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自由と束縛の狭間で

[1] スレッドオーナー: 小田 :2025/05/11 (日) 15:08 ID:6hNJOGzk No.200457

序文


以前、「絆のあとさき」で1年余りを時系列で投稿しましたが、本稿はその翌年の春からを
一つの出来事に絞って投稿するものです。

そうは言っても、過去があって現在があるように、その流れは引き続いています。
ですから、過去に登場した人物の再登場もあるかも分かりませんが、投稿時間にも制約が
あるものですから、余程のことがない限り、過去に言及する事は控えさせて頂きたいと
思っています。

本稿で完結させるにはかなり無理があると思いますから、過去の投稿も併せて読んで頂けたら、
多少なりとも経緯などが分かると思います。
「絆のあとさき」以前にも「戻れない季節」、「堕とされた愛人」も投稿しています。
主人公の女性は同一人物ですから、彼女の性遍歴の経緯が分かると思います。


[81] Re: 自由と束縛の狭間で  小田 :2025/08/11 (月) 22:20 ID:6hNJOGzk No.202827



体を乗り出して、テーブル越しに”チュッ!”と唇を触れさせてきます。
それに呼応するように、携帯が鳴ります。
バスルーム側のベッドに置いていた彼女のバッグからのようです。

「誰かしら・・・ちょこっと待ってね?」

手を伸ばせば取れるのですから、ベッドとテーブルとの距離は推して知るべしです。
私はコーヒーを一口飲んで、彼女に頷きます。

「あれ?会社からだわ。スピーカーにしなくていいでしょ?」
「気にしなくていいから、早く出ないと」
「うん・・・」


『もしもし、どうしたの?・・・それ?何度言ったら分かるの?・・・自信がないのなら前の
セクションに戻ってもいいのよ。楊社長には私から・・・じゃ、どうするのよ。あなたに任せて
いるのよ・・・そうよ。あなたに一任してるといっても、私がサポートするって言ったでしょ?
信じないのなら・・・そうね、それなら一緒に頑張ろうね・・・いいわよ。月曜日ね、あなたに
託したんだから、余計な事は考えないの。いいわね?・・・分かればいいのよ。
じゃ、切るわよ・・・』


表情も変えずに淡々と話す彼女からは、私と居る時の様子など、第三者には想像すらできない
だろうと可笑しくなってきます。

携帯をバッグに戻して、私と向き合って直ぐに、

「あれ?おかしなことを言ったかしら?うふっ」
「余裕だね?はははっ」
「えっ?そう?アレって普通の対応でしょ?」
「社長の?」
「それはどうでもいいの。お仕事なのよ、まずそれでしょ?」
「いつもと同じ?」
「変わらないわよ・・・あっ?!あなたとの空気感の違いを言ってるんでしょ?」
「違い過ぎる、とかね?はははっ」
「お仕事と愛は同じテーブルに乗せられないでしょ?」
「正論だが・・・まぁ、丸く収まったようだから、いずみの手腕は十分に発揮されてることに
なるね」
「うふふっ、腕に力がないから、能力に置き換えて下さいな」
「楊さんも認める非凡な才能かい?はははっ」
「笑うって酷くない?うふっ」

先程と同じように、体を乗り出してキスしようとした時に、また、携帯が鳴ります。
ところが、着信音が同じではありません。


[82] Re: 自由と束縛の狭間で  :2025/08/12 (火) 13:01 ID:AD9e6dAI No.202846
小田さん、こんにちは。
70歳を超えると何が起きるか解りません。
夏風邪を引いたと思ったのが、7月初めですが
23日の夜から食欲が急に泣くなって、24日病院に行くと
肺炎で数値が悪いので入院治療とのこと、ビックリしましたが
入院8月6日まで入院していました。
まだまだ若いと思っていたのですが、年には勝てませんね。
熱い中ちょうど2週間入院していて身体が楽にはなりました。(笑)

