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新スレ三家族の旅行から

[1] スレッドオーナー: RT :2026/09/01 (火) 00:25 ID:SuJR5qPw No.33154
10年以上の前のことですが、こちらのサイトに投稿していました。
そのときは、体験談として投稿していたのですが、上手く書くことができず、
中途半端で終わってしまいました。

今回、そのときの話をベースに、アレンジを加えてチャレンジしようと思います。


[2] Re: 三家族の旅行から  RT :2026/09/01 (火) 00:26 ID:SuJR5qPw No.33155

「ただいま。」

「おかえりなさい、パパ。今日もお疲れさまでした。」

塚原が夜遅く仕事から帰宅すると、妻の紗希がいつものように明るい声で迎えた。

「拓也は?」

「もうとっくに寝たよ。」

「そうか。」

塚原夫妻は知り合ってから10年、結婚してから7年が経ち、
二人には、今年で6歳になる息子がいる。
夫の亮二は会社員、妻の紗希は息子の拓也を保育園に預け、週4日のパート勤務で働いている。
どこにでもいる至極平凡な家庭だ。

「パパ、今日ね、結美さんから、7月の連休に一緒に旅行しないかって誘われたんだけど。」

「旅行?」

「うん。奈緒さん家も誘ったみたいで、一緒に行くらしいの。」

紗希には、息子の拓也と同い年の子どもを持つ二人のママ友がいた。
ママ友の一人は桐谷結美という名の女性だ。
結美は紗希よりも2歳年上で、夫と息子の三人暮らしだった。
もう一人のママ友は北川奈緒という名の女性だ。
奈緒は紗希より4歳年上で、夫と二人の娘の四人暮らしだった。

紗希は、2年半ほど前に奈緒と知り合い、彼女の紹介で結美と知り合ったが、
直ぐに彼女達と姉妹のように親しくなった。
それから三人は、子どもを連れて互いの家に遊びに行く機会も自然に増え、
程なくして、それぞれの夫も交えて家族ぐるみで付き合うようになった。

「奈緒さん家って…、家族で旅行に誘われているってこと?」

「うん、そうなの。」

紗希が結美から聞いた話では、結美の家族は、毎年夏に夫の両親や親戚達と一緒に旅行し、
いつも馴染みの旅館に宿泊していた。
だが、今年は親戚の都合で、旅行が急遽取りやめになったという。
ただ、夫の父親が旅館の主人と昔から親しく、毎年宿泊の際に便宜を図ってもらっているので、
できれば旅館の予約をキャンセルするのは避けたいらしい。
それで、結美が、都合がよければ一緒に行かないかと、奈緒と紗希の家族を旅行に誘ったそうだ。
また、急な誘いだし、キャンセルを避けたいという事情もあるので、
宿泊費は結美の義父が支払うとのことだった。

「じゃあ、旅行には桐谷さんのご両親も一緒に行くということ?」

「ううん。結美さんが言うには、ご両親は、別の日に親戚と旅行に行く予定だから、
 今度の旅行に私達が加わってくれれば、見合わせるそうよ。」

「そうか…」

「それで、どうしようか?」

紗希は、結美や奈緒ととても親しくて仲が良かったが、
塚原は、結美の夫や奈緒の夫が少し苦手だったので、あまり気が進まなかった。
ただ、きっと紗希は行きたいんだろうなと、塚原は思った。

「ママはどうしたいの?」

「できれば行きたいけど…、パパは?」

「ママが行きたいなら、そうしよう。」

「パパも一緒に行くんでしょ?」

「うん。」

「よかった。それじゃ、結美さんに行くって伝えておくね。」

紗希は嬉しそうに笑顔を見せたが、塚原の気持ちは複雑だった。
紗希の笑顔を見るのは嬉しいが、7月の三連休は気疲れして休みにはならないだろうな、
と塚原は思った。

こうして、7月の連休に塚原、桐谷、北川の三家族で二泊三日の旅行をすることが決まった。


[3] Re: 三家族の旅行から  RT :2026/09/01 (火) 21:34 ID:SuJR5qPw No.33160

その週の土曜日、紗希、結美、奈緒の三人はランチを共にしていた。
奈緒と結美は、3年半ほど前に子育てセミナーの会場で知り合い、
それから1年ほど経って、紗希は二人と知り合った。
このように、月に一度、土曜日に三人で会って食事をするようになったのは、
もう2年以上も前からだった。

「奈緒さん、紗希ちゃん、来月の旅行のこと、本当にありがとう。
 義理の父も、旅館の予約をキャンセルせずに済むって、とても感謝していたわ。」

結美が、奈緒と紗希に礼を言った。
結美は、背が高くてスタイルが良く、まるでモデルのような美人だが、
内面は気さくで面倒見のよい女性だ。
三人の中では、結美は奈緒より年下だが、お姉さん的な存在だった。

