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新スレ愛しい妻

[1] スレッドオーナー: 篤史 :2025/08/29 (金) 09:35 ID:zjNC3KNM No.203326
私の名は篤史、46歳、父が興した自動車関連サービス業の後を継いでいる。
妻の名は茉莉、46歳、店の総務関連を纏めている。
一人息子はコロナ終焉気に高校を卒業し、現在は関東方面の大学生で
青春を謳歌しているはず、と思う。

自動車関連サービス業というのはいかにも大雑把な表現だが、
父が興した頃の業務は車の部品調達や付随する車検、保険代行が主だったが、
車が機械から電子部品に変化するにつれて業務は変化してきた。
車検や保険代行は変わらず業務しているが、
カー用品とエアコンやアクセサリーなどを含んだ店舗経営が主立った業務に変化している。

会社は利益が横ばいながら整備士も含めて30名ほど在籍しており、
私はともかく、総務一般を纏めている妻は、
上得意先の営業窓口も兼任しているため案外忙しいと思う。
私生活の諸事などは気遣って、私もできるだけ協力しているが、
妻としてはストレスが鬱積していただろうし、
正直なところ夫婦関係もお座なり気味だったから猶更のことだっただろう。

妻が木崎を気に入っているのは薄々感じてはいた。
俳優の舘ひ〇しをやや丸くしたような風貌の木崎は51歳、
地元の店舗設計事務所の専務の肩書を有している。
落ち着いた雰囲気と紳士的な態度など妻の好みに適っていたし、
彼と接する妻の様子を傍から窺えば、それは察せた。

木崎との取引は4年ほど前から設計事務所の営業車の車検、保険代行から始まった。
またそれ以外の商品の取引も継続し、いわゆる上得意客となった。
対応したのは妻で、そうした縁から店の店舗改築の折には
彼の設計事務所を指定していた。

二人の関係を薄々感づいたのは今年1月中頃だったと思う。
感づいたというより、正直に言えば妻の口から聞かされた。
妻が言うには、
「新年の挨拶に木崎さんの事務所に行ったでしょ。
帰り際、彼が見送ってくれたんだけど、その時ね、
今度、夕食しませんかって誘われたわ」
と私に話した。
愛想が良く、四十を過ぎてからの妻の容姿は公平な目で見ても肉感的だから、
そうした前例がないわけでもない。
しかし前例の誘いは品良く断ったのを知っていたから、
「木崎さんと食事しても良いよね」
と意思を告げられた私が驚いたのはやむを得ないと思う。

そして、驚きと同時に感じたのは、非常に空しいような切ないような、
しかし身体の底から湧き響いてきた劣情感だった。


[2] Re: 愛しい妻  篤史 :2025/08/29 (金) 09:36 ID:zjNC3KNM No.203327
こちらのサイトはずいぶん前から存じ上げているし、
趣旨・趣向は理解してた。
忌憚ながらもいつの間にか惹かれてしまう様々な内容だが、
自身の心の底に同様な欲や憧れ、あるいは期待が潜んでいたとは
正直なところ思いの他だった。

愛しい妻の茉莉が店の上得意客の木崎と、もしかしたら…、という思いは刺激的で、
日中はともかく、定時を過ぎて以降、家中で動く妻の姿を無意識のうちに目で追っていた。
事務服から部屋ぎに着替えたラフな部屋着姿など当然見慣れていたが、
背中に透けて見えるブラの線を見ただけでも逸り過ぎるほど心が疼いた。
腰高の尻に密着した綿のパンツに浮かぶPラインに欲情し、
歩く都度に揺れる尻の重みに心を奪われた。
記述したように、このところ夫婦関係はご無沙汰気味だった。
もちろん年齢的なことも関係あるだろうが、
実際は仕事の多忙を理由に等閑にしていたといわれれば確かにその通りと思う。