いずみさんとの邂逅、コンコースからの始まりでしたね。
何度も意味のある失踪を繰り返し、小田さんの元へ。
ただ、この時点では小田さんと生活を共にするまでには
まだまだの感じですね。さらにいずみさんの性癖は、
王によって開発されていたように思えるが、いずみさんの
隠れた性癖に火をともしただけなのですね。この三連休
沢山の投稿ありがとうございました。入院している間に
いままでの投稿を読み返しました。有意義な入院生活でした。
まだまだ暑い日が続きますが、小田さんもお体には十分ご自愛ください。

この度の事件?も土曜日に渡辺と合ってから小田さんの所に来たことから
どのような落としどころになるのかひやひやしながら読んでいます。


[83] Re: 自由と束縛の狭間で  小田 :2025/08/17 (日) 11:27 ID:3ZgMVBeY No.202974


シンさん、コメントをありがとうございます。
お久し振りですね?

お体の方は良くなられたのですね?
ご病気と聞くと立ち止まってしまいます。
振り返っても今があるのですから、元気?なのにはほんとに感謝しかありません。
齢を重なると、何がしか気になるところも散見されます。
それでも、こうして投稿出来るのですから、有難いことです。

今後の展開なのですが、本件以前から続いていた事象にも、時系列的には少し触れることに
なります。
昨年からの出来事へのアプローチと言えばいいかもしれまっせん。
その後の展開は、今回の件が片付いてからですから、イントロ程度の内容になります。

以前と比して、ライトなエロですが、酷暑に少しでも抗える一助になれば幸いです。


[84] Re: 自由と束縛の狭間で  小田 :2025/08/17 (日) 13:04 ID:3ZgMVBeY No.202978


続きです。




「・・・こんな時に、困ったわ」
「同じじゃないね・・・ホットライン?」
「うん・・・無視しようかな?出張って話してるのに、掛けてくるなんて非常識でしょ?」
「緊急は考えられないのかい?」
「何も思い付かないから・・・納得していないってことかもしれないわ。館野さんと折り合えなか
ったとしか思えないの。押しが弱いっていうか、優しいのはいいのよ、肝心な時に押し切れないの
って男性としては失格でしょ?」
「はははっ、僕に振るなよ。放っておいていいのかい?」
「良くないかな?気になるから出てもいい?」
「まぁ、手短に。揉める様なら改めるとしようか?」
「うん、もう終ったことでしょ?今からなんてあり得ないモノ・・・アレ?切れちゃったわ。
また掛かって来たら出るでいいでしょ?」
「直ぐに掛かって来るんじゃないか?いずみの見解が正しければだが」
「見解?ものの見方くらいがちょうどいいと思わない?」
「彼は見解であって欲しいと思うよ」
「私のは軽いって?その程度のことでしょ?セックスって愛があって初めて成就するものなんだ
もの。所詮セフレでしかないもの」
「僕の手前?力が入り過ぎだろ?はははっ」
「違うもん!セフレの定義のお話しなの、分かる?うふっ」
「はははっ・・・おっ?!掛かってきたね。負けるなよ」
「勝ち負けではありません。とっくに勝負はついているんだもの。今更なんなのって感じだわ。
スピーカーね?・・・」


『・・・どうしたの?出張先まで追っかけてくるなんて』
『ごめん!ごめん!そういうつもりじゃないんだけど・・・』
『なら、どういうつもりなの?』
『どういうつもりというか・・・』
『館野さんなの?』
『出張なら認めない訳にはいかないけど、そういうことはこれからもあるかもしれないから、
他の日を用意するのも約束の一つじゃないかって、理詰めに責められたら、返す言葉もなくて
・・・』
『で、今なの?伝書バトと同じじゃない?ナベの中で咀嚼して代替え案を用意てから、私に相談
するのが筋でしょ?』
『それはそうだけど、他の日なんて無理だろ?綾に話したけど、断わられたと返事しようかと・・・』
『それなら、今この場で話すことじゃないでしょ?もう済んだこととして、私が出張から帰って
から・・・』
『筋書きはそうなんだけど、綾から何か提案があるかもしれないだろ?それを確認してからでも
遅くないと思ったからね』
『じゃ、一週間ずらすことにする?それなら問題ないでしょ?』
『それは難しいよ。無理言って・・・というか、決まったことだからね』
『ナベが初めて用意した男性だから?』
『それもあるかな?』
『日曜日の夜になるのよ、帰るのが。その後って思ってない?』
『できれば・・・無理かな?』
『日曜日は不定期って決めているけど、いくら何でもその気にならないわよ。ナベって出張が
どれ程疲れるか分からないの?』
『疲れた体を癒せるかもしれないだろ?そうは思わないかな?』
『言いたいことは分からないでもないわよ。お仕事の疲れを発散させるとは言ったけど、いつも
とは違うのよ。その違いって説明が難しいかな?うふっ』
『おっ?!少し傾いてくれた?そうだよね?』
『お仕事の疲れって公言してるでしょ?それならって突っ込まれたら返す言葉が見つからないわ。
そうだからって、”はい、了解です”とは言えないモノ。微妙な気持の揺らぎを察してくれたら
嬉しいのに』