「お礼なんて…。こちらこそ、誘ってくれてありがとうって言いたいわ。」

奈緒は紗希の顔を見てニコっと笑った。

「それより旅館の宿代を払わなくて、本当に大丈夫なの?」

奈緒が、少し遠慮がちに結美に尋ねた。
奈緒は、小柄で可愛らしい顔立ちで、笑顔が素敵な女性だ。
また、奈緒は実際の年齢よりもとても若く見え、紗希が初めて奈緒に会ったとき、
彼女を自分と同い年か年下だと思ったほどだ。

「それは気にしなくていいわ。お金を払うのは、私じゃなくて義理の父だから。」

「でも、お父様はよく思ってないんじゃない?」

「そんなことを心配しなくても大丈夫よ。
 義父の顔を立てるために、代わりに泊まってくれる人を探すんだもの、それぐらい当然でしょ。
 そうでなければ、奈緒さんや紗希ちゃんを誘ったりしないわ。」

結美はそう言うと、ニコっと笑った。
夫の父から、代わりに旅館に泊まってくれそうな人はいないかと尋ねられたとき、
義父に、そういうことなら宿泊費を全額負担するように頼んだのは結美だった。
義父からは半額ではダメかと言われたが、結美は全額負担を譲らなかった。
義父は、結美のそんなところが気に入っているようで、
常々、結美は息子より経営者としての素質がありそうだ、と言っているらしい。

「ごめんね。旦那が本当にダダなんだろうなって、煩くって…」

奈緒がそう言って笑うと、結美も一緒に笑い、二人のやり取りを見ていた紗希も笑った。

「紗希ちゃんもありがとうね。」

「いいえ、誘ってもらって、とても嬉しかったです。」

「亮ちゃんは何か言っていた?」

「特に何も言っていませんでした。」

結美は、紗希の夫のことを『亮ちゃん』と呼んでいた。
それは、結美が小さい頃に亡くなった彼女の弟も亮二という名前で、
亡くなる前は弟のことを亮ちゃんと呼んでいたからだった。

紗希が結美に塚原を紹介し、その後、家族ぐるみの付き合いが始まってから、
結美が塚原をそう呼んでもいいかと紗希に尋ねた。
紗希は、それまで夫のことを亮ちゃんと呼んだことは無かった。
自分の夫が他の女性、しかも美人の結美からそう呼ばれることに抵抗感はあったが、
日頃世話になっている結美の頼みなので、無碍に断ることはできなかった。

『主人が構わなければ、私は構いませんけど。』

紗希はそう答えるのが精一杯だった。
紗希の返事を聞いて、結美が塚原に『どう?』と尋ねた。

『同い年の女性にちゃん付けで呼ばれるのは、ん?!って感じがするけど、
 結美さんがそう呼びたいなら仕方ないかなぁ。』

塚原は結美にそう返事したが、彼の表情が満更でもなかったので、
出来れば断って欲しいと思っていた紗希は、複雑な気持ちだった。


[4] Re: 三家族の旅行から  RT :2026/09/03 (木) 00:39 ID:0QUYvo5c No.33169

「そう言えば奈緒さん、奈津美ちゃんは、最近すごくしっかりしていて羨ましいわ。
 小学校に上がったからかしら。うちの翔と一つ違いとはとても思えないわ。」

「私もそう思います。うちの拓也とは大違いで…」

「そうでもないんだけど…、ただ、去年あたりから、奈々の面倒をよくみるようになったから、
 そう見えるのかもね。翔くんや拓也くんだって、弟か妹ができれば変わってくるんじゃない?」

「そうね…、どうなのかしら。」

「結美さんは、二人目のことを考えたりしていないの?」

「二人目?全然考えていないわ。」

「あら、どうして? 翔くんも兄弟がいた方が寂しくなくて、嬉しいんじゃない?」

「それはそうなんだけど…、主人が子育てに協力的じゃないから…」

「そうなのね。」

「仕事が忙しくて、平日は子どもの相手をすることもできないし、
 休みの日も一人で出かけることが多いの。
 今日も、主人は出かけているから、翔を私の実家に預けて来ているぐらいだし…
 だから、子どもが小さかった頃は、本当に大変だったわ。」

「一人で子育じゃ、それは大変よね。」

「今までの大変さを考えると、翔には申しわけないけど、一人で十分かなって…」

「でも、ご主人は、欲しがっているんじゃない?」

「さあ、どうかしら。私の気持ちを伝えても何も言ってこないから、わからないわ。」

「そうなのね。」

「あまり自分事として考えていないんじゃないかしら。
 ただ、間違っても妊娠したくないから、安全日以外に主人が誘ってきても断っているけど、
 それは不満に思っているみたい。」

「ふーん、断っているんだ。それはご主人もお気の毒ね。」

「そうでもないわよ。月に2回ぐらいは安全日に応じているもの。それで十分でしょ。
 でも、するときは、ゴムは絶対に必須だけどね。」

結美はそう言うと、舌を出して笑った。

「奈緒さんはどうなの?三人目は考えている?」

「うちは、休みの日には、旦那が娘達の面倒を良く見てくれてはいるけど、
 平日は交代勤務で時間が合わないから、一人で子どもの面倒を見なければならないし、
 それに経済的なことを考えると、やっぱり三人目は厳しいかな。」