1月末、妻が休店日の前日の夜、寝室に入ってきた妻を待ちかねてベッドに誘った。
「あら、どうしたの? 珍しいね」
横目で流し見した妻はそう言って思案したように立ち止まったが、
「1か月振りくらい?」
と言いつつ、私のベッドに滑り込んできた。
ナイトウエアに包まれた風呂上がりの潤った肌感で私は一気に昂った。
太腿にその圧を感じた妻は、クスクスと笑って、
「いやだぁ、この人、どうしちゃったの、急に」
笑んだ目が更に欲情を昂らせた。
「いや、その…、最近、茉莉がすごく色っぽく見えるからさ」
言うべきが迷ったが、その前に言葉が口をついていた。
「まぁ! 今まではそうじゃなかったんだ?」
「そんなことないさ。そうじゃなくて、すごく魅力的だから」
喉の渇きを覚えながら掠れた声で言うと、
妻はすぅっと顔を寄せて軽く唇を押し当てた後、すぐに離し、
「あのね、聞いても良い?」
悪戯っぽい目をして問いかけてきた。
無言で頷くと、妻は少し考える素振りを見せてから、
「来月7日の金曜の夜、お出かけしても良い?」
と言った。
話を聞いた瞬間、私は木崎から誘われた夕食の件と理解した。
しかし、理解したがすぐには頷けなかった。
「えぇと、お出かけ?」
私は変に惚けた。
すると妻は私の惚けを見越したように、
「木崎さんと夕食デートよ。良いでしょ?」
口籠りもしないでストレートに妻は言った。
「ああ、そう言ってたね、そういえば」
また変に惚けると、
「ふふ、惚けたりして。気づいてたよ、わたし」
「え? なにを?」
「嫉妬してたでしょ、ず〜っと。そうでしょ?」
そして、続けて、
「嫉妬してるあなた、素敵よ」
と掠れた声で囁いた。

妻の性格はどちらかと言えば奥ゆかしいタイプだから、
こんな具合に決めつけるような言葉遣いはこれまでなかった。
その口調の大きな変化に私は新鮮な驚きを感じたと同時に、
二つの赤黒い想像が瞬時に浮かんだ。
一つは、この積極的な口調が妻の本来だったのか?という思いと、
既に木崎と何らかの関係ができているのか? という思いだった。

すぐに言葉を返せなかった。
だが、その態度が逆に妻を確信させたようだった。
「嫉妬してたんだ? ねえ、わたしって魅力的?」
そう言うと妻は私に覆い被さってきて唇を重ねてきた。
すぐ妻の舌を感じ、絡まった。
乳房を胸に押しつけ、勃起した下腹部に広げた股間をうねるように擦りつけてきた。


[3] Re: 愛しい妻  篤史 :2025/08/30 (土) 05:44 ID:8RPx0VLk No.203340
2月7日金曜日、午後7時前、妻は木崎との夕食デートに出かけた。
玄関に立った妻は割合薄化粧で、クリーム色のロングワンピースにレンガ色のハーフコート、
小さいバッグを手にしていた。
「たぶん10過ぎになると思うわ。何かあれば電話してね」
黙ったまま頷くと、妻は優し気な表情で、
「そんな顔しないで。食事してくるだけでしょ」
そう言ってまた微笑んだ。
呼んだタクシーが着いた音が聞こえて、妻は玄関を出て行った。

妻の夕食デートを許容したのは、木崎が上得意先だから、という訳ではない。
社交辞令的な夕食の誘いを私が無下に拒絶するのは大人げないし、
他愛ない嫉妬を見透かされたくないという思いもあった。
しかし、じわじわと生じた嫉妬とは違う感情の先にあるらしい、
得体のしれない劣情の正体を知りたかったからだと思う。
好奇心半分というか、未体験の重く疼く奇妙な感情への関心からだった。

投稿されている皆様も経験されたはずの、
妻が出かけた後の家の静けさや広さが無意味な空間に感じられたし、
雑多の思考が行き来して何を考えてるのかわからない手持無沙汰の時間が
ひどくゆっくり過ぎた。
「そんな顔しないで。食事してくるだけでしょ」
出掛けにそう言った妻は私の心を読んでいたのだろうと気づくと、
教えられていた待ち合わせの場所や夕食をとる店もすぐ浮かばないほど
動転してしまった。
いつも飲んでいるバーボンの味も香りもわからなかった。
壁の時計ばかり目が向いたが針の動きは遅く、時間が止まったかのように感じた。