彼女は右手を伸ばして、コーヒーの入ったカップを持っている私の右手に、そっと触れてきます。
悩んでいると私に投げかけているのです。
理由は違っても、彼女も私も次の土曜日をずらす案は、到底受け入れられません。
そうは言っても、日曜日の時間設定の打ち合わせが必要でしょうから、後で連絡することで、
ここは一旦収束させることにします。


[85] Re: 自由と束縛の狭間で  小田 :2025/08/17 (日) 16:23 ID:3ZgMVBeY No.202988



夕食代金を支払った時に受け取ったレシートをズボンのポケットから取り出して、伝言を伝える
とゼスチャーで示します。
直ぐ傍に置かれているボールペンを手に取って、

[後で連絡する]



頷いた彼女は、

『綾の心の中までは・・・』
『少し時間をくれない?今ね、お仕事中なの。もう少しで一段落出来るから、掛け直すわね』
『分かった・・・朗報を待ってるよ』
『うん、後でね?』
『じゃ、その時に』


私の目を見詰めて、困ったような表情を見せますが、本心とは思えません。
私が口を開くのを待っているのです。

「僕か?」
「だって、メモでしょ?」
「いずみもそうしようと思っていたんだろ?」
「うん、タイミングを計っていたのに、察しないんだもの。ナベって鈍感じゃない?」
「僕が前にいるから?はははっ」
「本心よ。ほんとバカじゃないかって思う時もあるモノ」
「僕の手前?二度目かな?はははっ」
「あなたね・・・間違ってるとは言わないけど、優しさがそれをカバーしてるかな?うふっ」
「嬉しそうじゃないか?」
「そういうんじゃないわ。セフレとしてはって事なの」
「よく分からない言い訳だが・・・本題に入ろうか?」
「言い訳じゃないの。ほんとにセフレとしての立ち位置、それだけなの。分かってくれるでしょ?」
「あぁ、本題だよ。いいね?」
「うん、私が言った土曜日をずらすなんてあり得ないでしょ?彼が反対すると思ってなの。
そういうプランもあるって、必要でしょ?私の立場なら、そういうのは自然な発想だと思ったの」
「正解だね。次の土曜日をわだかまりもなく迎えられるには、日曜日に決めるしかないだろ?」
「うん、ウィークディは難しいと思うのね、だから・・・日曜日のフライトは午後4時過ぎなの。
この時間帯って思っていたでしょ?」
「そうだね。それ以降は予約は難しいだろうから、それはそれでいいとしてだよ、金曜日の変更の
折り込み方だね」
「うん・・・今思ったのね。おかしかったら訂正して欲しいの、いいでしょ?」
「あぁ、話せよ」
「あのね、6時過ぎにはホテルに着けると思うの。そうなら、いつもの金曜日とあまり変わらない
のね。曜日が変わるだけだから、それが気にならないのなら、館野さんも同じように楽しめると
思うの。ただね、いつもの事なんだけど、エロい下着はお食事の前にナベさんから渡されて
おトイレで着替えてから、館野さんと会うのね。今回は6時を回ると思うから、約束の6時迄には
着替えが出来ないと思うの。館野さんと会う時間を遅くしてもらうことも考えられるけど、
ナベさんは了承してくれないと思うから、それなら、何処で着替えるかってことになるでしょ?」
「ホテルに着くまでなら、羽田しかないが、それも彼次第だね。約束の時間が確約できないと
なったら、会ってから着替えても館野さんは怒りはしないだろ?それよりも一分一秒でも早く
会いたかったからとか話せば、理解してくれるんじゃないか?」
「そうよね。出張の帰りなんだから、約束の時間に変更があっても理解してくれると思うわ。
でもね、下着はいいとしても、お洋服はどうすればいいの?」
「ん?・・・清楚系はNGなのかい?」
「これって後ろがジッパーになってるから、脱がしてもらう時は興奮させられるんだけど、お食事
の時は手を入れられないでしょ?」
「はははっ、悩むことなんてないだろ?出張を盾にするしかないだろ?」
「ナベさんからの連絡は金曜日、出張に出てからだから、それは気にしなくていいのね」
「因みに・・・」


