24890

入籍して一年と二ヶ月、もう少しで一緒に暮らし始めて一年が経とうとしているが未だに「凛子さん」と「さん」付けで呼んでいる
これは仕方がない、元々は上司と部下の関係だったのだから
付き合い始めの頃は「凛子」と心の中で何度もシミュレーションしたものの
切っ掛けを逃し続けて今に至る
何事も最初が肝心とはよく言ったもので、もう切っ掛けが無い

僕は野上 宗太(のがみ そうた)30歳
嫁さんは凛子(りんこ)さん33歳、三つ年上で元上司だ


出会いは新人研修が終わり比較的ブラックな部署に配属された時だった
嫌でも目につく長身の女性は身長が僕と同じで175cmだけど、姿勢の良い彼女は僕よりも背が高いように感じる事もある
整った顔立ちだが笑顔は無く、黙々と仕事に打ち込む姿からは親しみやすさというのは感じなかった
彼女の名前は 吉田 凛子
この時はまだ頼りになる先輩といった感じだったかな
入社してから三年経ち出会った頃の凛子さんと同じ歳になったが、僕は未だに一癖二癖ある顧客に振り回される毎日
一方、凛子さんはというと、この三年の間に頭角を現して「吉田隊長」と陰口をたたかれる程になり
出会った頃の感情が乏しいという印象から、声を荒げているという印象に変わっていた
机に向かい口を噤んでいる時でも、時折眉間にしわを寄せ何所か近寄り難い雰囲気をかもし出している
凛子さんの目が届かないところでは「立てば仁王、座れば閻魔」などと揶揄される事もあるほどだ
自分に厳しく仕事では妥協しない、その仕事に対する厳格な姿勢を他の人にも求める事もあり同じ部署の中には凛子さんを疎む人が多くいた
僕もその中の一人だったわけだが・・・

若手の成長を促すために僕を含めた四人でチームが組まれると、当然の如く隊長は吉田先輩となる
吉田先輩改め吉田リーダーとなった凛子さんに叱られる日々の始まりだ
175cmという女性にしては長身の体格に鼓膜を直撃する勇ましい声 威圧感がハンパない
比較的大きなプロジェクトの指揮を執るという事で吉田隊長は四六時中ピリピリしている

 このチーム、僕には向いてないよ 性格が大雑把だからね
 何で選ばれたんだろう? たぶん人選ミスだな・・・

まぁ、結局は先輩方に手助けされながら及第点を得た訳だが、パーフェクトを求めていた吉田リーダーは納得していなかったようだ
凛子さんらしいと言えば、らしい
これで吉田隊は解散、僕は先輩から譲り受けた我が儘な顧客の元へ戻り忙しくも平穏な日々を送ることになったが
このプロジェクトを切っ掛けに吉田先輩は更に飛躍していく


「野上くん」
吉田主任の声が一瞬僕の心臓を止めた
 (何だ・・・ 何か失敗したか?怒られるのか?)
「はい、なんでしょう・・・」
「来月からよろしく頼むわね」
「はい?」
もう二度と召集される事はないと思っていた吉田隊からの召集令状

 なんで僕なんだ・・・

この時、吉田主任は31歳 僕はあの時の「吉田リーダー」と同じ28歳
あの時の彼女はプロジェクトリーダーで、今の僕は小さな店舗なら任される事はあるが主な仕事は顧客のアフターケア
同じ歳になってみると差が見えてしまうんだよね
まぁ、吉田主任には主任の業務もあり今回は大きな物件ではないようだ 僕の立ち位置は吉田主任のお手伝いってところかな
あれから三年経ち主任の怒号にも慣れたし、あれ以上の地獄を見る事はないだろう

 気楽にいけばいいさ

自分なりに鼓舞してみた

「野上くん」
「はい」
「今夜空いてる?」
「今のところ特に予定は」
 (今夜?何だ?)
「御飯ご馳走するわ、予定入れないでね」
「・・・はい、ありがとうございます」
 (はぁ!?何があるんだ?説教されるのか!?勘弁してくれよ、ここ三日ほどは何もやらかしてないだろ・・・)
「今日は何時の予定なの?」
「残業は二時間ぐらいですかね・・・」
「そう、ちょうどいい時間になるわね」
「そうですね」
 (いやいや、今夜は競馬の予習が・・・)

 明日は秋の天皇賞だというのに、何故こんな事態になった・・・

主任に連れられてきた店は中華料理店だ
といっても高級じゃない方でラーメンやチャーハンといった大衆的な方の中華料理店で
テーブルには唐揚げと餃子、それにビールの瓶と二つのコップが置いてある 長くなりそうだ
 (あれ?主任ってお酒は飲めなかったんじゃ?)
忘年会などお酒が出る席での主任は烏龍茶を飲んでいるイメージしかなく
酒は飲めないと自らも公言している、違和感はあったがそんな事気にしている場合じゃない
とりあえず、この場を乗り切らなければならない
先ずは「お疲れ様」の乾杯から、次は何が来るんだ?
しかし、僕の心配を余所に仕事の話を肴にしてビールの瓶が空いていく
 (主任って結構いける口なんだ 酔う気配が全くない 僕も酔えてないけど・・・)
「三年前だったかしら あの時の野上くんは頼りなかったわね」
「はは・・・」
 (とうとう来た、僕もあれから成長してるんだ 軽い説教なら受け流せる)
「最近は楽しそうに仕事してるわね」
「そうですか?」
 (ん?何か違うぞ)
「よく笑ってるじゃない」
「まぁ、笑うしかないって事もありますし」
「ふふっ、そうね」
 (おっ、笑った?)
「主任はどうです?仕事楽しいですか?」
「う〜ん・・・」
 (あれ?楽しくはないのか・・・)
「ああ、そういえば最近噂になってますよ」
「私の事?」
「はい、背の高いイケメンと並んで歩いてたって 彼氏ですか?」
「ええっ?人違いじゃないの?」
「でも、主任と見間違える女性はそうそういないと思いますけど」
「大女で悪かったわね、こう見えても気にしてるのよ」
「あ、いえ そういう意味じゃなくて・・・」
 (別に気にするほどの事じゃないと思うんだけど・・・)
「ふふっ、たぶん弟よ イケメンかどうかは判らないけど」
 (あ、また笑った)
「弟さんいるんですか?」
「ええ」
「じゃぁ、彼氏は?」
「いないわよ、野上くん彼女は?」
「いえ、いないです」
「本当に?」
「はい」
「ふ〜ん」
 (あ・・・ やっぱり何かいつもと雰囲気が違う・・・)
「主任ってモテたんじゃないですか?」
「何で過去形なのよ」
「あ、すいません」
「でも、どうしてそう思ったの?」
「いや・・・ なんとなくですけど・・・」
「野上くんは?モテるんじゃないの?」
「僕ですか? いやぁ・・・」
 (僕の何所を見てモテると思ったんだ・・・)
「じゃぁ、初めて彼女ができたのは?」
「大学に入ってからですけど・・・」
「本当に?」
「はい、嘘言っても何にもなりませんから」
「そうね」
「主任はどうなんです?」
「私?」
「僕の話しの次は主任の番ですよ」
「そうね、私は中学の三年 別々の学校に進学して直ぐに別れちゃったけど」
「へー、その次は?」
「その次は大学に入ってからよ、一つ年上の人と半年ほどだったかな、それで私の恋愛遍歴は終わり」
「え?マジっすか!?」
 (あ、素が出てしまった・・・)
「私、何か変なこと言った?」
「あ、いえ」
「野上くんは?全部話しなさい、私は話したわよ」
「まぁ・・・さっき言った大学の時の一人と働き始めてから・・・二人です」
「そういえば何か噂になった事あったわね」
 (う・・・ あの女と付き合った事はカウントしたくなかった 僕の黒歴史だ・・・)
「ああ・・・、四股の四番目になってたヤツですね、村上とかが面白がって話すから・・・」
「あっはっは、酷い話ね 四番目って表彰台にも上がれないじゃない」
 (そんなに笑わなくても・・・ けっこうトラウマになってるんですけど・・・)