[4] Re: 愛しい妻  篤史 :2025/08/30 (土) 05:46 ID:8RPx0VLk No.203341
その夜、妻が帰宅したのは午後11時を過ぎた頃だった。
玄関前に停まった車が走り去った後、玄関ドアが開く音が聞こえた。
リビングのソファから勢いよく立ち上がった私が廊下に出ると、
コートを着たままの妻が大きい紙袋とバッグを抱えながら
覚束ない足取りでこちらに歩いてきた。
「おかえり」
「ただいま〜。遅くなっちゃたかな?」
「そうでもないだろ」
「じゃ、セーフかな?」
「ご機嫌だね? 楽しかった?」
「ちょっと疲れたけど…、でも楽しかった、だからご機嫌」
軽い口調の妻は頬と耳朶をうっすら染めていた。
その耳朶に水晶に似た石のピアスがゆらゆらと揺れていた。
出かけた際にはピアスをつけていなかったように思う。
おや、と思いつつ、脱いだコートの中のワンピースが淡い藤色だったのに気づいた。
怪訝な表情に気づいたらしい妻が、
「買ってもらっちゃった」
と、茶目っ気たっぷりの口振りで言った。
「買ってもらった?」
「うん、そう。プレゼントしてもらったの」
「ワンピースを?」
「食事前にね、○○通りのブティックへ行って、
これが似合うって彼が選んでくれたの、どう?」
「素敵だし、似合うよ」
私は妻の機嫌を窺いつつ素直に応じた。
実際、淡い藤色のマキシワンピースは色白の肌に馴染んで似合っていた。
妻はその場でくるりと一回りしてから、
私の返事に頷いて、それから、
「ワンピだけじゃなくて」
と言い、耳朶で揺れているピアスを指さした。

私はすぐには言葉が出ないほど戸惑い、
「木崎さん、ずいぶん弾んだね。設計事務所って儲かるんだ」
などと的外れな言葉が口をついて出た。
「私だって遠慮したのよ。
そしたらね、今よりもっと魅力的になってほしいなんて言うのよ」
そう言い、それから、魅力ないのかなぁ…、と呟いた。
妻は外した左のピアスをつまんで照明にかざして目を細め、無色に輝く石を見つめた。

満足気にピアスを見つめる姿を見ながら、
私が妻に何かをプレゼントしたのはいつだっただろう、と思った。
大切で愛しい妻なのに、気持ちを込めたプレゼントをしたのがいつか思い出せなかった。

妻はピアスを見つめながら、
「木崎さん、次のデートの時はアンクレットをプレゼントしたいって言ってたわ」
と言った。
「次のデート? 約束したの?」
思わず慌ててきき返した。
「ううん、しないよ。夫に聞いてからって答えたよ」
「あぁ、そう…。それで、茉莉はどうなの?」
「それはあなた次第よ。デートしても良ければ行くけど…」
ちらりと私を見ながらそう言った。
「そうだね、考えておくよ」
「そうね。あなたがダメっていえば行けないもの」
視線を戻した妻は変な笑みを浮かべながら素直に応じた。

しばらくして、妻は浴室に向かった。
私は何とか気を取り直そうと思いつつ、寝室に入って妻が来るのを待った。
入浴時間は思いの他長かった。
木崎との夕食デートの仔細を少しでも聞きたかったが、
気の落ち込みが逃避を誘ったのか、私はウトウトしてしまった。
そして、ふと気づくと照明は消えて、隣に横になった妻のぬくもりを感じた。
これほどぴったり密着しているのだから、
木崎と肉体的接触はなかったのだろうと思ったが、
煮え切らない感情が燻っていた。
寝返りを打つような調子で身体を向けると、妻のうなじが目の前に迫った。
暗がりに白い肌がぼんやり浮かび、嗅ぎ慣れた匂いを感じた。


