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優しい嘘

[1] スレッドオーナー: 修司 :2013/06/15 (土) 07:55 ID:FXfvEuuU No.17865
妻から聞いた話を元に、何割かの事実と何割かの妄想を交えて書いてみます。

<うたがい>

女の人が本気でつく嘘は、男には見抜けないと言う。
妻には匂わせたこともないが、もともと寝取られの気がある私には、心密かに(妻が他の男と・・・)という願望があった。

妻の秀美と結婚して7年、子供はいないが、それなりに仲の良い夫婦として過ごしてきた。
子供のことは自然に任せて、30歳前に子供が出来なかったら、その時に不妊治療も考えようと二人で決めていた。
仲は良いが、結婚当初からセックスは少なかった。
私には人並みに性欲はある。問題は妻の方だ。
私が求めれば生理でなければ応じてくれるし、服を脱がし終わる前に濡れているし、ちゃんと感じてもいる。だが、自分から求めてくることは一度も無い。
自分のテクニックの稚拙さのせいなのか、さすがに不安になって、聞いてみたことがある。
欲求不満の妻に浮気なんかされたくない。
妻によれば、セックスがあまり好きではないということらしい。すぐにフォローするように、
「修ちゃんが一生懸命してくれるのはうれしいし、ちゃんと気持ちいいよ。優しくしてくれるし、ぎゅっとしてくれるの、忘れてないし・・・」
結婚間もない頃、終わった後すぐにティッシュを探しに行こうとして、珍しく妻にセックスに関して注文を付けられた事。終わった後、しばらくはぎゅっと体を抱きしめていてほしいのだ、と。

「人の重さがね、気持ちいいの・・・」

セックスが好きではないと言われて、何となく遠慮がちになり、セックスレスという程ではないが、それは月イチ程度になってしまった。

しかし、それ以外のことに関しては、全く不満は無かった。何より、誰にでも優しく、控えめで夫のことを立ててくれる、理想的な妻だと思っている。

結婚時に勤めを辞めていたが、もともと社交的な妻は、専業主婦として一日中家にいる生活が耐えられず、私も同意し、すぐに近くの会社でパート勤めを始めた。贅沢をしなければ、家計の収入

的には私の給与だけで十分だったので、妻の会社勤めは純粋に社会との繋がりということになるだろう。幸い、職場の人間関係も良好で、楽しくやっているようだ。

転機が訪れたのは一昨年の暮れのことだった。私に別の事業所への派遣の内示があったのだ。会社により事情は違うのだろうが、私の勤務する会社では「3カ月単位の派遣」・・・「派遣期間延

長」・・・「派遣期間延長」・・・、が良くあることだった。「もう、普通に転勤にしてくれ!」と人事に掛け合った先輩の話も聞いている。ただ、私の場合は業務内容から、本当に数か月で戻

る可能性も高かったので、妻を伴わず単身で赴任することにした。妻は別の土地で生活することを望んだのだが・・・
新幹線と在来線を乗り継いで、片道5時間程度の距離。海外と比べれば特別遠いとは思わなかった。

赴任先では特別に独身寮に入れてもらえたので、食事のことは心配する必要が無かった。ただ、勤務先と寮との往復だけの単調な生活はただひたすら退屈なものだった。
一方で、妻のことを気にせずインターネットでエッチなサイトを見まくる自由に恵まれた。というより、知り合いも無く、寮からの移動手段もなく、他にすることがなかったのだ。

仕事もそれなりに忙しく、妻の元に帰るのは月に一度。新婚のように待ち遠しかった。妻はどうだったかはわからないが・・・

自分のPCは赴任先に置いてあるので、たまに帰る自宅では妻のPCを使うことになる。
ただし、妻が起きてる時に会話もしないでPCに向かうなんてあり得ないので、妻を早く寝かせたい時には、「赴任先から持ち帰った仕事」の出番だ。
毎回、帰る度に妻のウェブ閲覧履歴のチェックは欠かさない。エッチなサイトや出会いを求めた履歴なんかがあったら・・・
密かに心躍らせてPCのチェックをするのだが、ウェブの履歴は買い物系や趣味のものばかり。せっかくの高性能PCが宝の持ち腐れだろ〜と思っても、さすがに積極的に浮気を促すわけにもいかない。
「赴任先から持ち帰った仕事」を始めようとすると、何となく妻が寂しそうに感じられたこともある。浮気をしているわけでもないのに、何だか後ろめたさを感じていた。