なんかヤバイ
主任が豪快に笑ってる、初めて見た
向い合って顔を見れば主任は整った顔立ちで、絶世の美女ってわけでもないが中々の綺麗系だ
勿体ない事に男の気を惹ける表情は同僚さえ遠ざける程の険しい表情で隠し、会社ではその魅力を表に出していない
初めて見た
目の前の主任の表情は柔らかい、男の気を惹く魅力が目の前で溢れ出し始めている

「あの・・・」
「なあに?」
やっぱり今夜の主任は今までとは違う
仕事中なら「なに?」と短く鋭く返してくるのに「なあに?」と少し伸ばした言葉が丸く優しく感じる
「本当なんですか?働き始めてから彼氏いた事ないって」
「ええ、嘘言って何になるの?」
「口説かれた事も無いんですか?」
「あったかもしれないけど忘れたわ」
「え、忘れたって・・・」
「仕事の事しか頭になかったから 仕事と恋愛を両立する自信が無かったのよ」
「主任なら何でもできそうですけど」
「そうでもないわよ 先ずは仕事ができるようになる、それから恋愛しようって思ってたけど この歳になっちゃった・・・」
「じゃぁ、今から彼氏探しですか?」
「んー・・・ どう思う?」
「どおって?」
「まだ間に合うと思う?」
「はい、ぜんぜん」
「本当に?」
「はい、主任が彼氏募集するなら僕もエントリーしますよ」
「そう・・・ 冗談でも嬉しいわ」
 (ん?)
「もし、僕がエントリーしたらどこまで残れますか?ベスト8ぐらいまで行けますかね?」
「優勝よ」
「ははっ、僕は主任の彼氏になれるってことですか」
「うん」
 (んん!?今「うん」って言った?)

主任と並んで歩くと自然と背筋が伸びる
緊張している訳ではない、姿勢が悪いと隣を歩く長身の女性より頭が低くなってしまうからだ
今までは恐怖のオーラを肌に感じないところまで離れるという自分ルールを貫いてきたが
今は時々お互いの手の甲が触れるほどに接近して歩いている
目から鱗が落ちるとはこの事か
職場の男どもは目を合わせないように努めるが、仕事から離れると容姿端麗ですれ違う男どもの視線を集める
嗚呼、駅に着いてしまった・・・
「今日は付き合ってくれてありがとう」
「あ、いえ」
 (このまま別れたくない、何か言わないと)
「主任は競馬とか興味ありますか?」
「ないけど、それがどうかしたの?」
「はは・・・ いえ、別に・・・」
 (う〜ん、いつもの主任だ 興味無くてもフリぐらいしてくださいよ、それが女の愛嬌ってもんでしょ・・・)
「もしかして誘ってくれたの?」
「まぁ、そんなところですけど・・・」
「そういう事ならハッキリ言いなさい いいわ、付き合ってあげる」
「ありがとうございます」
 (これでいいのか?本当にいいのか?)


[33] 色は思案の外  最後のティッシュ :2017/09/24 (日) 22:06 ID:vbeYdUh2 No.25033
1月も中頃を過ぎた土曜の朝、僕は凛子さんと一緒に家を出た 今日も出勤だ
凛子さんは平日の5時までということで会社と契約しているが
そこは真摯に仕事と向き合う凛子さんらしく、主任に5時以降の勤務も土曜の出勤も申し出ている
上島主任も快く凛子さんの申し出を受け、僕らの仕事は随分楽になっているはずなのだが・・・

そんな僕らの様子を見て、プロジェクトチームのメンバーは遠慮なしに仕事を回してくるので
明日の日曜日は休めるかどうかは今日の頑張り次第という状況だ
そんな中、あの声を聞いたのは師匠と競馬談義に花を咲かせた休憩の直後だった
オフィスに戻ろうとした時、ドアの前で立ち尽くす西岡が目に入る
「どうした?入らないのか?」
「野上さん、ヤバイです」
 (「野上先輩」だろ 凛子さんを呼ぶ時と一緒になるから、そう決めただろ)
「何かあったのか?」
「奥さん怒ってます・・・」
 (珍しい事じゃないだろ、それに会社の中では凛子さんの事は「野上さん」って呼べよ)
「まったく・・・ 中に入らないと仕事ができないだろ」
「そうですけど・・・」
僕がドアを開けようと手を伸ばした時だった

 「何度同じ事言わせるの!」

ドアの向こうから聞こえてきた凛子さんの声に僕の身体は固まった
 (これは怒ってるってレベルじゃない 激昂だ・・・)
「西岡・・・ 何があった・・・」
「一言でいうと連絡の不備です・・・」
「村上辺りか?」
「高岡さんと村上さんです」
「そうか・・・」
 (先輩の高岡さんまで叱られてるのか・・・ 随分怒ってるな・・・)
「どうします?」
「声が聞こえなくなったら入ろう」
「そうですね」
凛子さんが主任だった時は高岡さんも村上も今日と同じような事で叱られていた
 (成長してない君達が悪い ほんと、僕の身にもなってくれよ・・・)

凛子さんのお叱りタイムは其れほど長くはない、簡潔に叱った後は相手を仕事に戻らせる
僕が西岡と合流した時には終盤に入っていたようで
ドアの向こうから「はい!」という叱られている二人の返事が聞こえてきた時、お叱りタイムの終わりを感じ取った

一応、耳を澄ませて向こうが静かになった事を確認してからドアを開けると
凛子さんは机に向かっている、高岡さんと村上も机に向かっている
そして部屋の中はお通夜のように静まり返っている
西岡と僕の机は近い、という事で僕ら二人は凛子さんに向かって歩いていくわけだが
西岡は僕を盾にするかのように三歩後ろを歩いている
 (怖がるなよ、お前は怒られてないんだろ)
「随分ゆっくり休憩してたのね」
「部長に捕まっちゃって・・・」
「そう」
凛子さんは幾つかの書類を仕分けしている
そして
「これは野上くんがやりなさい」
「はい」
その内の幾つかは僕に回ってきた
 (改装、改装・・・ 改装ばっかり・・・ 思い切って新装しようよ・・・)
「これ設計に回してきます」
「目は通したの?」
「後で」
 (あ・・・)
「一通り目を通してからにしなさい」
「はい」
 (ふぅ・・・ 今のは叱られると思ったけどセーフか)
「これは何?」
「はい? あ・・・」
 (それは・・・)
「この落書きは何なの?」
「それは田川さんとの打ち合わせの・・・」
「見れば分かるわ 「凄く良い感じ」「ウエスタン風」この二行だけの議事録は何なのか聞いてるの」
「ザックリしたイメージですけど、それは一番最初の打ち合わせの・・・」
「まだこんな事してるの!?何しに打ち合わせに行ってるのよ!」
「それは最初だけで、もう何度かデザイナーと一緒に行って話しは纏まっているので・・・」
「最初の打ち合わせをしっかりすればデザイナーも取り掛かりが早いでしょ!」
「はい 仰る通りですが、それは僕の仕事ですので僕のやりかたで・・・」
「最初の打ち合わせからしっかりしなさい、そこだけ直せばいいわ」
「はい・・・ 努力します・・・」
「努力じゃなくて直しなさい!」
「はい!」
 (何でその紙切れが凛子さんの手元にあるんだよ・・・ 机の上を整理した時、どこに置いたんだっけ・・・)