[86] Re: 自由と束縛の狭間で  小田 :2025/08/17 (日) 19:13 ID:3ZgMVBeY No.202991



「会う時のお洋服?・・・前開きのブラウスかニット、半袖かノースリーブなの。
ナベさんと決めたんだけど、私が持ってるお洋服の中からって。スカートはフレアー一択なの、
分るでしょ?」

二日続けてのベアトップのワンピースには言及しません。
その二日間は特別だったのかもしれませんが、その理由となると彼女の説明を待つ他ないようです。

「いわずもがなだね、はははっ」
「ほんとイヤらしいでしょ?うふっ」
「それもこれも・・・」
「言わずもがなでしょ?私の言葉なら、”当然ね”かな?」
「じゃ、その線で連絡だが、一つ言い忘れたことがあってね、いいかな?」
「ダメって言えないでしょ?うふっ。ナンなの?」
「次の金曜日だけどね、いずみは誰かさんと会う約束なんだろ?」
「うん、そうだけど・・・どうかしたの?」
「それを僕に変更して欲しい。だから、断わってくれないか?」
「えっ?東京に来るの?」
「馴染みの製作会社と打ち合わせでね」
「あの会社なの?あなたは一担当者じゃないでしょ?何かあったの?」
「担当は河合君だよ。客先との打ち合わせが急に決まってね」
「それで?あなたが行く理由は・・・あっ?!会長さんの指名でしょ?」
「河合君の策略かもしれないが、まぁ、久し振りだからね、悪い交代ではないかなと、はははっ」
「ちょこっと困ったけど、日曜日を了承する代わりにって話すわ。金曜日から土曜日までの約束は
断わったでしょ?ナベさんも了承してくれたんだもの、それを蒸し返して日曜日なんて、ごり押し
だもの。それを認める代わりって話しても筋が通るでしょ?」
「こちらもごり押しの部類かもしれないね。そうだろ、金曜日を日曜日に変更するとしても、
じゃ、土曜日はどうしてくれるのって逆襲されそうだね」
「次の金曜日から土曜日は決まってるのね。でも、その次の週はまだ約束はしていないから、
そちらに廻すことでお互いが納得できればいいと思うの。
でもね、その週までにはナベさんとの関係も綺麗さっぱり終わっているんだもの、何だか悪いかな
って思わなくはないかな?うふっ」
「白であっても黒であっても?」
「そうよ、前にも言ったけど、グレーと認識した時点で、セフレの関係は破綻しているのと同じ
なの。お付き合いを断っても良かったんだけど、事実を解明してからじゃないと、私自身も後悔が
残るのね、だから・・・」
「誰かに調査を依頼した?」
「私一人ではとても無理だもの。何か含んでるでしょ?」
「いざとなった時は、その方がいいんだろ?説明が省けるからね」
「見透かされているかも。答え合わせは次の土曜日でいいでしょ?」
「だね・・・じゃ、お待ちかねの彼に掛けるかい?」
「うん・・・今話した通りで進めていいんでしょ?」
「いずみの手腕が試されるかな?はははっ」
「お手柔らかに・・・掛けるわね?」