「それ」に気付いたのは、派遣が一回目の延長になって暫くの頃。
ドキュメントのホルダに見慣れないアイコンのファイルが数個、増えていた。
(何じゃこりゃ)
ダブルクリックすると、パスワードを求めてくる。
(怪しい・・・)
妻もそれなりにPCは使えるが、ことセキュリティ関係については全く理解していないはず。パスワードで保護されるファイルを妻が作成するとは思えないのだ。
(お宝の匂いがする・・・)
ファイル形式は拡張子から簡単にわかったが、問題はパスワード。二人の誕生日や結婚記念日もヒットしない。幸いなことに3回失敗したら消滅する、なんてことは無かったが。
ただ、ファイルの大きさから画像っぽいような気がしたので、どうしても見たい。・・・そう、私の中ではこのファイルの中身は妻の恥ずかしい画像に違いない、と決まっていたのだ。

次の月にもファイルが増えていた。
パスワードを解読するにはどうすれば良いか、それほどの知識は私には無い。
妻の携帯にヒントがあるかもしれないが、妻の携帯を黙って見るのはさすがに禁じ手だと思っているので、できなかった。
ただし、妻が文字と記号と数字を組み合わせた複雑なパスワードを使う(憶える)とも思えない。


[17] Re: 優しい嘘  小次郎 :2013/07/01 (月) 08:20 ID:U4Yrb1MI No.17922
続きをお願いします。

[18] Re: 優しい嘘  修2 :2013/07/03 (水) 00:28 ID:5zt2/Bb. No.17926

次のファイルを開く。
その画像で、またしても大声を上げそうになった。
服装から、さっきのファイルと同じ日のようだ。
妻の左右の足首にベルトのようなものが巻かれて、椅子の足に固定されていた。
さっきまでノートPCの上にあった妻の両手は背中に回されている。
縛られているのか?
期待通りにカメラは真横から妻の姿を捉える。
妻の手は何だかきれいな紐で縛られていた。
いや、プレゼント包装のリボンだ。妻が大好きな、駅前のケーキ屋、サン・ミシェルのトリコロールのリボンだ。
使いもしないのに、綺麗に巻かれて、キッチンの引き出しに入っていることは知っている。
(あのリボンの初めての再利用がこれなのか・・・)
妻が顔を上げた。潤んだ瞳が何かを訴えかけるように見つめている。
拘束されてはいるが、服に乱れは無かった。
カメラが動いて何枚か撮影されていたが、基本的にポーズは変わらなかった。

六つ目のファイルを開く。
画像は、白いブラウス姿の上半身だ。
妻はソファに座っている。というか、もたれかかってぐったりしているようにも見える。さっきの続きだろうか。
全身がモニタに現れた。
妻は、・・・スカートを穿いていなかった。
脚にはストッキングではなく、紺色のハイソックスを穿いていた。
そうか、事務服ではなく、妻の母校の西高の制服だ。
これには記憶があった。結婚してまだ間も無い頃、礼服のアクセサリーを探していて、衣装ケースの一番奥に入っていたのを見つけた。
「へぇ、まだ制服持ってたんだ。ねえ、着て見せてよ」
「ヤ〜ダ!絶対に、や!」
その時、たしか、『変態』、みたいなことを言われた気がする。
それ以来、妻に嫌われることが怖くて、性的な願望を口にしたことは殆ど無いような気がする。
本当は脚フェチだってことも、制服もかなり好きだってことも、明るいところで服を脱がしていって、妻の恥ずかしがる様を楽しみたいことも・・・
妻との幸せな生活のため、我慢した。妻が嫌がることをして関係が悪くなるくらいなら、セックスなどいくらでも我慢できる。そう思っていた。
それなのに、妻は今、他の男にこんな姿を晒している。

それにしても、フェチ心がわかる諭君なのに、どうしていきなり下を脱がしているのだろう。
少しずつ、制服チラリズムを楽しまなきゃ、駄目じゃないか。諭君がいたら、小一時間、説教しているところだが・・・

妻の表情をよく見ていると、気付いた。・・・髪が乱れている。前髪が汗で貼り付いている。
(まさか、・・・終わった後なのか?)
いや、この写真ではまだ判断できない。

次の画像では、妻の右足がソファの上に乗せられた。
ブラウスの隙間から、パンティが見えた。まだ行為にはおよんでいないのか? 左足もソファの上に。
眼はまっすぐにカメラの方を見ているが、ちょっと焦点が合っていない感じだ。酔ってでもいるのだろうか。
妻の両手は隠すでもなく、体の横、足首のあたりにあった。