仕事の追加と前に頼んだ事のフォローの為に各部署を一回りして
一回りしている間に色々と考えた
会社の中でも凛子さんと一緒にいるから叱られる事は多くなったけど
慣れてしまったのか大した事はない

 これが恐れていた万馬券の呪いなら厄神もヤワになったものだ
 それとも僕の方が成長したのか?

食堂の前で高岡さんと顔を合わせた
「おまえ凄ぇな」
「何がです?」
「あの女に言い返してただろ」
 (あの女って・・・ 僕の嫁なんですけど・・・)
「んー、まぁ家でも年中叱られてるような感じですからね 慣れちゃったのかな」
「ははっ よし、コーヒーおごるよ」
「いいんですか?」
「いいよいいよ お前は勇者だ、遠慮するな」
高岡さんに言われて気付いた
凛子さんのお叱りタイムは正論の詰将棋だが、僕は玉砕覚悟で抵抗することもある

 やっぱり僕は成長したんだ

そして、おごってもらった缶コーヒーを片手に寛いでいた時、隣の席で主任の上島さんが溜息をつきながら呟いた
「はぁ・・・ やっぱり野上さんは怖いな・・・」
 (ええっ!?叱られてない記録更新中の貴方が!?しっかりしてください!貴方は僕らの希望なんですよ!)


今日はサボり気味だったけど仕事は思いの外順調だった
やはり凛子さんが上に立ち僕と上島主任が下で動き回る方がシックリくるようだ
そうなのだ、復帰して二週間も経っていないが凛子さんは僕ら「その他組」を指揮する立ち場に返り咲いているのだ
しかし、僕ら夫婦の営みでは僕に指揮権がある
そして、昼間に会社で焦らされているからなのか、ベッドの上では僕の辞書に手加減という文字は無い

ベッドの上には全裸の凛子さんが横たわっている
大人の玩具を収納するために買ったケースをベッドの上に置くと、僕は枷を一つずつ取り出した
枷同士は繋がっていない、単体のベルトを凛子さんの手首と足首に巻き
腿にも腿枷を巻くと収納ケースはベッドの隅に除けた
「今夜は何所と何所を繋いでほしい?」
「宗太さんのお好みで・・・」
「じゃぁ、手と腿を繋ぐよ」
「うん」
最初に手枷と腿枷を繋ぐのは、プレイの導入のお決りとなりつつある
手の自由を奪っても凛子さんの身体への負担は少ないし、時間をかけてゆっくり愛撫できるんだよね
アイマスクは着けていない、彼女の潤んだ瞳が僕を追ってきている
その妖艶な視線に引き寄せられるかのように僕は顔を近付けた
「凛子」
僕の手が彼女の乳房を掴むと、乳房が歪んで乳首が向きを変える
「宗太さん・・・」
「今日の晩御飯 あれは何だ」
「え?」
「あんな物を僕に食べさせて、どういうつもりだ」
「そんな・・・ 一生懸命作ったのに、何が・・・」
ついさっきまで乳房を揉んでいた僕の手は今は彼女の恥毛を撫でている
「美味し過ぎて御飯を三杯も食べちゃったじゃないか」
「うん・・・」
「僕は最近お腹が出てきた事を気にしてるんだぞ」
「ごめんなさい・・・」
恥毛を撫でていた手をゆっくりと湿り気と熱を帯びた股の間に滑り込ませていくと
僕の指先は花弁が蓄える蜜で潤った
「許さないよ、今日はアナルプラグでお仕置きだ」
「酷い・・・ あんっ」

 僕は天才だな、凛子さんを叱るネタが次から次へと浮んでくるよ
 それに、凛子さんも乗り気で僕に付き合ってくれるから楽しい
 そして、凛子さんのアナル処女を奪える日が間近に迫っている事を感じている

この日以来、僕の摂取カロリーが凛子さんによって厳しく管理される事になってしまい
会社の机の中に隠し持っていたチョコやアメ玉を没収されてしまったが、大した問題ではない
色々な付き合いなどで外食する時は、食する物の写真を送ったり報告しなければならなくなったが、全く問題はない
仕事の方も覚悟していた程の地獄は見ていない 凛子さんのおかげだね

 仕事は順調そのもの
 夜の夫婦仲は良好、全て上手くいっている



忙しい毎日には変わりないが、何もかも上手くいっている
この事が僕から大事な事を忘れさせていたんだ
凛子さんが会社と契約した三ヶ月も折り返しを過ぎた2月の中頃
事件というものは突然やってくる

この日は土曜日で仕事も一旦の落ち着きを見せた事から、凛子さんは休みを取り僕だけ出勤した
少し残業したけど出来立ての夕食には間に合いそうだ

「ただいま」
 (あれ?)
凛子さんは居るはずなのに返事が返ってこない
ダイニングを覗くとテーブルの上には夕食が用意されていて凛子さんは席に着いていた
「ただいま」
「おかえりなさい・・・」
 (ん?何かあったのか?)
「元気ないみたいだけど 大丈夫?」
「大事なお話があります」
「はい・・・」
 (え・・・ この凛子さんは・・・)
僕は凛子さんの向かいの席に着いた
「先ず一つ目ですけど・・・」
「はい・・・」
 (大事な話しって一つじゃないんですね・・・)
「赤ちゃん・・・ できました」
「えっ 本当に!?」
「はい」
「赤ちゃんできたって事は妊娠してるってことだよね!?」
「はい」
 (僕は何当たり前の事を言ってるんだ・・・ 落ち着け)
「なんだ、深刻な顔してるから・・・ 今日、病院に?」
「はい、朝の内に」
「えー、それなら連絡くれても良かったのに」
「色々忙しくて・・・」
 (深刻な顔して脅かさないでくれよ、良い報告じゃないか)
「そうか んー、僕も父親になるのか まだ実感湧かないけど、これからなのかな」
「それと、もう一つ」
「うん、何?」
「お昼に恵美さんと加奈さんが訪ねてきました」
「うん・・・」
 (こんなに良い日なのに・・・)
「それで・・・ その・・・」
「うん」
 (その先の話は大体予想できるから大丈夫だよ、告白して楽になって)
「結奈さんをウチに呼んで・・・ それで・・・」
「うん?」
 (ユイナ?んー、聞いた事あるような無いような・・・)
「三人で抱きました・・・」
「ん?」
 (なんだって!?)
「それで・・・ 結奈さんは泣いていました・・・」
「そうか・・・」
 (分からない、凛子さんの話しが頭に入ってこない・・・  無理やりやっちゃったのか!?)
「ごめんなさい、宗太くんに迷惑をかける事になるかも・・・」
「僕の事はいいよ それより、凛子さんの方が心配だよ ユイナさんとはちゃんと話した?」
「いえ、服を着て直ぐに出て行ってしまったので・・・」