[5] Re: 愛しい妻  篤史 :2025/08/30 (土) 05:48 ID:8RPx0VLk No.203342
本当に寝ているらしく、妻は規則正しい寝息を立てていた。
逆に私は寝つけなかった。
帰宅後の妻の会話が自然と頭に浮かんだ。
そして感じたのは、全てが誘導されている私自身だった。

それは、木崎が妻を食事デートに誘った時点から始まっていた。
当然ながら、木崎は妻を夕食デートに誘えば私に相談するのはわかっていたはずだ。
得意客なのは木崎自身感じているだろうから、
木崎の誘いを私が拒否しないと見込んでもいただろう。
彼が安価とは思えないプレゼントをしたのは妻の気を惹くために違いない。
そこで次のデートの約束を求めれば、同様に私に通じると考えたはずだ。
2度目のデートを私が承諾すれば、その時、木崎の妻に対する行動手段は大きく広がる。
木崎にしてみれば、夫の私が承諾したのだから、という屁理屈が成り立つ。
次のデートで、木崎はアンクレットを妻にプレゼントすると言ったようだ。

アンクレットが足首を飾る装飾品なのは、そうしたことに疎い私も知っている。
ピアスの次はアンクレット…。
いずれも肌に接触する装飾品だ…。
もし3度目のデートがあるとしたら、木崎は妻に何をプレゼントするのだろう…?

ぼんやりと、しかしすっかり目が冴えた私はそんなことを想像した。
だが、そうしてデートを重ねるのは私が承諾した結果となる。
つまり、私が妻を送り出すように仕向けるのが、木崎の当初からの目的ではないのか…。

誘導されていると思ったのは、考えがそこに行きついたからだが、
それ以前に木崎に対する妻の思いがどうなのかを思うと、
抜けられない泥沼に嵌まり込んだ恐怖を感じつつも、
待っているかもしれない大きい刺激を振り払えない思いも気づいていた。


[6] Re: 愛しい妻  きなこ :2025/08/30 (土) 08:11 ID:YTDUfALw No.203343
初めまして
これからの発展を期待しています


[7] Re: 愛しい妻  ははは :2025/09/01 (月) 05:00 ID:dMY8U/qA No.203386
私も続き楽しみにしてます

[8] Re: 愛しい妻  おてつ :2025/09/01 (月) 15:24 ID:t66m/MRs No.203398
すでに先手を取られていますね〜

アンクレットは今や装飾品ですが.....深いルーツが

この先が楽しみです


[9] Re: 愛しい妻  美樹 :2025/09/01 (月) 17:23 ID:VQ3s6hyQ No.203401
篤史さん

プロの作家のような文章ですね。
興味深く読ませていただいています。
初回のデートが2月とのことですから、既に半年が経過しており、その間にどんなことがあったのか、とても興味があります。是非とも続きをお願いいたします。


[10] Re: 愛しい妻  ゆうや :2025/09/02 (火) 03:58 ID:veNbJn/2 No.203412
最高の奥様ですね〜。

旦那さんに確認しながらのデート

興奮しますよね〜


[11] Re: 愛しい妻  :2025/09/02 (火) 10:07 ID:3aHAyGlU No.203417
可愛く軽やかに夫を翻弄する奥さん、妖しくて夢中にさせられちゃいます。

[12] Re: 愛しい妻  篤史 :2025/09/02 (火) 16:21 ID:qSHjoKKc No.203424
きなこさん、はははさん、おてつさん、美樹さん、
ゆうやさん、ぴさん、乾燥また励ましのお便り感謝します。

美樹さんがおっしゃるように、妻と木崎の初デートは2月のでした。
既に半年が経過し、彼らの関係は親密に推移しているようです。
また木崎の提案で妻は木崎が勤める設計事務所の
顧客のコンサルタントの手伝いを副業(アルバイト的ですが)を始めました。
妻にそんな能力があるのかどうかは別にして、
現在はすれ違いが多い夫婦関係になっています。
お人好しの私でも何らかの利益を共有しあう大人の男と女ですから、
そこに何かが発生するのはわかります。
それを決めてきた妻から話を聞いたときの心情は
皆様には察知していただけると思います。