次の金曜日のキャンセルは、ダミーでしかありません。
あくる日の土曜日の午後に、綾さんこといずみと会う約束なのですから、どのような展開になって
も、前日の性行為の残滓には触れたくないとの思いから、架空の出張をでっちあげたのです。


『もしもし・・・』
『まだかって気になっていたところなんだよ。了承してくれるんだろ?』

少しいら立っている様に感じられます。


[87] Re: 自由と束縛の狭間で  小田 :2025/08/30 (土) 16:51 ID:GJAcknbc No.203358



『ごめんね?切りのいいところまでと思ってたから、少し遅くなりました、うふっ。怒ってる?』
『OKしてくれると思ってても、気になるだろ?』
『気を揉んでいたのね?揉むところが違うでしょ?』
『揉んで欲しい?それじゃ、OKだね?』
『揉むのは館野さんでしょ?』
『良かったよ、これで一安心だ。綾には感謝だね』
『感謝?まだ早いわよ。館野さんが喜ばないとダメでしょ?』
『3Pだろ?カナにも連絡済みだよ。綾の都合に合わせると言ってくれてるからね』
『私の都合で、お仕事だけど、カナちゃんにも迷惑を掛けてしまうって申し訳ないわ』
『いいってことよ。カナも楽しみにしてると言ってるからね』
『ほんとに?それなら・・・あのね、私からお願いがあるの。聞いてくれる?』
『ナニかな?出来る事ならね』
『あのね、出張で関西に来てるでしょ?お客様との打合せなのね。それがね、次の金曜日に東京に
来ることになって・・・』
『えっ?また変更なの?』
『お仕事だから仕方ないでしょ?』
『そうだけど・・・夜までなの?』
『お客様よ、おもてなしは当たり前でしょ?お仕事の後は会食があるのね。だから、その日は
誰とも会えないから、キャンセルして欲しいの。ごめんね?』

一瞬、空気が止まったように感じます。

『・・・ぬか喜び?困らせるんだから、綾は』
『ごめんなさい。仕事だからって約束が守れないのは、悪いなって思うのよ。でも、今回の事って
館野さんの事も含めてね、初めてでしょ?今までなかったのは、奇跡みたいなモノだと思って
欲しいの。だから、そうしてくれない?』
『綾の言ってることは理解出来るよ。確かにそうだから反論は出来ないけど、日にちが迫ってから
だろ?断わりを連絡する僕の気持ちも考えて欲しいよ』
『そうだけど・・・仕事なのはそうなのよ。それを曲げる事は出来ないでしょ?私達は優先順位を
決めてるんだから、それは・・・』
『分かれだろ?・・・館野さんは日曜日に変更だけど、土曜日の二人はどうするんだ?』
『あれ?納得してくれたんでしょ?どうするかはナベが決める事じゃない?』
『綾はイヤじゃないだろ?』
『ナンのこと?』
『セックスだよ』
『まぁ!直球なの?分かって聞くなんて男らしくないわよ、うふっ』
『だよね。まだ何も決めていない次の土曜日に変更と思ってるかな?』
『そうだろうと思っていたわ。ナベもそう思ってるんでしょ?』

私の目を見ながら話していた彼女が、核心だという風に片目を瞑って笑顔を見せます。

『普通ならそうしたいんだけどね、次の土曜日は初めての人だろ?日にちを変更したら不審に
思われるかもしれないし、送った写真にも反応が今一だからね、それこそキャンセルされるかも
しれないだろ?』
『それならそれでいいんじゃない?ご縁がなかったと思えばいいと思うけど。それに私に関心が
ないのかもしれないでしょ?』
『そう見せてるだけだと思うんだよ。ムッツリスケベとか言うだろ?アレの部類だとしたら、
綾とセックスしたら絶対に嵌まるタイプだと思うから、外せない人だと期待してるんだよ』
『期待って何のこと?』