よくよく話を聞いてみると主犯は恵美さんらしい
それに加奈さんも随分はしゃいで煽っていたようだ
 (凛子さんを巻き込むなんて何を考えてるんだ 大事な身体なんだぞ)

恵美さんと加奈さん、そして凛子さんの三人は基本は受け身でレズ用語で言う所のネコの立ち位置らしく

 僕の知らないところで三人が関係を深めている様な口振りだった事はおいといて・・・

恵美さんが「タチになってくれる女性を探しましょ」と言い出したのが始まりだったらしい
そして「結奈さん」というのは少し前に近所に越してきた若宮さんの奥さんで
たぶん歳は二十代前半から半ばぐらい、色々忙しくてまだ挨拶程度の顔合わせしかできてないけど
小柄で大人しそうな雰囲気とメガネが印象に残っている奥さんだ
恐らくだけど、恵美さんは「最近越してきた」という弱みにつけ込んで結奈さんを呼び出したに違いない
おっとりした印象を受ける見た目とは違い、本性は悪魔のような女だ

 分かっているけど、目の前にすると弄ばれちゃうんだよな・・・
 もしかして、恵美さんの本性はタチなんじゃ・・・ というよりSっ気があるのか?

「話は大体わかった 先ず結奈さんと話ししよう」
「明日、結奈さんと話してみます」
「じゃぁ、僕も」
「いえ、私一人で」
「でも、心配だよ」
「結奈さんの気持ちを考えると宗太くんは知らない事にした方が・・・」
「そうかもしれないけど・・・」
「それに、これは私がやった事ですから」
「凛子さんは悪くないよ、悪いのは恵美さんと加奈さんだろ 凛子さんが責任感じる事なんてないよ」
「ありがとう」

最後の「ありがとう」という言葉と
彼女の思いつめた顔がいつまでも頭の中に残っていた


[34] 色は思案の外  最後のティッシュ :2017/09/24 (日) 22:06 ID:vbeYdUh2 No.25034
日曜の朝、僕は凛子さんを残して家を出た
コンビニに寄って競馬新聞を買うと向かう先は一つ
場外馬券売り場のウインズに向かったけど、こんなにも楽しくない競馬に向かうのは初めてだ
ウインズに着くと見覚えのある常連も何人かいて、朝一番の出走を今か今かと待ち構えている
そんな猛者たちの様子、勝った負けたの楽しそうな会話
目や耳に入ってくる物は、まるで僕が立っている世界とは別世界の出来事の様に感じる
凛子さんから連絡があるまでの時間、何時になるのか分からないけど
僕は時間を潰す為だけに、ここに立っている
今週は、東京・京都・小倉の3場で開催されていて
買った新聞には乗っていない小倉にも単勝に100円ずつ賭けて時間を潰していた

 何故だ・・・ 何故こんなに当たるんだ・・・

妙な不安に駆られ、午後一の5レースの出走前に凛子さんと連絡を取ろうとしたけど返信も何もない
そんな僕の心配を余所に時は進み、遂にはメインの重賞レース、フェブラリーS(GT)のファンファーレがフロアに鳴り響いた

 なんで凛子さんから返事が何もないんだよ・・・
 何かあったのか?

その後も凛子さんからの返事がないまま最後の12レースが終わってしまい
フロアに集っていた猛者達は解散していく、そして僕の財布は無残にも膨れ上がっている

 嫌な予感しかしない
 まさか、万馬券の呪が本気出したって事はないよな・・・
 それなら僕の方に来いよ・・・

まだ日の入りが早い二月の5時頃、僕は玄関のドアを開けた
凛子さんからの連絡は無いままだ
薄暗い玄関には見慣れない一足の靴が置いてあり、大きさから持ち主は女性だと思われる
家の中は暗く静まり返っていて人の気配を感じない
僕は恐る恐る暗い廊下をリビングに向かって足を進めた
リビングに明かりは無く覗く必要はない
寝室の前に立ち耳を澄ませたけど、ドアの向こうからは何も聞こえてこなかったので少しホッとした

 どこにいるんだ・・・

確認だけでもと思い、何気なく寝室のドアを開けた時
開いたドアから優しい光が漏れ出てきた
二つのベッドの間にあるスタンドライトが点いている
その光が暗闇の中に浮かび上がらせているのは横になった凛子さんの素肌だった
正確には脇の辺りまで掛布団を掛け、明かりに背を向けて何かを抱きかかえている様な姿勢で横になっている
凛子さんが肩をこちらに向け、静かに振り向いて顔が明かりに照らされると
伸ばした人差し指を唇に当て、僕に大きな音を立てないように促してくる

恐る恐る寝室に足を踏み入れてドアを静かに閉めた
目に入ったのは凛子さんの向こう側にある長い黒髪の頭、スタンドライトの隣に置いてあるネガメと水のペットボトル
凛子さんの胸の中で寝入っている女性が誰なのかは考えるまでも無かった
明かりを背にした影の中、結奈さんの寝顔を眺める凛子さんは限りなく優しい顔になっている 母性が溢れていた
僕はその様子に妙な安心感を覚え、そっと寝室を出た

リビングの明かりを点け、テーブルの上に残された二つのティーカップを目の前にしながら腰を下ろし
頭に思い浮かべたのは僕のベッドだった
二人分と思われる衣服が置いてあり、当然の如く下着も・・・

 僕が帰ってきた時は、家の中に明かりは点いてなかった
 という事は暗くなる前からなのか・・・

リビングの扉が開く音に振り向かされると、そこには衣服を纏った凛子さんの姿があった
手には靴下を持っていて、その靴下を履くと僕の向かいに腰を下ろした
「結奈さんは?」
「まだ寝てるわ」
「例の話は?」
「見ての通りよ」
「そうか・・・」
 (一言で終わり!? 見ての通りって言われても・・・)
「競馬の方はどうだったの?」
「うん・・・ツキまくりの絶好調・・・」
「ふふっ 良かったわね」
 (もう、良いのか悪いのか・・・)
「そろそろ結奈さんを起こした方が・・・ 家の事もあるだろうし・・・」
「ご主人は出張に出ているらしいから大丈夫よ」
「そうか・・・」
 (だからと言ってずっと寝かせとく訳には・・・)

僕は凛子さんに淹れて貰ったお茶をすすり、凛子さんがキッチンに立ち夕食の準備を始めた時だった
僕の耳に寝室のドアが開け閉めされる音が入ってきた
その事を凛子さんに伝えようとしたけど、それより先にリビングのドアが開いてしまい
目を丸くした結奈さんと目を合わせたまま、二人で金縛りに遭った