次の写真では、ベルトで足首と手首が固定されていた。ただ、手が足の外側から固定されていた。
(甘いぞ、諭君。これでは足を閉じることができてしまうじゃないか。)
画面の中の妻にはその気は無いようだったが。

やはり、酔っているのだろうと思う。まさか、変なクスリでも使われてないだろうな・・・
純粋に、妻の恥ずかしい画像を鑑賞することを楽しんでいた。よくぞ撮ってくれた、という感謝の念すらあった。
記録に残してくれていなければ、私が目にすることはできなかったのだ。
不貞行為を咎める気持ちより、画像記録への感謝の方が勝っていた。
もちろん、同時に嫉妬もしていたが。

ブラウスのボタンが、今度は一気に全て外されていた。
(何か、雑になっていないか、諭君。フェチの先輩として教育的指導が必要だな。)
下着姿で、ブラウスに袖を通しただけの妻が、M字開脚でソファに乗せられている。
何だか、安っぽいポーズ。私の大好きな妻が馬鹿にされているようにも感じられた。

ブラジャーがずらされた。胸が露わになる。
残念だが、妻は胸のボリュームが無い。感度は悪くなかったが。
妻は殆ど動かない。撮影者に決められたポーズのまま、おとなしく撮られているように見える。
脅されたりという暴力的な雰囲気は感じられなかった。撮影者との信頼関係があるのだろうか・・・

次の画像では妻の位置が少し変わっていた。
L型に配置されたソファの、角のところに座らされていた。そして、左右の足も先刻とは違い、限界近くまで開かされているように見える。
撮影者がまた何か言ったのか、妻が首を横に振っているようにぶれている。
画面に乳白色の細長い物体が現れた。妻にフォーカスが合っているので明瞭には見えないが、間違いなくディルドだ。妻が怯えたような表情でそれを見ている。
股間にそれが立てかけられた。撮影者は妻の全身を撮りたいために、ディルドを使いながらの撮影はできないようだ。
パンティ越しにディルドが妻の股間を蹂躙し始めた。刺激しては撮影、を繰り返しているのだろう。
妻はたまに横を向いていたが、すぐに再びカメラの方を泣きそうな表情で見つめる。
パンティの脇から、ディルドが妻に挿入されている。妻は声をあげているようだ。
次の写真では、また妻の位置が変わっていた。座面に寝かされている。脚は大きく開いたままだ。ディルドも刺さったままだ。
そのまま、妻の体がひっくり返された。手足を拘束され、ディルドを股間に挿入されたまま、顔と両膝を支点に這わされた姿勢。
カメラはそれを斜め後ろから、・・・私が見たかった方向から狙っている。
拘束といい、この視点といい、どうも性的嗜好が似ているようだ。諭君なのか別の男なのか、画像からは確証は得られなかったが。

そして、最後の一枚には決定的なものが記録されていた。
妻の顔を汚す白い粘液・・・

(ああ・・・とうとう君は、やってしまったんだね・・・)
ハメ撮りがあるかと思っていたが、性行為の最中の写真は何故か無かった。行為に夢中だったのか、妻が撮影を拒否したのか・・・


[19] Re: 優しい嘘  修2 :2013/07/03 (水) 20:59 ID:1.QXgAV2 No.17929

妻の不貞行為の決定的証拠を前に、私は途方に暮れていた。

正直なところ、怒りは全く無かった。
ある意味、私が望んでいたものがそこにはあった。
直接目撃することなど不可能なはずの、『寝取られ』の記録。
怒りよりも、喜びの方が勝っていた。
「絶対に」得られないと思っていたものを思わず手にしてしまって、途方に暮れてしまったというところだろうか。
あらぬ妄想を続けてきた報いかとも思った。

一方で、冷静な自分が、『妻の不貞に対し、どういう処分を下すのだ』と迫っていた。
そう、不貞行為だ。絶対に許してはならない、夫婦関係に対する裏切りだ。
寂しさに耐えて単身赴任生活をしている夫に対する仕打ちとして、許されることなのか。