早く筆を進められれば良いのですが、
なかなかそうはいかない現実がありまして私自身へこたれてます。

しかし、妻の不在時間が多くなったので必然的にフリータイムも増えました。
励ましてくださる皆様の期待に沿えるようにしたいと思います。
よろしくお願いします。


[13] Re: 愛しい妻  美樹 :2025/09/02 (火) 16:36 ID:U8Cr22LY No.203426
篤史さん

奥様が、木崎氏が関連したコンサルタントの手伝いを始められたとのこと。篤史さんの辛い心境はある程度想像できますが、やはり当事者ではない私には、心情を察すに余りありますね。

私の「是非とも続きをお願いいたします」という願望も負担になったのかもしれませんね。篤史さんのペースで、ゆっくりと書き進められたらと思います。


[14] Re: 愛しい妻  源さん :2025/09/02 (火) 16:43 ID:3rR3kru. No.203427
はじめまして。
まるで自分のときのことを思い出し胸がモヤモヤします。
うちのときは
「そんな泣きそうな顔しないでよ〜行けなくなっちゃうよ。」と言う妻の言葉は今でも胸に刺さります。
このとき妻は初めて抱かれに行くときの言葉でしたから。
帰って来るまでの気持ちや帰ってきてからの気持ち。
2回目3回目の送り出す気持ち。
今ではだいぶ慣れましたが妻が別の男の女になっていく様を目の前で感じていたので胸がざわつきます。
こんなにあっさりと別の男に変えられてしまうのかとショックでした。
今はまだまだ変わりゆく途中らしいのですが、これ以上変わったら夫婦としてどうなるのか? 不安でいっぱいです。

[15] Re: 愛しい妻  ゆかり :2025/09/02 (火) 23:47 ID:lmC20nlA No.203434
こうして、家庭崩壊の道を選んでいくのですね

[16] Re: 愛しい妻  篤史 :2025/09/03 (水) 07:30 ID:VJLAaqp6 No.203440
翌朝の土曜日、起床した私がリビングに入ると、続きのキッチンから、
「おはよ〜」
と声をかけられた。
昨晩のことなど何もなかったような屈託ないいつもの妻の声と調子だった。
返事を返してから、
「今日の予定はなんだったかなぁ?」
ときくと、
「あなたは午前中にA科学とB商店と商談、
わたしは姉の家に立ち寄って、それから出社よ」
よどみなく妻は答えた。
「ああ、そうだなね。どっちにしても昼過ぎになるから、
昼はどこかで食べるよ」
そんな話をしながら食卓に着いた。
土曜日の朝8時過ぎのTVは毎週サタデープラスで、
妻がお気に入りのMCが様々な商品を比較するひたすら試してランキングが流れていた。
このMCは、妻の姉にどこか似ている。
「姉さん、その後、どうなの?」
思い出したように私はきいた。

妻が姉の家に行くのには訳がある。
およそ1年前、姉の芙美は離婚していた。
結婚して実家に住んでいたが入り婿ではない。
しかし、前夫にしてみれば何かと肩身が狭かったのだろうか、
前夫は舅と反りが合わず何度も大喧嘩をした挙句、家を出てしまった。
1カ月ほど経った頃、前夫が姉に無断で消費金融から借りた残金を請求される羽目になった。
姉の芙美も実家に居られず家を出たが、その跡が厄介だった。
借金返済の一部は妻が負担したが、姉は水商売(熟キャバ?)のホステスとして働き始め、
それまでの生活と一変してしまった。
そんな姉を心配して、妻は隣町の賃貸マンションに住む姉の様子を見守っていた。

「うん、もう元気よ。旦那さんがああいう人だったのは不運と諦めるしかないでしょ。
それより返済はもう済んだから、今の仕事辞めて他を探した方が良いかなって」
「隙間バイトとかいろいろあるのにね」
「だから、それは姉次第よ」
「うちで面倒見れない?」
「バカねぇ。姉がいたら、あなた、落ち着かないでしょ?」
一旦、箸を止めて、妻はそんなことを言った。
「はぁ?」
「はぁ、じゃないよ。あなたが姉のこと気に入ってるのを知らないとでも思ってるの?」
私の箸も止まってしまった。
言い返さなかったのは、図星だからだった。