[88] Re: 自由と束縛の狭間で  小田 :2025/08/31 (日) 11:46 ID:rhgaMG7s No.203375



『えっ?・・・あれだよ、綾を喜ばすってことだよ』
『館野さんとか杉山さんと同じ様な年齢なんでしょ?それって無理があると思うけど、
違いってあるの?』
『綾が好きなタイプだからだよ。精力は変わらないとしても、館野さん、杉山さんとは気持ちの
入れ方が違ってくると思うからね』
『一理あるわね。館野さんも杉山さんも良い人だけど、体力に問題ありでしょ?私の好きなタイプ
ならそれもカバーできるかもしれないけど、結局はナベの補充が必要になるんじゃないの?』
『そうだとしても、試してみる価値はあるだろ?』
『そうね、”期待せずに待つ”がいいかな?それなら失敗しても平常心でいられるもの』
『失敗はキツイね。そうなら、僕の見る目がなかったことになるからね』
『ナベが頑張ってくれてるのはホントに感謝してるのよ。でも、相性ってあるでしょ?好きだけ
ではダメなこともあると思っていて欲しいの』
『分かったよ、それはその時だね。綾が言うように、土曜日の二人は二週間先の土曜日に変更、
既に連絡済みで了承を貰っているから』
『以心伝心ね?うふっ』
『同じ思いだろ?』
『ほんとに?イヤらしいことを考えたでしょ?』
『考えるだけでは・・・それは日曜日の夜までお預けだね?・・・次の金曜日の杉山さんだけど、
あくる日の土曜日の夜はどうかな?』
『初めての人は何時からだった?』
『3時半から2時間だけど、綾に撃沈されて白旗となれば、もっと早くなるかな?』
『遅くとも5時30分迄ね?それなら、杉山さんとは一日遅くなるだけだから、了解してくれると
思うわ。あのね、新しい人が頑張れなかったら、ナベが補充してくれるんでしょ?今から予約して
おこうかな?うふっ』
『はははっ、頑張れるように満タンにしておくよ』
『お願いね・・・”チュッ!”、聞こえた?』
『下半身に力が入るだろ?綾にして欲しいよ、はははっ』
『日曜日があるでしょ?3Pの後で・・・その時まで我慢してくれる?』
『忘れてたよ。館野さんを送り出してから、写真を撮るからね。覚えてるだろ?』
『そうだったわ。カナちゃんもいるでしょ?』
『そうか!カナも撮ろうかな?』
『目移りしない?私はどちらでもいいけど』
『綾の事が気に入ったら、”カナもどうですか?”って、どうかな?』
『逆ね?カナちゃんから私だったでしょ?今度は私からカナちゃんね?セフレが広がりそうね?』
『そうなるかは綾次第だね。こうしないか、綾が言うように今は綾に絞る、カナはそれからに
しようか?だからね、綾の写真の手伝い、手とか体の一部が写る程度にして・・・』
『思わせぶりなの?生殺しなんて可哀想ね、うふっ』
『気を持たせるんだよ。積極的に関与しているように・・・綾のオマンコをカナが指で開いてる
構図なら誰か気になるだろ?聞いてきたらこっちのモノだろ?』
『どっちのモノでもいいけど、引っ掛かるわ。力が入り過ぎじゃない?』
『初めてだから、そりゃ力も入るだろ?』
『そうね・・・次に繋がるかは私次第ってことね?』
『だから、この前より突っ込んだ写真が必要なんだよ。分かるだろ?』
『交尾の?それは避けた方がいいんじゃない?』
『上手いね?分かってるのに、そこに持っていくとは。綾はホントにエロいよ、はははっ』
『好きでしょ?うふっ』
『大好きだよ。それ以上かな?』
『嬉しいわ。でも、お仕事に戻らないと。じゃ、一件落着でいいわね?』
『日曜日だけどね、ホテルに着く時間が分かればできるだけ早く連絡してくれないか?』
『分かったわ。エロい下着を忘れない様にね?うふっ』
『はははっ、乗り気で嬉しいよ。カナもとびっきりエロい下着を用意すると張り切っていたからね』
『ほんとに?負けない様にエロく迫ろうかな?うふっ。じゃ、切るわね?』
『じゃ、日曜日に。待ってるよ』