そう考えてはいたが、『許すか、許さざるか』の二者択一しか答えが無いのだとしたら・・・
私の答えは一つだ。『許す』。
『寝取られ』だから、ということではない。
妻を愛していた。何があっても、妻を失いたくなかった。
どれ程裏切られていたとしても・・・


そして、どうしてそうなったのか、どんなことをしたのか、どうしても詳しく知りたくなった。

次の日、妻に電話をした。
「今度の金曜日に帰るよ」
「あら、先週もだったのに。別にいいけど、土曜日は教室があるから、昼間はいないよ」
「夜でいい。聞きたいことがあるんだ」
少し間が空いた。
「・・・わかった。何か食べたいものはある?」
「いや、特に無い。任せるよ」
「う・・・ん。考えとく。それじゃ、待ってるね。風邪ひかないように、ね」

私が何を聞きたがっているか、妻は気が付いたかもしれない。
いや、気が付いた筈だ。
どんなことを聞きたいのか、聞く素振りがなかった。不自然だ。
これまでの私だったら、そこにも気付かなかっただろう・・・

まずはっきりさせたいのは、私は妻と別れるとか、妻にも相手にも、制裁をしたいとかは考えていないということだ。
相手が諭君だとして、のことだが。
相手が別の男、例えば妻帯者だというのであれば、もちろんただでは済ませないつもりではあったが、それは無いと思っていた。

そして、金曜日が来てしまった。
仕事を早めに切り上げて、新幹線に乗った。
写真は最近買ったタブレットPCに全部入れて持ってきた。証拠を突きつけるという意味では、この画像が必要になるとは考えていない。
妻は正直に認める、相手とのことも正直に答えてくれる。
何故だか確信していた。
私は妻のことを信じ過ぎ、だろうか・・・?

家には夜遅くに着いた。妻はいつものように起きて待っていた。
「お帰り。疲れたでしょう。お風呂できてるよ」
「先に入らなかったの?」
「一緒に入ろうと思って」
「え・・・?」
「う・・・そ!」
「何だよ〜、期待しちゃったじゃないか」
「また、今度ね〜」
妻はうれしそうに手を振って、私の荷物を持って寝室へと向かう。
自然だった。緊張している風には感じられなかった。

次の朝、妻は妙に機嫌が良かった。
洗面所から鼻歌が聞こえる。威風堂々の4番だ。どういう気分なのだろう。
教室に行くということは、諭君と会うということだ。そのせいなのか?やはり、相手は彼なのか?
10時前になり、妻が出かける時間になった。
「修ちゃん、悪いけど、お昼は適当に食べてね」
「おう」
「じゃ、行って来るね。ごめんね、せっかくの休みなのに一緒にいられなくて」
「急に予定入れたのはこっちだから。楽しんでおいで」
「うん。ありがと。・・・」
ドアを開けながら、妻が何かを言ったが、最後の言葉は聞き取れなかった。


[20] Re: 優しい嘘  修司 :2013/07/06 (土) 19:00 ID:Vc3JYetM No.17941
こんばんは 旦那さん(修2)さん(*^^)v

気使いありがとうございます。

素敵な、奥さんなのですね〜 ♀女盛りの身体は・・・素直ですからね〜

単身で行かれて、一人留守番してる・・・奥さん 若い身体に弄ばれて堪らず・・身体が覚醒

しちゃいましたね ドキドキしながら、拝見しています! 続きも、よろしくお願いしますね


[21] Re: 優しい嘘  修2 :2013/07/06 (土) 21:38 ID:czyl6jqc No.17942
おお、ご本家の登場、痛み入ります。

事実を下敷きにしている関係上、修司はもちろん仮名、小学校の友人の名です(もちろん無許可)。
ある事情から、妻には既にここへの投稿はばれています。
地名、固有名詞や方言の排除、(必要以上な妻への愛の表明も)・・・は、そういうことです。

それでは、本日から少しだけ物語が展開します・・・

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<妻の告白>

夕食後、リビングのソファに妻と二人で腰掛けていた。
武蔵屋のコーヒーの香りが部屋を満たす。
妻は緊張しているはずだが、特に普段と変わらないように見えた。

「何を聞きたいか、わかってるよね?」
「はい。・・・ごめ、」
手を挙げて制止する。
「話を聞く前に、言っておくよ。秀美を責めるつもりはないし、怒ってもいない。撮影者にも、だ」
「え・・・?」
「ただ、全てが知りたい。知らされていないこと、全て」