 流石だ、生活動線を重視した間取りに無駄は無い
 そして、そんな事に感心している場合ではない

 (どうすればいい? 笑顔だ、笑顔しかない)
とりあえず僕は満面の笑みを浮かべた
「やあ、こんばんは」
 (まさか、この場面で「やあ」なんて言葉が出てくるとは・・・)
「こんばんは・・・」
 (よかった、返事してくれた)
「あら、もう起きちゃったの?」
「はい・・・」
キッチンから凛子さんが助け舟を出してくれて一度はホッとしたのだが
「今、夕食の準備をしているの 結奈さんも一緒に食べない?」
 (え・・・ 何言ってるんですか・・・)
「でも・・・」
「遠慮しなくていいのよ、帰っても何も用意してないでしょ?」
 (社交辞令じゃなくて本気で誘ってるんですか!?)
「はい、でも・・・」
「今日はお買い物に行ってないから大した物は出せないけど、食べていって」
「はい・・・」

目の前に凛子さんの心と身体を独占していた女性が佇んでいる、恵美さんと加奈さんに続き新手の競合相手が現れた訳だが

 (何だ・・・この何とも言えない気持ちは・・・ そうか、新婚旅行の朝食の時か 恵美さんと加奈さんと顔を合わせた時の・・・)

あの時は三人の様子に圧倒されたが、今の僕は違う
あの悪魔と小悪魔コンビの二人とは違い、結奈さんの大人しそうな雰囲気が僕を冷静にさせているのだろうか
それとも、メガネの奥で弱々しく潤んでいる瞳が、僕の方が立場が上である事を伝えてきているからだろうか
「どおぞ、座ってください」
「はい・・・」
 (おっと、先ずは結奈さんを安心させなければ)

 今にも泣きだしそうな顔されると、優しくしたくなっちゃうんだよね

「僕は凛子さんのレズ交友を認めているので、僕の事は気にしないでください」
結奈さんからの返事は無いが、僕の言葉に耳を傾けている事は見て分かる
「レズはハマりやすい性行為だと聞きますから仕方ありませんよ 結奈さんを変な目で見るような事はしません、大丈夫ですよ」
 (よし、うまく言えた 今日は競馬だけじゃなくて口先も絶好調だよ)
レズの世界に引き込まれてしまった若い奥さんを紳士的に擁護し
更に僕ら夫婦の事情も無駄なく上手に説明できた
うつむいたままの結奈さんからは返事は返ってこなかったけど、僕がこの場に平然と座っていられる理由を分かってくれたハズだ

 本当は、もう心配が止まらないんだけどね
 これから仲良くなっていこうという御近所さんだったけど
 先に嫁さん同士が好い仲になっちゃうなんて・・・

「結奈さんに何言ったの!」と強めに聞かれた後はチョットしたお叱りを受けたけど
今回も何らかの危機を乗り越える事ができた
あらゆる不幸、あらゆる不運、今なら何でも乗り越える事ができそうだ

 僕ら夫婦って無敵じゃないのか?
 そうじゃなかった 夫婦というより家族だよね

少し早目の夕食後に二人は 二人と言うのは僕以外の二人の事なんだけど
一緒にお風呂に入って、その後は寝室に籠って二時間ほど何かをしていた
凛子さん曰く、僕の言葉で落ち込んだ結奈さんを励ましていたらしい
それを心穏やかにしてリビングで待つ事ができた
それどころか
 (女って底無しなんだな)
と、呆れる余裕さえあった
まぁ、色々あって気持ちが疲弊していたり麻痺していたりって事もあったと思うんだけど
僕の心は一つ成長したんだ
そして初めて心から凛子さんのレズ行為を容認できたのがこの時で
恵美さんと加奈さんに対する気持ちも少し和らいだ

 本当に少しだけだよ あの二人は悪魔的すぎて、全て容認する事は出来ないよ
 できることなら、結奈さんとだけ付き合ってほしいんだよね



週が明け会社の中はいつもの風景だけど、僕の気持ちは別人になったかのように違っている
つわりの症状なのか、凛子さんは胃の不快感を感じていると言っていたけど
そんな様子は微塵も見せずに仕事に打ち込んでいる
妊娠の事は契約が終了する三月末まで身内以外は誰にも言わない、と凛子さんに約束させられたので
その事を知っているのは、会社の中では僕だけだ
だから僕が頑張って凛子さんに楽させてあげなければならない
凛子さんは真面目だから、何か頼まれると頑張っちゃうんだよね

 仕事の鬼ぐらいじゃ足らないかな
 それなら鬼神ぐらいになってみるか


[35] Re: 色は思案の外  abu :2017/09/26 (火) 10:11 ID:r9tONIVE No.25042
更新有り難うございます。
毎週末の大量更新、マジ美味しすぎますよ。
また、[32]の『凛子さん会社に現る!』は予想外の展開で
笑っちゃいました。
社内でのやりとりも健在で最高!!
宗太くんの『心の声』がだめ押ししてて、またいいです。
次回更新を心待ちにしたいと思います。


[36] Re: 色は思案の外  ふぐり太 :2017/09/26 (火) 22:49 ID:01xpl3KE No.25045
更新ありがとうございます!
まさかの復職に妊娠と新しいレズ友
大量の投稿も飽きない展開でした
続きを楽しみしてます

[37] Re: 色は思案の外  最後のティッシュ :2017/09/27 (水) 20:24 ID:5nuvBrSQ No.25051
abu様、ふぐり太様 レスありがとうございます

いつも励みになる感想を頂き嬉しく思っている反面
たいへん心苦しい限りではありますが、次の投稿で一旦終了とさせていただきます

確約はできませんが短編を挟みもう一度本編って感じの予定なんですが
宗太編の後はどこまで書けるか自分との戦いというか、
ずっと書きたかったオナニー的な作品になることをお伝えしときます


[38] Re: 色は思案の外  abu :2017/09/29 (金) 17:08 ID:1eauhuAU No.25060
最後のティッシュ様レスありがとうございます。
投稿を楽しみにしているのは事実ですが、無理なお願いをしてストレスになるようですと
本末転倒ですので最後のティッシュ様のタイミングで投稿をしていただければ幸いです。
一旦終了につきましても充電期間と受け留め、気長にお待ちしております。
私、とりあえず毎日レス番の確認だけはいたします。
ほんと楽しみな作品ですので、完走をお願いしたいただそれだけが望みです。


[39] Re: 色は思案の外  最後のティッシュ :2017/09/30 (土) 09:02 ID:8k5TZFtA No.25063
abu様、ストレスは感じていませんので御安心を
どっちかというと理想の女性を想い描く感じでストレスの発散になっている感じですかね
では、締めの投稿をします


[40] 色は思案の外  最後のティッシュ :2017/09/30 (土) 09:03 ID:8k5TZFtA No.25064
娘の凛華(りんか)は5歳になり、息子の宗佑(そうすけ)は3歳になった

「凛」は僕が無条件に好きな字だから、生まれてくる子が女の子って分かった時から「凛」の字は決めていたんだ
「華」の字は凛子さんが付けたんだけど
「私には似ずに華やかな娘に育って欲しいの」
なんて言ってた
勿体ない、華やかどころか絢爛豪華になれる素質はあるのに「いつもの凛子さん」は、いつまで経っても「いつもの凛子さん」なんだよね
それは夫である僕が悪いんだ

 僕に凛子さんの魅力を引き出す器量が有れば・・・

息子の「宗」の字は子供達から「田舎のじいじ」と呼ばれている頑固なクソ親父のゴリ押しだ
それを受けるなんて凛子さんも人が良過ぎるよ
名前を届け出るまでは、生まれてくる子が男である事を隠しておけばよかったと思った事もあるけど
今となっては宗佑は生まれる前から宗佑に決まっていたわけで、「宗佑」意外の名前なんて考えられない