実際、何かがあったのではないが、姉は好みのタイプだった。
血の繋がった妻と姉だが、容姿も性格も違った。
妻の性格は一見おっとりだが芯は案外強く、自らをマネジメントできるタイプだ。
一方姉の芙美はきりっとした美人で、スタイルも悪くない。
しかし、その性格は案外人に頼るタイプだから、妻とは真逆ともいえる。

妻の指摘が的外れでなかったから、私は何も言わなかった。
「まだ姉がい実家に居た頃だから3年くらい前の夏だったかな?
実家で食事会したとき、姉に何度もお酌されてニヤニヤして、
肩をぶつけあったりイチャイチャしてたのは…、どなただったかしら?」
箸を置いて、食後のコーヒーを淹れはじめた妻が、そう言った。
そんなことをよく覚えていると思いつつ、それは事実だった。

「酔ってたからな」
言ってしまってマズイと思ったが、シンクの方から妻の声が飛んできた。
「酔ってれば何をしても良いのかな〜?」
「いや、失言だ」
席を立ち、私は食器をシンクに運んだが、口は災いの元と聞こえないように呟いた。

それから少し会話もなくコーヒーを飲み、番組が終わる頃になって家を出た。


[17] Re: 愛しい妻  篤史 :2025/09/03 (水) 09:53 ID:V5BZ/5Xg No.203446
当日、立ち食い蕎麦で昼食を済ませた私が店に戻ったのは午後1時過ぎだった。
大手のカーショップならば冬用タイヤの売り上げ増も期待できるが、
雪が降らない土地柄なので、夏場と比べれば客は少ない。
季節に関係ない車検などの整備工場が活発に動いているのを眺めながら、私は部屋に入った。
正面の席から妻が「お疲れ様」と声をかけてきた。
「A科学もB商店も契約完了だよ」
私は答えた。
「良かったね。予定通り3月からね?」
「そうだね」
「じゃ、そのつもりで手配するね」
「姉さん、どうだった?」
「うん、元気だったよ。仕事、変えなさいって言ってきたよ」
「で?」
「真剣に探して、どうしても見つからなかったら、うちに来ても良いよって」
意外なことを妻は言った。
「おいおい、どうしたの、今朝の話と違うだろ?」
「う〜ん、49歳よ、収入の面で良い働き口ってそうそうないと思うし」
「まぁ、そうかも」
「だから、猶予3か月で、もし働き口がなかったらうちで働いてもらおうかなって」
「総務部長の判断だから、僕は何も言えないけどね」
素っ気なく言うと、妻は横目で私を流し見て、
「あらまぁ、そうかしらねぇ〜。ほんとは嬉しかったりして? どう?」
「ああ、わかったよ。もうその話は終わりだ」
「なんだ、つまらない。面白い話なのにね」
そういう妻を無視して書類整理を始めてしばらくした頃、
「あ、忘れてたわ」
と妻が素っ頓狂な声を上げた。
「どうした?」
「昨日の今日で驚くかもしれないけど、木崎さんが」
書類整理をしていた私の手は、思わず止まった。
「木崎さん? 何かあったの?」
「何もないけど、3時にあなたと面会したいって連絡あったの」
「店で?」
「そうだよ、仕事の話よ」
「仕事の話?」
上擦った声が出てしまった。
「決まってるじゃない」
「いや、僕はその…、夕べの続きの話かと」
「彼とあなたがデートしたいって?」
「何言ってんだよ」
そう言って詰ると、妻は勝ち誇ったような表情をちらりと見せて、
「夕べね、うちで出来る仕事があればよろしくお願いしますアピールしたからかな」
「へぇ、さすが外商担当だね」
「そしたら、木崎さん、考えておくよって言ってくれたんだけど、
まさか次の日に話しかけてくれるなんて思わなかったから、わたしも驚いたの」