妻は私の顔をじっと見つめてから、
「わかりました。全てお話しします」
「畏まらなくていい。いつもの調子でいいよ」
「・・・うん、わかった」

「相手は、誰?」
「諭君よ」
「はぁ・・・なるほど」
(予想通り。高校生と、かよ・・・)

「きっかけは?」
「何だったか、市民センターのイベントの時。焼き物の体験コーナーがあってね、彼は指導していた先生の手伝いで来ていたの」
「毎年4月にやってるやつ?」
「そうだっけ? 彼は部活やってないんだから手伝えって、連れてこられたって言ってた。私の頃は部活、無所属って許されなかったんだけど、今は違うのかな」
部活ネタはまずい。妻の部活ネタが始まると、際限が無いのだ。話を戻さねば。
「それで?」
「ちょっと話は逸れるけど、その日より前、修ちゃんがいない休日の午後、買い物の帰りに、スーパーの隣の図書館から出てきた彼とすれ違った・・・みたい」
「みたい?」
「私はそんなこと憶えていなかったし、気付きもしなかったけど」
妻が恥ずかしそうに目を逸らす。
「彼の言葉で言えば、『秀美さんを見て、釘付けになった。本当に眼を逸らせなくなることってあるんだ』って。もうちょっと若者っぽい言葉だったけど・・・」
組んだ両手の指が交互に動く。緊張している時の妻の癖だ。
「後でそんなことを聞かされて、何だか・・・ね、嬉しかった。・・・ごめんね」
そう言って妻は私を見る。不思議な表情だった。後ろめたいのか、はにかんでいるのか、・・・でも、何故か謝っているようには見えない。

「ろくろはイベントの時が初体験。先生に教えられて最初に作ったのがこのコーヒーカップ。ちょっと、いびつでしょ?」
「へぇ〜、そうなんだ」
「前に言ったでしょ。修ちゃんのはもう少し上手になってから作るつもりだったの。・・・憶えてない?」
秘密を告白しているのに、何だか妙に堂々としているように思える。楽しそうに見える・・・のは気のせいだろうか。

「仲良くなるきっかけはね、彼にろくろを教えてもらったの」
「高校生が教えるの?」
「教えるのは先生よ。彼は私が何度も失敗するのを見て、何ていうのかな、コツみたいな感じでちょっとだけ教えてくれたの。でも、それが的確だったのね。すぐに小さな器ならできるようになった」
「すごいね。ちゃんと教えられるんだ」
「うん。教室が何回目かの時、先生が『今日は大作に挑戦してみませんか』って言ったの。」
「大作って、どれくらいの?」
「30cmぐらいの深皿よ」
私は焼き物に関しては全くの素人だが、テレビとかで見る限り、大きくて壁が立っている器はつぶれやすいような気がする。
「難しいんじゃない?」
「そうなの。難しかったの!」

妻は身振り手振りを交えて説明をしてくれる。
浮気の告白・・・だったことを忘れて、私も妻の焼き物教室の話を聞いていた。
教室に通い始めたことは、先週諭君に会うまでほとんど知らなかった。いや、たぶん聞いていたが、話が右から左に抜けていた。
仕事が忙しく、妻への関心が薄れていた。焼き物に打ち込むことで紛らせていた、妻の寂しさに気付かなかった。
元々許すつもりだったし、怒りも無かった。話を聞いて、なおのこと、そう思った。
告白を聞いている私の方が、妻に対して申し訳ない、という気持ちを抱いていた。
前から焼き物に興味があった訳ではないのだろう。たまたま、焼き物と出会っただけだ。
気を紛らせてくれることであれば、何でも良かった。それが、焼き物だっただけだ。
浮気は悪いことだ。間違いない。
でも、そうなる原因が私にもあるのなら、妻だけを責められない。


[22] Re: 優しい嘘  修2 :2013/07/07 (日) 00:42 ID:rdy8nsuk No.17944
もう少しだけ。

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「市民センターの電気炉じゃ、あの大きさの器を焼くと、他の生徒さんのが一緒に焼けないの。だから、私のと、田岡さんのだけ先生の工房で焼いてくれることになって」
「うん」
「四日後だったかな。彼が焼き上がった器を持ってきてくれるって電話があって。次の教室の時でいいって言ったんだけど、今日なら塾も無いからって」
「家に?」
「ううん、携帯の方。教室の方には連絡先、携帯にしたから。ちょうど会社の駐車場に向かっていた時」
妻のパート勤務が3時に終わることも諭君は知っていたのだろう。
「田岡さんの器、も?」
「それは知らない。っていうか、今から考えたら、うちに来るための口実だよね」
「まあ、あきらかに、そうだな」
私も思わず苦笑いする。
一方で、高校二年生は立派な大人だ。女一人の家に招くことに躊躇いはなかったのだろうか。