 うん、良い名前だ

僕は野上 宗太(のがみ そうた)36歳
愛する妻は凛子(りんこ)さん39歳、奥様方からは憧れの眼差しを向けられ旦那衆からは畏怖される、町内ではちょっとした有名人だ


 はぁ・・・ 今日も仕事か・・・

最近の僕は疲れている
「おはようございます」
駅を出た所で伊藤が元気に声を掛けてきた
「おはよ」
「今日からですね」
「ん?」
「四代目ですよ」
「ああ、そうだな お前に任せる」
「何言ってるんですか それは主任の役目でしょ」
「そうだよな・・・」
 (最近はこんなのばっかりだな・・・ 面倒な事押し付けやがって、どうせ師匠の仕業だろ・・・)
この不幸は前社長が第一線から退いて、会社を三代目が引き継いだ事から始まった
その三代目が部長だった師匠を経営側に引き込んでしまったのだ
しかも

 あの師匠が飛び級で専務だなんて、せめてヒラ取締役からだろ・・・
 三代目も乱心は程々にしてくれよな
 子供達はまだ小さいというのに、先を見れば不安しかないよ
 もう、会社が泥船にしか見えない・・・

会社に着きオフィスに入ると、以前とは比べものにならないぐらい華やかな光景が広がっている
一応は企画営業部という部署は残っているけど、中身は以前の面影を残しつつ大きく変わってしまった
元々は二つあった部署をくっつけて名前に箔を付けただけらしいけど
部署内で分けて元に戻したといったところかな

 くっつけたり分けたり・・・
 前から思ってたけど、いい加減な会社だ

先輩の高岡さんや同期の村上、そして後輩の西岡が配属された課は「プランニング セクション」

 つまり企画課だろ!

プランナーとかプランニングディレクターとか呼ばれて羨ましい奴らだ
それに、メンバーの半数ちょいを女性が占めて見た目は華やかな部署なんだよね

そして僕の肩書はというと「企画営業部 営業課課長兼主任」 人に名刺を見せるのも恥ずかしい肩書だ

 もっとよく考えろよ!
 元々ウチには課長とか係長とかいう役職は無かっただろ!
 主任って係長ぐらいのランクじゃないのか!?
 なんで課長兼主任なんだよ!主任だけでいいよ!

師匠は「そのうちカッコイイ名前にしてやる」と言ってくれたけど、あれから何年経った?

 (あんた専務なんだろ、早く何とかしてくれよ・・・)

まぁ、たぶんだけど、そんな僕の悩みなんて小さいものなんだろう
あっちの高岡さん組は女性が多くて華やかに見えるけど
あれだ、女のあれだ、高岡さんは色々と気苦労が絶えないみたいだし
村上は「俺って最近無口になってないか?」なんて言っている
口数は充分多い方だと思うけど、何らかの制限が掛かっているのだろう
中途採用や新卒を積極的に取り入れたのは、こっちと一緒だけど
男ばかりのこっちの方が気楽でいいね

「おう、野上 朝礼終わったか?」
「まだです」
 (師匠、時間見てくださいよ なんで重役出勤しないんですか・・・)
「そうか、朝礼が終わったら一服するぞ 早く朝礼を終わらせろ」
 (毎度毎度、ここに顔を出す度に・・・ 専務って暇なのか!?)
「朝一の一服は暫く無理です 今日から後藤くんが来るので」
「そうか そうだったな・・・」
 (師匠・・・ 寂しそうな背中をこっちに向けないでください・・・ ごめんなさい)
ここ数年で会社は大きく変わったけど、変わらない師匠を見ると心が安らぐんだよね

そして師匠と入れ替わりに部長の上島さんが一人の男性を連れてオフィスに入ってきた
「朝礼を始めるぞ」
今朝はオシャレな名前の課と一緒に朝礼で上島さんが前に立っている
「今日から皆の仲間になる後藤くんだ」
 (これが僕に押し付けてきた例の四代目か、真面目そうだな)
「後藤です!宜しくお願いいたします!」
 (おお・・・ 気合入ってるな・・・)
「彼が営業課の課長で主任の野上、君の直接の上司になる」
 (上島さん・・・ その紹介やめてくれ・・・)
「ご指導のほど宜しくお願いいたします!」
「はい よろしく・・・」
 (硬い!硬すぎるだろ!こんなカッチカチな人を指導なんてできないよ・・・)
僕にとって部下の教育は面倒事だ 師匠の教えが素晴らし過ぎて仕事に関しては自由人なんだよね
彼は28歳、他所の釜の飯を食っていたので基礎は出来ていると思うんだけど

 後藤くんは僕には合わないだろ・・・ なんで僕なんだよ
 社長の息子とかそんなの関係なしに無理だ・・・
 現場の経験なんか無しで取締役にしちゃえよ・・・

「野上主任、上島部長からお聞きしました」
「ん?何を?」
「ショッピングモール、アウトレットモールの内装を立て続けに受注された件です」
「ああ、あれね・・・」
 (あれは死んだ、三・四回死んだ 思い出したくない あんな大型物件、調子に乗って2件も取りに行くんじゃなかった・・・)
「如月専務も野上主任は我が社の英雄だと仰っていました」
 (違う、それは違う それは僕が伝説の主任と結婚した事を言ってるんだ)
「まぁ、その話はまたの機会にしよう」
「はい!」
 (声大きいな・・・)
「とりあえず、お世話になる各部署に挨拶してから客先回ろうか」
「はい!」
 (ずっとその調子か!?疲れないのか? 疲れるだろ!僕が)
「後藤くん、先ず肩の力を抜こう」
「はい!」
「そうだな・・・ 後藤くんは競馬に興味ある?」
「はい?」

 師匠、いいんですね
 僕の好きにしちゃいますよ
 如月イズム叩き込んじゃいますよ 四代目に
 (ああ・・・ 好き勝手してたあの頃に戻りたい・・・ 最近は新人を連れ回してばっかりだ・・・)


疲れた、今日も疲れた
この疲れをリセットしたくなると、家路についた足が自然と速まる
「ただいま」
おかえりなさいの代わりに聞こえてきたのは
「宗佑!こっちに来なさい!」
という威勢のいい声だった
 
 会社でも家でも声の大きい人ばかり
 うん 元気な事は良い事だ

 (それにしても宗佑のやつ、今日は何やらかしたんだ・・・)

リビングのドアを開けると、そこはファンタスティックな世界だった
床に散りばめられたティッシュが見慣れたリビングを幻想的な空間に仕立て上げている
「ただいま・・・」
「おかえりなさい、夕食は少し待って」
「はい・・・」
腰に手を当て仁王立ちする凛子さんが見下ろしているのは、小さな体で懸命にティッシュを拾う息子の姿だ
凛子さんの背が高い分、余計に宗佑が小さく見える
この凛子さんの目を盗んでここまでの作戦を展開するとは大したやつだ、と感心はしたが
 (宗佑・・・)

 宗佑はまだ3歳、なんだか可哀そうだ
 手伝ってあげたい なんならパパが床に散りばめられたティッシュを全部拾い集めてあげてもいい
 しかし、そんな事はママが許さないだろう
 がんばれ、宗佑