[89] Re: 自由と束縛の狭間で  小田 :2025/08/31 (日) 15:33 ID:rhgaMG7s No.203379



愉快だったとでも言いたげに、切った携帯をベッドに置いているバッグに戻しながら、
抱き付いてきます。

「はははっ、楽しそうだったね」
「後がないのにあるように話すのって、可笑しくて吹き出しそうだったのよ」
「噴く?溜まってるのかい?彼は溜めるとか言ってたからね」
「もう!・・・あれ?!私のマネでしょ?分かるんだからね」
「イヤらしい綾さんだろ?いずみと比べられるかい?」
「うふふっ、あなたに抱き付いているのは誰かしら?」
「いずみかな?はははっ」
「でしょ?あなたを一番愛してるいずみなの。綾はナベさん達とのお遊びの代名詞、単なる呼称に
過ぎないの。いつでも消し去ることが出来るのよ。そうでしょ?」
「次の土曜日まで?ほとぼりが冷めた頃にムクムクとはならないのかい?」
「なりません。私一人では何も決められないって分かったんだもの。事が始まりそうになったら、
間髪を入れずに相談するから、真剣に聞いて下さいね?うふっ」
「任せるとは?撤回するのかい?」
「難しいかな?私のためでもあるでしょ?任せられるのって責任が伴うことでしょ?
そうなら、その責務を負うのも大事なことだから、任せられることはこれからも継続していきたい
かな?」
「はははっ、何度でも轍を踏みながら成長していくものだからね。分かったよ、これからも継続
しようか?」
「うん、少しでも前に進められるのなら、成長したことになるもの。頑張るから陰ながら応援して
下さい、うふっ」

今回の件は、ほんとに陰になっていると、つい口を衝いて出そうになります。

「さてと、これからどうするかな?」
「今から?それとも・・・」
「未来?近未来なら・・・いずみ、今夜は館野さんとセックスする予定だったね?」
「うん・・・でも、あなたと一緒だもの、彼の事は考えたくないわ・・・あれ?ナニか思ったの?」
「最近はいつかな?」
「セックス?・・・日曜日のクマさんとだけど」
「その間は?」
「どうしたの?何か気になる事でもあるの?」
「返事は?」
「何もないわ・・・ひたすらお仕事だったもの」
「それで週末に発散だろ?」
「うん・・・あなたの言ってることが・・・金曜日の夜のこの時間のこと?」
「再現できるかな?」
「えっ?・・・でも、あなたが決めることだもの。私は俎板の鯉だから・・・違うの?」
「いずみなら分かるだろ?」
「何時かな?・・・10時前ね、時間を巻き戻すのね?」
「面白そうじゃないか?たまにはいい刺激になるかもしれないだろ?」
「そうね。あなたは気にならないんでしょ?それでも、ちょこっとオカズにしたいのなら、
愛してるあなたと楽しめるんだもの、これ以上の幸せはないかな?うふっ」
「じゃ、レストランから始めようか?」

私からそのような提言があるとは思わなかったのでしょう、半信半疑が表情からも窺えます。
喜んでいるように見えるのですが、どことなくぎこちなく感じるのは、私の思い過ごしかも
しれません。