「彼は普通に学生服のまま来たの。工房に寄ったのなら、着替える余裕はあったと思うんだけど」
(いや、単に面倒だっただけだと思うぞ。)
「高校生のくせに、手土産まで持ってきたんだよ。駅前のサン・ミシェルのシュークリーム。OLやってるお姉さんの大好物なんだって」
サン・ミシェルのシュークリームは、妻の大好物でもある。調査済みだったのか?
「『好きな子ができたら、これを持って行ったら外れ無し』って言われたって。あ、それは後で聞いたんだけどね。ま、私も好きだったけど」
(これは、『好きな子=自分』ということを言いたいのかな?)

「それで?」
「コーヒーを入れて、二人でシュークリーム食べたよ。一口食べて、彼が『うめぇ・・・』って、ぽつりと言ったの」
ソファに並んで座る二人を想像する。おそらく、実際には食卓だったのだと思うが。
「ほら、彼のイメージだと、『おいしいです!』みたいじゃない? 当たり前だけど、ああ、この子も普通の高校生なんだって、その時に初めて思った」

怒ってはいないはずだが、はっきりと嫉妬を感じていた。でも、それを表に出してはいけない。冷静さを保つように努めた。
「その、普通の高校生とどんな話をしたの?」
「他愛もない話よ。普段聴いている音楽とか、好きなアイドルとか・・・でも、予感があったのかな。『好きな子は?』ってセリフは言ってはいけない気がしてた」
「・・・引き金を引いちゃう?」
「そう」
「そんな素振りはあったの?」
「上手に隠しているつもりだったと思うよ。でも、彼が私に好意を持ってくれていることはわかってた。・・・わかりやすかったかも」
「どうして?」
「教室では先生の助手に徹していて、私のところにばかり来ることは無かったけど・・・」
「けど・・・?」
「視線がね、合うの。こっちが見た時に、向こうも見ている。そりゃ、たまに目が合うことはあるよ。でも、」
「回数が多すぎる・・・?」
「そう」
妻の話をちゃんと聞いて、適度に相槌をうって、・・・何か、違和感があった。
わからない。どこが変なのかわからないが、どうにも腑に落ちない気がする。

「一時間以上も話してたかな。そろそろ彼を帰した方がいいかなって思ったの。別に身の危険を感じたとか、そういうことじゃないのよ」
「じゃあ、どうして?」
「ん・・・」
饒舌だった妻が言い淀む。いよいよ、核心に近づいたのだろうか。


[23] Re: 優しい嘘  小次郎 :2013/07/07 (日) 08:05 ID:sGd7JZUQ No.17945

連投ありがとうございます。

実に面白いです♪

引き続き、進めて下さいね♪

[24] Re: 優しい嘘  修2 :2013/07/07 (日) 22:50 ID:5nZQPcDk No.17952
展開が遅くて申し訳ありません。

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「・・・私の方が、ね・・・」
「え・・・?」
「前に修ちゃんと買い物に行った時に、彼と会ったの憶えてる?」
「もちろん」
「あの後で、」
「諭君みたいな弟が欲しかったって言ってたっけ?」
妻がうれしそうな顔をする。
「私の弟の理想像なの、彼は。清潔感があって、きちんと挨拶ができて、年長者への敬意をちゃんと持っていて」
「うん」
「そんな男の子が、私に好意を持ってくれている・・・そんな風に考えてたら、急にどきどきしてきちゃって・・・」
(ありゃ、自滅パターンですか・・・)

「変な空気作っちゃだめだってわかってたけど、普通に喋れなくなっちゃって・・・」
何となく、わかる。いや、良くわかる。
普段はしっかり者の妻だが、恥ずかしいことには異常に弱いのだ。
「そろそろ帰ってもらおうと思って、『買い物に行く』って言ったら、急に彼が『写真を撮らせてください』って」
(出た!写真撮らせて下さい。押さえてるなぁ)