本当は叱る役目は父親の僕の方が相応しいんだろうけど
やっぱり一緒にいる時間が長い凛子さんが叱ることが多くなっちゃうんだよね 申し訳なく思っています
そしてお姉ちゃんの凛華はというと、我関せずでお絵描きに夢中になっている
「凛華、宗佑を手伝ってやらないのか?」
「うん」
 (一言か・・・ クールだね)
「今日はパパとお風呂に入ろうか」
「ママと入る」
「そうか・・・」
 (もう少し優しい言い方できないかな・・・ がんばって仕事を早く終わらせたのに・・・)
「凛華、テーブルの上を片付けなさい」
「はーい」
「パパ、着替えてきて」
「はい・・・」
見渡すとリビングの床は大方片付いていた
 (宗佑 もう一息だ、がんばれ しかし・・・)

 なぜ楽しそうにティッシュ拾いをやってるんだ?
 おまえ、叱られてるんだぞ
 新しい遊びを覚えやがったな・・・

「もう、こんな事しちゃダメよ」
と念を押されお叱りタイムは終了、何故か叱られてない僕もホッとしてリビングを出た

着替えて戻ってくると、いつもの我が家の風景が広がっている
あんなに叱られていたのに、宗佑は夕食の準備をする凛子さんにくっついていて
「向こうで待ってなさい」
と言われても「うん」と返事するだけで離れようとしない

 甘えん坊だな
 そんなにママの事が好きなら叱られるような事しなければいいのに
 でも、無理なんだよね 男の子だから
 叱って甘えられて、甘えて叱られて
 叱られる方も甘えられる方もどっちも大変だね

そんな宗佑に凛子さんは随分手を焼いているようだ
外に出ると色んな物を拾って来たり自ら汚れに突撃して行ったりと、僕からすれば宗佑の気持ちは何となく理解できるけど
凛子さんからすれば宗佑の行動は理解不能らしいんだよね 凛華も時々宗佑を冷めた目で見ている事がある

 女は男の好奇心とか冒険心ってものが分からないのかな・・・

まぁ、ある程度の事は自由にさせてるようだけど、宗佑は今日もやりすぎたようだ
甘えん坊なところが気にはなるけど、師匠が「男は飯食わせて遊ばせとけば勝手に育つ」と言っていたので大丈夫だろう
それより、心配なのは凛華の方だ
以前、凛子さんの実家で見せてもらった子供の頃の凛子さんの写真
目の前の凛華は、その凛子さんに似てしまっている
どうせ似るのなら100%似てくれた方が気が楽だった
しかし、残念なことに僕の緩んだ血が絶妙に混ざっちゃってるから
たまらなく愛おしい容貌になってしまっている

 親の色目であってほしい

そう何度願った事か
しかし現実は残酷で、どうやら僕は神様に試練を与えられたようだ

 この世の全ての男から凛華を守る!

「大きくなったらパパのお嫁さんになる」
 (え!?凛華、今なんて言った)
「はは・・・ 急にどうしたんだ」
 (これは夢にまで見た愛娘からの・・・)
「たっくんのママがね、そういうとパパが喜ぶって 嬉しかった?」
「ああ、嬉しいよ」
 (恵美さんか・・・ 変なこと凛華に教えるなよ!でも、ありがとう!)

 恵美さん 土下座でも何でもするから、凛華にだけは手を出さないでくれ

そう強く願った夕食前のひと時だった


[41] 色は思案の外  最後のティッシュ :2017/09/30 (土) 09:04 ID:8k5TZFtA No.25065
僕は自分の部屋に籠りパソコンを起ち上げて、アダルトなショッピングサイトを閲覧している
以前は僕一人の部屋として使っていたけど、今は二人の部屋という認識でいる部屋だ
元々あった椅子と机は入れ替え、座卓の上にパソコンとオグリキャップ
カーペットの上にクッションを二つ並べて、それにお尻を置いている
そして並んで置いてあるもう一つのクッション、その主を僕は待っている

僕がリビングを出る時は、凛子さんはヨガを終えヨガマットの片付けを始めていた
今夜の凛子さんも美しかった
宗佑は凛子さんのヨガが終わるまで、隣でお行儀よくママを眺めていたけど
宗佑の目に映っていたママは、僕が7年前に初めて見たヨガマットの上の凛子さんとほとんど変わっていない

あの頃から変わった事といえば、お母さんになった事、そして復帰したパート先のホームセンターでは
フォークリフトを自在に操り他のパートやアルバイトを纏め上げて「師団長」と呼ばれているところかな
その「師団長」については、凛子さんと同じホームセンターにパートに出ている近所の方から聞いた話だから信憑性は高い
僕の上司だった時の「吉田隊長」と比べると随分昇格しているようだ

 「隊長」や「軍曹」は字名としてありそうだけど「師団長」は初めて聞きましたよ・・・
 ホームセンターのパートに復帰して数ヶ月でそれって、どんな働きぶりを見せてるんですか・・・
 そして、玉掛けの資格も取得しようとしていますね 貴女は何を目指しているんですか?

宗佑を幼稚園に預ける事ができるようになるとパートに出始め
家の事を優先させながらも、時間を作ってジムに通ったり料理教室に通ったりとアクティブに活動している
僕と二人で暮らしていた時とは勝手が変わったはずなんだけど、それをものともしない様子だ

 ママになってから随分パワフルになりましたね
 流石です


僕の耳は階段を上がってくる足音を追い
その足音が僕の部屋の前で止まると、ノックも無しにドアが開く
そして、トレーが座卓の上に置かれ湯飲みが二つパソコンの前に並べられると
隣に座った凛子さんとパジャマ越しに肩を着け合った
「やっと寝てくれたわ」
「ありがとう なんで僕の時は寝てくれないのかな」
「変な話しを聞かせるからでしょ」
「変なっていうより興味ありそうな事を・・・」
「だから興奮して寝なくなるのよ」
「そうか・・・」
「ふふっ せっかく寝かせる前は大人しくさせてるのに」
「今日も宗佑はお行儀よくママのヨガを眺めてたね」
「うん・・・」
「ん?」
「もぉ・・・」
「どうした?」
「わかってるでしょ」
「ははっ 凛子」
「うん 宗太さん」

時々だけど、二人になると凛子さんは甘えん坊になるんだよね
そして、どこで切り替わっているのか 最近は見極めが難しくなってきた気がする
結婚する前からの事だけど、彼女の甘えスイッチが何所にあるのかサッパリわからない
怒りのスイッチは分かっているのに・・・

開いたサイトでのショッピングは後回しにして、甘えん坊になった凛子さんを受け止めた
彼女は子供たちを厳しく躾けているけど、それ以上に優しい母の顔を向けている
その顔は僕には向けてくれない、子供たちだけの特権だ
でも、甘えた凛子さんを受け止められるのは僕だけの特権なんだよね