私は部屋のドアが閉じてるのを確認してから、
「食事デートで色気のない仕事の話をしたんだ?」
「そうね。う〜ん、そればっかりじゃないけど」
秘密めいた表情を見せて妻は言った。
「そういえば、夕べのこと、なにも聞いてなかったね」
「ちょっと疲れてたし、あなたにきかれなかったし」
「きけば答えるんだ?」
「そうね、どこまで話すかは別にして…、聞きたい?」
どう答えようかと迷ったが、
「ああ、是非とも聞きたいね」
と、言った。
今度は、妻は挑戦的な目をして首を少し傾け、
「知らないよ〜、嫉妬して焦っても」
と、なんとも艶っぽい妖しい目を見せて妻は囁くように言った。


約束の時間より5分ほど早く木崎はやってきた。
上得意客の木崎だから何度も面会している。
しかし、昨夕、妻と食事デートをしたのだから、
これまでの面会時と印象はやはり違った。
昨夕、妻が食事をご馳走になったお礼を述べるべきかとか、
これまでの面会よりもやや落ち着きを欠いていたかもしれない。
応接室に入ると、ソファに座っていた木崎は立ち上がり、
「夕べは奥様をお借りして済みませんでした」
と最初に挨拶してきた。
「いや、こちらこそ迷惑をお掛けしました」
そう返しながら、脳裏に彼が妻にプレゼントしたワンピースやピアスが頭に浮かんだ。
変に鼓動が高くなっているのを感じる。
だが、木崎は落ち着いたもので、相変わらず館ひ〇しに似た風貌に余裕の笑みを浮かべていた。
背が高く、精悍な顔つきだし、着ているスーツも上等だった。
しばらく交わした世間話の後、木崎は訪れた要件を話し始めた。
内容は、彼の設計事務所で使用している社用車を、
順次リース契約にしたいという話だった。
車のリース契約は個人契約の場合、割高になることが多いが、
社用車の場合は経費で落とせるので、どちらかと言えば法人契約が有利だろう。
現在、設計事務所では社用車を8台所有しており、
その全てがトヨタのカローラクラスだった。
リース契約にした場合は所長と木崎の車はやや高級車に変更するという。
私は妻を呼び、保険代金等概ねの契約金額を示すと、
木崎は右手を差し出して握手を求めてきた。
「良いじゃないですか。この金額なら上等です。帰社して早速手続きしますよ」

それからしばらく雑談をして木崎は席を立った。
私は応接室を出ていく木崎を見送り、妻は廊下を先立って彼を案内した。
顔を出して二人の様子を窺うと、出口のドアの先で立ち止まった二人は
何かを話していた。
妻が何度か頷いて頭を下げ、木崎は妻の腕に軽く触れていた。
そんな二人を、私は別の世界の住人のように見ていたように思う。


[18] Re: 愛しい妻  篤史 :2025/09/03 (水) 10:00 ID:V5BZ/5Xg No.203447
就眠前の暖房がほど良く効いた寝室…。
三面鏡ドレッサーの前で風呂上がりの後の肌の手入れを済ませた妻が、
鏡の中からベッドに上がった私を見ていた。
落ち着いた視線というより、なにか曰くありげな色が漂っていた。
笑みを含んだ表情で妻は立ち上がってベッドに近づいた。
ネイビーのナイトガウンに透けて見えるウェアの下に着けているのは、
左右の腰で留めたビキニショーツだけだった。
最近、見ていなかった艶っぽい姿だった。