「『初めて会った時から、憧れていました』ってね、言われたの。そう言われて、私もうろたえちゃって。何だかわからないうちに『いいよ』って言ってた」
「写真撮らせるなんて、危ないことになるって考えなかったのか?」
「修ちゃんも会ったことあるんだから、わかるでしょ。危険なんて感じなかったわ。裸の写真って訳じゃないし」
「裸じゃないって、当たり前だろ!」
「ごめんなさい。断るつもりだったんだけど、なんだか・・・悪いような気もして」
「まぁ、いいよ。それで?」
「うん。携帯で何枚か撮るだけだと思ってたんだけど、工房に寄ったから、生徒さんの作品を撮るデジカメ持ってきてたの」
「最初から、そのつもりだった訳だ」
「私に断られたら、素直に諦めるつもりだったみたいよ」
「でも、断らなかった」
「・・・そう、断れば良かったのよね。でも、彼の好意に気付いちゃってたし、告白もされちゃって・・・」
確かに、根が素直な妻は、押しに弱いところはある。だが、聞く限り諭君にそれ程の強引さは無さそうだった。
だとすると、きっかけはともかく、これはやはり、妻も望んだことなのではないだろうか。
「彼にはリビングで待っててもらって、着替えたの」
「え・・・それって、自分から?」
「よれよれのジーンズで撮られたくなかったの。憧れのお姉さんのイメージとも違うし、化粧も直したかったし・・・」
(いや、あなた、結構ノリノリだったみたいに聞こえるんですけど?)

怒るつもりは無かったが、不愉快だった。つい、言ってしまう。
「それで、滅多に見せてくれないスカートに着替えた訳だ」
言葉に少しだけ棘が混ざる。妻ははっとして私を見つめる。
「・・・ごめんなさい」
「いいよ。怒るつもりは無いから」
「・・・どうして? 怒らないの?」
「いいから、続けて」
妻はちょっと不思議そうに私を見て、続けた。
「リビングに戻ったら、彼が『綺麗です』って言ってくれたの。その時、ここが『きゅんっ』て・・・」
妻が胸を押さえながら、顔を赤くしている。
(おいおい、何てこった。いきなり落ちちゃってるよ・・・。)

「最初はふつうにソファに座ってたけど、彼がいろいろポーズを付けて欲しいっていうから、頑張って表情とかたくさん考えて、撮ってもらった」
「うん。かわいく撮れてたよ」
妻はうれしそうに笑って、すぐに真顔に戻った。
「その日はそれだけで終わったの」
ふうっと息を吐いた。
「彼が帰ってから、ちょっとやり過ぎたかなって思った」
「どの辺が?」
「別に、普通に座ってる写真だけでも良かった。ポーズも断れば良かったのよ」
「でも、彼の求める以上のことをしてしまった・・・?」
「そうなの。10近くも年上の私に好意を持ってくれて、嬉しくなっちゃって・・・何だか、サービスしたくなったの」
(うん、うん。サービス過剰でしたよ、お姉さん)


[25] Re: 優しい嘘  修2 :2013/07/08 (月) 07:26 ID:0eaUfE8g No.17955
今日も出勤前に少しだけ。

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「次は何週間か後だった。教室では殆ど二人きりで喋るチャンスなんて無いから、それっきりになってたんだけど」
「また、作品を?」
「うん。まぁ、それしか口実がないからね」
「次がOLさん風のだね?」
「・・・うん」
妻が少し言いにくそうな顔をする。最後まで聞きたい私は、ちょっと焦り過ぎたかもしれない。

「いいよ。全部見たから。その上で怒らないって言ってるんだから。全部話して」
「・・・わかった。聞いて」
天井を少し見上げ、何か思い出しているようだ。言葉を選ぶように、ゆっくりと語り出した。
文章にすると淀み無いようだが、実際に妻から語られる言葉は、もう少し途切れがちだった。
「私もね、また写真を撮りたいとか、言ってくるかなとは思ってた。ひょっとしたら、その先も・・・」
「それで?」
「普通の格好に彼が飽きちゃったら、どんな要求をされるんだろうって、想像してたの。彼にそんなこと、言われたこともないのにね」
「コスプレってこと?そんな素振りがあったの?」
「無いけど・・・、だから、私の勝手な妄想。彼がいろんな衣装を持ってきて、次々に着替えさせられて、撮られて・・・」
(たしかに、そのシチュエーションは、萌えるな。頑張れ、諭君。)
聞きながら、過去の諭君を応援する。失望させないでくれ〜。・・・まあ、写真でわかっているのだけど。