クッションを肩の下に敷いて二人で寝転がった
「今日も大きな声で宗佑を叱っちゃった・・・」
「ははっ 一生懸命ティッシュを拾ってたね」
「うん・・・」
「リビングに入って驚いたよ 今日のティッシュはやりすぎだな、凛華も呆れてたみたいだし」
「ふふっ そうね」
「ティッシュ拾ってる時も何か楽しそうだったし、凛子の事を怖がっては無かったみたいだよ」
「うん」
「それに、ずっと凛子にくっついてたし、甘やかさずに甘えさせるって大変だね」
「うん」
「やっぱり心配だな 宗佑のやつ甘えん坊過ぎないか?」
「子供は親にくっついたり離れたりしながら育っていくらしいわよ」
「そうなんだ 凛華は僕から離れっぱなしみたいだけど・・・」
「お嫁さんになるって言ってもらったんでしょ?」
「あれは恵美さんが」
「宗太さんが喜んでくれるって言われたからよ」
「そうかな・・・」
「うん、そうよ」
 (凛子さんは子供たちの事を色々わかってるんだな・・・ 僕と違って)
「ありがとう」
「急にどうしたの?」
「子供の事も家の事も色々と、何となくね」
「うん」
今夜はセクシーな雰囲気は無く穏やかな二人の時間を過ごしている
大人のオモチャを買った後は、このまま二人で子供たちが寝ている寝室に向かう事になりそうだ

でも、セックスになった時は凄いんだよね
子供を産んでから凛子さんの感じ方が変わったんだ
僕が感じる膣の挿入感は赤ちゃんが出てきたんだから変わるのは仕方ないと思うんだけど
それ以上に変わったのが、抱いた時に感じ取っている抱き心地というか何というか
凛子さんの反応に深みが出たというか何というか
ついさっきまで眺めていたパソコンには拘束具が映し出されていた
凛華が生まれてから封印してきた拘束プレイを再開したとき、凛子さんはどんな反応を見せてくれるのだろうか

 それを考えると、もう・・・

「凛子」
「どうしたの?」
「もう一人の息子がママに甘えたがってるよ」
「もう一人の?」
僕は下腹部を凛子さんに押し付けた
「ほら、宗太Jrがママにキスして欲しいって」
「ふふっ」
「ん?」
「宗太ジュニアって何なのよ」
「だから、僕が生まれた時からの息子の宗太Jr・・・」
「バカな事言ってないで お買い物しましょ、遅くなるわよ」
「えっ! Jrは?」
「甘えるのは我慢させなさい」
「それが、聞かん坊で・・・」
「そこは父親の宗太くんが躾なさい 親の務めよ」
「はい・・・」
 (この気持ちを抑えろだなんて・・・ 鬼ですか・・・)
凛子さんがママになって変わった事
それは気が無い時は僕からの誘いをハッキリと断るようになった事なんだよね
たぶん、切っ掛けは育児の疲れからだったと思う
最初は遠慮がちに断られたんだけどね・・・

 今日は甘えたかっただけなんだね
 気が無い凛子さんを誘った僕が悪い
 次はもっと上手に口説いて、その気にさせよう



会社の中では初々しい研修中の新入社員を見かけるようになったけど
営業課では今年は新卒を採っていないので僕は気楽に過ごしている
面倒を見ている社長の息子の後藤くんは僕の指導の成果が出始めたのか
入社時のカッチカチと比べると良い感じで緩くなってくれた

 順調だ、もう後藤くんも主任離れの時期だな
 そしてそろそろ、若手達には営業課伝統の地獄を見てもらおう
 一件あるんだよね、取れそうな大きな物件が
 よし、取っちゃおう
 (決めた、これは伊藤に任せる 君がリーダーだ、若手を使って何とかしてね)

営業課には大先輩の佐々木さんが居るから安心だ
影は薄いけど数々のプロジェクトリーダーを補佐してきた猛者なんだ 僕も大変お世話になった

 上手く使えば有能なんだよね
 高岡さんは佐々木さんを活かせてなかったみたいだけど
 伊藤はどうかな?

若い課で多少の不安はあるけど、大体の事は順調にきている
不満は人任せにできない業務が増えた事かな
 (師匠 役職が枷になって、教えの真髄「人任せ」を全力発揮できていません そろそろ解任してください)


そして季節は春から夏に向かおうという日曜日の朝
お義父さんが緩んだ顔で凛華と宗佑を迎えにきた
「父さん いつも言ってるけど、二人を甘やかさないでね」
「ああ、分かってる」
「本当に分かってるの?」
「分かってるって まったく、口うるさい所は母さん似だな」
「お義父さん、お願いしますね」
「はっはっは 宗太くん、心配しなくていいよ 二人揃って心配性だなんて、相変わらず仲が良いな」
 (お義父さん・・・)

 お義父さんは「分かってる」って言ったけど
 見えちゃってるんだよね、凛子さんに叱られるお義父さんの姿が・・・
 間に入る僕の身にもなってくださいよ

幼稚園に行くのを嫌がってグズる宗佑も「吉田のじいじ」は好きなようで今朝はご機嫌だ 優しいばあばにも会えるからね
凛華と宗佑を見送った後、僕らは洋室に入り仕事着に着替えた
僕はいつものビジネススーツ、凛子さんもフォーマルなパンツスーツ
そして洋室から出勤して向かった先はオフィスと言う名の寝室だ

「主任」
「どうしたの?」
「主任・・・」
「あっ ちょっと、野上くん」
「お願いを聞いてもらえますか」
「その前に手を離しなさい」
「主任を枷で拘束したいんです」
「何言ってるの!ふざけてるの!?」
「本気です アナルも犯したい」
「バカなこと言ってないで 手を離しなさい」
「嫌です」
「離しなさい!」
「主任!」
「だめっ あッ だめっ、やめなさい!」
「無理です もう止められません!」
「野上くん!だめっ!」
「主任のここを・・・」
「あッ だめよ! そこはッ」
「ここを・・・」
「野上くん! やめなさいッ」
「主任、手が邪魔です この行儀の悪い手には大人しくなってもらいますよ」
「あッ 野上くん お願い、やめてッ」

俗にいうイメージプレイってやつかな 月に一度のお楽しみなんだよね
甘いオフィスラブってのもやってみたけど、凛子さんはこっちの方が燃えるみたいだ
思い切ってお願いした時は変態扱いされるかと思ったけど
今では凛子さんも前夜の打ち合わせから乗り気になってくれているので楽しい
それに何より

 リアルだ というより本物なんだけど

「はぁッ はあぁん だめっ・・・」
「どうしました?」
「だめっ い・・・ いッ・・・」
「イッてください」
「ぐうぅッ うッ! んんーッ!」
「犯されて何回もイクなんて 主任ってスケベだったんですね」
「はぁ あぁ はぁ・・・ 言わないで・・・」
「続けますよ」
「もう許して・・・」
「だめです、まだアナルを犯してませんから」
「それだけは許して・・・」
「だめです 犯します」
「嬉し・・・  酷いっ あぁんっ」

凛子さんとのエッチを考えると頭の中にアイデアがどんどん湧いてくる
夫婦仲は良好、仕事も若手が育ってきてくれて順調そのもの
それに、最近は競馬も絶好調というオマケつきだ

 こんなに良い事ばかりだと逆に怖くなるよね



         おしまい


[42] Re: 色は思案の外  ふぐり太 :2017/10/02 (月) 20:48 ID:oocOFCoM No.25074
上司と部下のイメージプレイで夫婦円満ですねw
宗太くんの近況が詰まった締めの投稿お疲れ様でした
まだ更新があるのでしょうか?
最後に「おしまい」と書いてあったので気になっています
期待しながら更新を待ってます
一先ず お疲れ様でした


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