ベッドに上がった妻は四つ這いで私の隣にきた。
甘い香水の香りが胸を躍らせた。
「実に艶やかだね」
率直に言うと、妻は首を傾けて、
「あの人もそう思うかしら?」
と掠れた声で言った。
「あの人って…、見せたの?」
急に現実に引き戻された私は慌てて言った。
「おバカね、見せるなんて言い方、やめてよ」
「見られたとか?」
「見せてもないし、見られてもないよ」
謎かけのように言い、妻は喉で笑った。
男も豹変するが、妻の場合は天と地ほどの差があると思う。
普段の妻からは思いもつかない変貌といえる。
「…どういうこと?」
「だから、そういうことよ」
「何もなかった…ってこと?」
「何もないといえばウソかな? ワンピとピアス買ってもらったしね」
「それは夕べ、聞いたよ」
「あら、そう? だからお礼しなくちゃ失礼でしょ」
「お礼? どんなお礼したの?」
「そうね…。お食事して、その後、新しくできたお店へ…、あのお店、パブっていうのかな」
「その店で飲んだんだ」
「酔うといけないから、少しね」
「じゃあ、話をしたんだ?」
「お話もしたし、それから踊ったよ」
「踊れるんだ、その店」
「店の奥にカラオケのステージがあるの。その前に4組くらい踊れる場所があったわ」
「なにを…、踊ったの?」
「ふふ、何を踊ったと思う?」
「ブルースとか?」
「うん、まぁそうかな。チークよ」
「……」
出し惜しみするような物言いに私はいつしか興奮していた。
「長い時間?」
「そうねぇ、5曲くらいかな。けっこう長い?」
「その間、ずっとチークを踊ってたんだ?」
「そう、手を握り合って…、頬を密着させて…」
「頬、だけ?」
「あなたとだって踊ったじゃない。その時、頬だけだったかしら?」
「……いや、それだけじゃなかったよな」
「じゃあ、そういうことよ」
「胸、触られたんだ?」
「触られたんじゃなくて、自然に触れちゃうでしょ」
「じゃあ、腰とか尻も」
「普通、チークダンスって男の人の片手は腰を支えるでしょ」
「じゃあ、腰を触られたんだ」
「そうね。あ、でも、お尻も撫でられたかな? ふふ」
木崎はおそらくその気で妻の尻を撫でたのだろうと思う。
下半身だって密着させたに違いない。
そう想像したとき、妻も木崎の股間を意識したと思った。
そう想像したとき、わずかながら表情に出たのだろうと思う。
「ねぇ、あなた。わたしってどう? 魅力的?」
思わぬことを妻はきいてきた。
「もちろん魅力的だよ、間違いない」
「興奮する?」
「するね」
「大きくなっちゃう?」
「なるさ」
「うわぁ…! だからだね、木崎さんのも、そうだったよ」
うっとりした表情で妻が言った。
私は呻いてしまった。
妻とチ−クダンスを踊った木崎は頬を寄せ、手を取り合い、
片手で妻の丸く豊かな尻を撫で、さらには勃起させた下半身を
妻の下半身に密着させたのだ!!
しかし、それより私の心を砕いたのは、木崎に勃起を密着されて、
あたかも歓喜した様子の妻の表情だった。

四つ這いだった妻は私に覆い被さって、そのまま唇を重ねてきた。
トロリと温かく甘い唾液が滴り、ついで柔らかい舌が滑って差し込まれてきた。
絡み合った舌の感触にのぼせている間に、妻が這わせた指の先が股間を捉えた。
下着ごと掴んだ幹をゆったりと上下させ、やがて直に掴んできた。
唇を重ね、舌を絡めあったまま妻は喉元で笑った。


[19] Re: 愛しい妻  ふにゃ :2025/09/03 (水) 10:26 ID:MHqUnuQM No.203448
自分の妻と重ね合わせると、とてつもなく興奮します。
更新楽しみにしています。


[20] Re: 愛しい妻  美樹 :2025/09/03 (水) 11:06 ID:9T5FWI7I No.203449
篤史さん

更新して頂き、ありがとうございます。
本当にうまいですね。前回も描きましたが、プロの作家のようです。というか、篤史さんって、プロの作家さんでしょう。

奥様が、ベッドの中で篤史さんに口づけし、肉棒を愛撫してきたのは、昨夜の木崎氏とのデートで昂ぶらされた身体を鎮めるためなんでしょうね。それに今日も、仕事とはいえ、木崎に会ったわけですし、相当昂ぶっていますね。もちろん、篤史さんを嫉妬させて、自分が楽しむことも目的でしょうが。
篤史さん、凄く興奮したんじゃないですか。私だったら、妻が浮気相手の男に昂ぶらされた肉体を鎮めるために、私の身体を使ったら、興奮します。



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