「で、実際はどうだったの?」
「それがねぇ・・・持って来ちゃったのよ。お姉さんの服」
「OLの?」
「うん。妄想はしたけど、さすがに、これはって思ったわよ。でも、真剣な顔でお願いされちゃって・・・」
(『お願い』に弱かったのか。エッチなことも、頼めば何とかなったのかもな・・・)

「これを受け入れたら、もう後戻りはできないって思った。・・・だって、普通じゃないことでしょう?」
「うん。フェチはちょっと特殊な世界でもあるしね」
「彼はそんな感じじゃなかったの。ほんとにね、あったから持って来ました、みたいな」
「制服フェチじゃ無かったの?」
「そう。これは衣装、モデルさんは私。はい着替えて下さい、撮りますよ。はい、ポーズ・・・って感じ」
「カメラマンみたいだな」
「うん。私もそう思った。だから、だんだん彼の指示することに慣れて、エッチなポーズも自然に受け入れてた」
(諭君、想像よりも凄い奴かもな・・・)

「足開いて〜、いいよ〜、もう少し〜って。いつの間にか、彼の言うことを聞くのが快感になってきちゃって」
先週の夜のことを思い出す。妻にあんな一面があったなんて信じられなかったが、元々そういう素養は持っていたという訳だ。
「ちょっと縛るよって言われて拒否できなかった。でも、頭の片隅ではもう一人の冷静な私が駄目だよって言ってた」
「縛られたら、襲われても・・・」
「そうなんだよね。冷静に考えれば、間違いなく、そうなんだよ。でも、まだその時はそんなことにはならないって思ってた」
(お姉さん甘いです。やりたい盛りの男を嘗めすぎですよ?)

「心配はしてたよ。でも、彼を信じてた。甘いって思う・・・?・・・よね、やっぱり」
「もう、彼にとっては秀美は特別な関係だろ? いつ暴走してもおかしくない状況じゃないか」
「そう、そうだよね。その日も襲われることはなかったんだけど、この次はもう駄目かもって思ってた」
「でも、断らなかったんだ?」
「うん。今日こそ、彼に襲われちゃう、修ちゃんを裏切っちゃうって予感があったのに」
「家に入れたんだ」
「本当に、ごめんなさい」
妻がそっと手を伸ばして、私の足に触れた。その手を握ろうとすると、すっと手が引っ込められてしまった。

「・・・それで、その次はどんな用事で?」
「電話がかかってきてね、今度はそのまんま。また写真撮らせて下さいって」
「で、今度の衣装は高校の制服か・・・」
「お姉さんの服を持ち出したことがばれそうになったんだって」
そうか、借り物だったから、OL編は服の乱れが無かったのか。二人とも慎重だったのだな。
「衣装は用意できないんだけど、何か持っていないかって」
「で、制服着るって言ったのか?」
「一生懸命なの。『秀美さんをもっと魅力的に見せられるような衣装は持っていませんか』だって」
(やるな、諭君。かわいい弟のためなら、お姉さんは一肌脱いでくれるぞ!)

「作業服じゃ駄目だし、白衣は持ち出せないし、って考えてたら高校の制服まだ持ってたことを思い出して」
「あぁ、僕が見せてもらえなかったやつだね」
妻が凍り付いた。いかん、また棘を投げてしまった。
「ごめん。怒ってないよ」
「・・・どうして?こんなひどい事したのに」
「いいから、続けて」
「・・・うん。彼が来る前に、制服に着替えて待ってたの」
「まだイケルじゃんとか思いながら?」

妻はちょっと悲しそうに、首を横に振った。
「本物の高校生と比べられたら・・・、彼は毎日見てるんだよ。こんなおばさんの高校生コスプレみたら、醒めるかもって思った」
「それが悲しかった?」
「半々かな。醒めてくれたら、もうこんな気持ちに苦しまなくてもいいっていうのと、」
「まだ諭君に好きでいてもらいたかった・・・?」
「あんな若い子に感じてもらえる魅力がまだ私にはあるんだって・・・」
気持ちは分かる。
私だって、女子高生に同じように告白されたら・・・いけない道に、はまらない自信は無い。全く、無い。


[26] Re: 優しい嘘  修司 :2013/07/14 (日) 20:29 ID:Fo8AsfyA No.17995
こんばんは(*^^)v 

お忙しい〜のかな 修さん・・・

楽しみに お待ちしてますよ〜 



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