[90] Re: 自由と束縛の狭間で  小田 :2025/08/31 (日) 22:50 ID:rhgaMG7s No.203385



「いいけど・・・シャワーは?」
「現実は厳しいかな?はははっ」
「ねぇ、あなたの思ってることが分からないわ。イヤでしょ?シャワーしないと・・・あれ?!
そういうことなの?」
「いずみはその時間はないだろ?」
「うん・・・だからね、エロい下着に着替える時に、ウエットティシュで拭いてるの」
「脱いだ下着は?」
「あなたがそこまで聞くなんて・・・あっ?!私から話さないといけない事なのに、注意されない
と気付かないなんて、情けなくなるわ。そうでしょ?全てを話すって言ってるのに」
「いいかい、僕が聞きたいとかそうじゃなくても、事実を話すのがいずみに課せられた責務だろ?」
「うん、セフレを容認されていること、その全般を任されていること、それには責任と義務が発生
するでしょ?」
「読んで字の如くだね。僕が聞かなくてもいいと話さない限り、果たさなければならい務めだよ。
分かるね?」
「はい・・・ホントバカな私。任されてることが当たり前のようになって、見たいモノしか見ない
ようになっていたと思うの」
「信任と自由とは同じテーブルには載せられない。そこがいずみの分岐点だったと思うが、
気付いたとはいえ、数ヶ月も経っているのには、恐れ入ったよ、はははっ」
「笑わないでね?遅かったかもしれないけど、違うわ、性欲処理に他の男性を紹介するとナベさん
から話があった時に気付かなかったのは、脇が甘かったとしか言えないの。性欲に目がくらんで
いたと言われても、返す言葉もないもの」
「いずみの性事情を理解しているからこそ、セフレを容認してるんだろ?その意味を深く考えない
で行動に移すのは、短絡過ぎると思うだろ?まぁ、反省してるんだし、結果がどうあれ、今回の
ことは白紙に戻すと決めているんだから、それこそ容認だね?はははっ」
「おとがめなし?・・・それじゃまたって思わない?」
「はははっ、罰が欲しいみたいだね」
「罰とかじゃなくて、気付かされるもの・・・例えば、ボディピアスとか・・・あっ?!それじゃ
他の人と性行為は難しいかな?」
「喜ぶんじゃないか?ハードプレイでも受け入れてくれると。真逆だろ?忠告どころか興奮させる
アイテムになるかもしれないだろ?出来ない事は口にしちゃいけない、いいね?」
「ごめんなさい。あなたのモノって印が欲しいって話したことがあったでしょ?それを思い出して。
ダメだって諭されたのに、セフレとの関係を続けるのなら不必要なモノだけど、いつか終焉を迎え
たら何がしかの印を付けたいの。だって、あなた以外に愛せる人は居ないんだもの」
「はははっ、その時だね。そういう状況でもないんだから、考えること自体不必要だよ」
「うん・・・それだけあなたを愛してるってことなの。だって・・・言葉にできない程なんだもの」

涙目になる彼女には、明日が見えるように気持ちの切り替えが必要です。
ところが、自律反発の速さには呆れてしまいます。

「分かったから、再現を続けないか?」
「うん・・・あなたの意思が私の行動だもの。あれ?!分かっていながら、行動が独り歩きしま
した、ごめんね?」
「はははっ、相変わらずだね・・・さて、ウエットティシュの出番かな?」
「ねぇ、本気なの?ウエットティシュより洗った方がいいでしょ?」
「再現の部分訂正?それは受け入れたいかな?はははっ」
「事実を歪めるのは本意ではないのよ。でも、あなたと私のために・・・そうでしょ?」
「言い訳はいいから・・・脱ごうか?」
「うん・・・もう一つ歪めてもいい?」
「ジッパーだろ?」
「うなじにキスしてもいいわよ、うふっ」

ジッパーを降しながら、うなじにそっと唇を触れさせます。


[91] Re: 自由と束縛の狭間で  にせ医者 :2025/09/03 (水) 16:55 ID:x.cnTY3g No.203461
小田さんへ

お久しぶりです。覚えていらっしゃいますでしょうか?
実は、2月に尿管がんの手術をしました。
小田さんの作品が終了して以来、このサイトを見ていませんでした。
その後も、体調などもありご無沙汰でした。
久しぶりに、気になってサイトを覗いたら、小田さんの名前を見つけたので、拝見している次第です。
内容と文章表現がなぜかとても懐かしく感じられました。
昔、妄想していたいずみさんが再び脳裏に登場してきました。
自分の中で勝手に膨れ上がったいずみ像が明確になり、自分でもびっくりしています。

今後の展開を楽しみにしています。
また、生き甲斐ができました。



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 【例】「交際BBS(東・西)で募集している〇〇です」、または「募集板(東・西)の No.****** で募集している〇〇です」など。
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