「確かにそうね。」

「それと、私ももう30代後半になったから、年齢的にリスクも高くなるしね。」

「夜のほうは、どう?」

「旦那はゴムが嫌いなのよ。しかも、必ず中に出しちゃうし…」

「そうなんだ。断ったりしないの?」

「断ると機嫌が悪くなるから…、だから奈々を産んでからは、ずっとピルを飲んでいるわ。」

「頻度はどのくらい?」

「そうね、以前は週4日以上だったけど、仕事が交代勤務になってからは、少なくなったかな。
 それでも週に2日ぐらいかしら。」

「確かにご主人は精力が強そうよね。でも、私だったら、相手をするのは絶対無理だわ。」

「それだけじゃなくて、毎回中に出すから、後始末も大変。放っておくと汚れちゃうし…」

「そんなに量が多いの?」

「多分ね。それにとっても濃いのよ。」

「ピルを飲んでいなかったら、直ぐに妊娠しちゃいそうね。」

「本当にね。付き合っていた頃、外に出してもらっていたけど、
 付き合って半年も経たないうちに妊娠しちゃったし、
 奈津美が生まれて直ぐに、また妊娠して奈々を生むことになっちゃったしね。
 本当に予定外だったわ。」

そういう話題に慣れていない紗希は、ドキドキしながら二人の会話を聞いていた。


[5] Re: 三家族の旅行から  RT :2026/09/04 (金) 00:19 ID:77pLCuxg No.33180

奈緒も結美も美人で、二人とも男性との交際経験が豊富だから、
こんな話が普通にできるのだろうか・・・

紗希は、二人の会話を聞きながら、そんなことを考えていた。

以前、三人で昔の恋愛話をしたことがあった。
奈緒と結美は、夫と知り合う前にいろいろな男性と交際していたことを知り、
紗希は、二人とも自分とは大違いだなと思った。

そのとき、奈緒も結美も、詳しいことまでは語らなかったが、
紗希は、二人の口振りからすると、元彼たちとも身体の関係があったように感じた。

紗希が通っていた高校は共学だったが、その頃彼女は男子が少し苦手で、
女子だけで行動することがほとんどだった。
大学は女子大だったが、サークル活動を通じて他大学の男子学生と交流を持つことはあった。
ただ、紗希は、彼らと交際に発展することはなかった。

そんな大学生活を送っていたが、大学4年のときに、紗希は友人から塚原を紹介された。
塚原は、紗希の友人の彼氏の友人で、知り合って間もない頃は、
紗希と友人カップルと塚原の4人で会って話をしていた。
そのとき塚原はすでに社会人で、平日は仕事で忙しそうだったが、
塚原から休日に映画を観に行かないかと誘われ、初めて二人でデートをした。

紗希にとっては、これが生まれて初めてのデートだったが、
塚原にそれ程心がときめくようなことはなかった。
ただ、それからデートを重ねていくうちに、塚原の誠実さや優しさに惹かれ、
知り合ってから数カ月後、彼と付き合うようになった。

紗希は、それまで男性と付き合ったことがなかったので、
塚原と初めてキスするまでに半年近くかかった。
彼と初めてセックスしたのは、更にその1年後で、
近い将来、この人と結婚するんだろうなと、そう思い始めていた頃だった。

塚原は紗希が処女だったことを知って、それまで以上に紗希を大事にした。
そして、初めて結ばれた日から半年ほど経った頃に、塚原からプロポーズされ、
それから約1年後に、紗希は塚原と結婚した。

紗希は、結美と奈緒に、夫以外の男性と交際したことがないことを話したとき、
二人はとても驚き、またとても羨ましがっていた。

「紗希ちゃんにとっては、亮ちゃんが一生で一人だけの男性ってことになるのよね。
 そういうの、何だか憧れちゃうなぁ。」

結美からはそう言われた。

「私も同じ。憧れちゃう。」

奈緒からも同じようなことを言われた。
紗希は、自分ではそれが普通だと思っていたが、二人からそう言われると、
少し嬉しい気持ちになった。

ただ、その一方で、紗希には、夫以外の男性と交際してみたかったという気持もあった。
大学生の頃、自分が一歩踏み出せば、男性と交際するチャンスが何度かあった。
あのとき、交際していたら、今は違う人生を送っていたかもしれない。

もちろん、決して今の夫に不満があるわけではない。
結婚してからも、夫は結婚前と変わらずに優しくしてくれる。
平日は仕事が忙しいが、休日は子どもの面倒を良く見てくれるし、
自分も疲れている筈なのに、『今日は家でゆっくり過ごして』と言って、
子どもと二人で出かけることもあった。

ただ、紗希は、もちろん夫のことが好きではあるが、
これまで夫に強い恋愛感情を抱いたことがなかった。
奈緒や結美の恋愛話を聞くと、もしも自分の心がときめくような男性と交際したら、
私はどんな気持ちになるのだろうと、そういう経験を一度でもしてみたかったと、
そんなふうに思っていた。

もちろん紗希は、結婚当初からそんなことを考えていたわけではない。
紗希がそう思い始めたのは、2年半前に結美と知り合い、
彼女から夫の桐谷を紹介されてからだった。



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