掲示板に戻る /戻る /全部 /1- /51- /最新10 /▼ラスト

覆水盆に返らず

[1] スレッドオーナー: 矢部 :2025/03/21 (金) 22:39 ID:19n7RMKs No.201155
いつも皆さんからの投稿を楽しく読ませてもらってます。

今から約3年前から約2年前までのおおよそ一年間で、当時 私の歪んだ欲が、
取り返しのつかない事態を招いてしまった話を振り返りながら投稿したいと思います。

ただし実話として全部を再現しようにも、どうしても不明な部分や見えていない部分はあります。
そこは私の推測と後日当人から聞いた内容を、若干アレンジをしながら書いていきますので
理解をしてください。

現在の私(もちろん仮名ですが矢部正則)は還暦を迎えた会社員です。 
定年延長になって引退はもう少し先になりましたが、仕事に取り組む意欲は
日々減退しているのが本音のところです。

2年前に当時の妻(由紀)とは「円満」離婚をして、今はひとりで暮らしています。

今では何とか不自由もありませんが、年のせいもあって、時々、一人でいることが
寂しく感じることがあります。

幸い、自炊が苦にならないこと、ウォーキングや温泉巡りが趣味であることで
健康的には暮らせています。
そして、県外にいる2人の子供(息子30歳、娘28歳)が交互に家に帰ってくれます。
彼らにとっては実家に戻ることになるのですが・・・ 
それでも私を気にかけてくれているのがわかりますし、父親としてはとても嬉しいことです。
また元妻も、そんな子供たちを通じて、私のことを気にしてくれている、とのことです。

前置きが長くなりました。

話は今から3年前、コロナもほぼ収束、世間は日常を取り戻し、夜の街にも賑わいが戻ってきた、
残暑が厳しい8月の下旬からスタートします。

当時、私は57歳で医療機器メーカーの係長で年収約600万円。
すでに出世コースからは大きく外れ、マイペースで仕事をしていました。
私の身長は166p 中肉中背 大きな病気も経験がなく、そして自分で言うのも変ですが、
愛妻家を自負しており、浮気はしたことがなかったのです。
ただし、風俗遊びはデリヘルの経験はありますが、それもハマってしまうまで ではありませんでした。

そんな愛妻家の私ですが、密かに妻のスリップ姿(30年くらい前の、若いころのイメージ)が好きです、
しかし なかなかその姿にお目にかかれず残念な思いをしていました。
その当時から5年前、後述の私の親友の奥さんの葬儀に参列した時に着ていた
ワンピースの喪服から透けた黒いスリップを見たのが直近になっていました。

また当時、妻とのセックスレスはすでに10年以上になっていましたが、一番大きな試練として、
私はこの頃になって急にED気味となり、一気に自信を無くしてしまっていました。
当時の私はとても落ち込んでいたのです。

そんな私が、会社の同期で唯一無二の大親友、平尾明正(当時57)と、ある金曜日の夜に
居酒屋で酒を飲み交わしていたところから話が始まります。

平尾は先ほども少し触れたのですが5年前に奥さん(直美さん)を、心肺系の突然死で亡くされてから、
以後、半年くらい精神的に不安定になってしまったのです。
会社の特別な配慮もあって、彼はスイスの子会社に財務責任者の補佐役として出向をしました。

彼はもともと仕事のできる男でもあり、また環境が変わって心機一転が功を奏したのか、
出向先での活躍はめざましく、収益の大幅な改善を成し遂げて、4年間の海外出向を終え、
今度は日本の関連子会社の副社長として帰国をしたのでした。

平尾が海外に赴任中は一度も帰国をすることはなかったため、私との飲食交流も実に4年ぶり
となっていたことから、居酒屋では積もる話が山ほど交わされ、懐かしみもあって、
とても楽しいひと時を過ごしていたのでした。


[90] Re: 覆水盆に返らず  矢部 :2025/04/27 (日) 18:44 ID:ziTb7cCw No.201788
小太郎様、コメントを書いていただきありがとうございました。
>色気がある熟女が纏えば尚更です。
由紀は、普段 色気がなかった分、むしろ「喪服マジック」で色気を纏った感じでした。
>弟さんとの会話でも萌えポイントがあるのですね。
そうですね、結果的には萌えるポイントを引っ張り出された感じだったでしょうか。

春人様、コメントありがとうございました。
>心理描写や情景描写が絶妙
私的には、正直、描写自体はこちらのサイトの水準をまったく満たしていないと思います。
だから、「絶妙」と評価してくださって、とても喜んでいます。
期待に沿わないかもそれませんが、これからもコメントを記入してくだされば、嬉しいです。
>奥様の美しさが手に取るように
いえ、由紀は美しくはないです(汗) 
平凡で平均、中学生的な表現をすれば、クラスの女子ランキングで真ん中くらい、でしょうか。
(イマドキ中学生はこんなランキングはしませんよね、すみません、私はベストテン世代なので(汗)

本筋からは逸れているシーンになってしまいました。
だけど、すみません、もう少しだけ続けさせてください。

次に書きます。


[91] Re: 覆水盆に返らず  矢部 :2025/04/27 (日) 18:57 ID:ziTb7cCw No.201789
由紀の弟 雄太君は、義母と同居をしている実家のリフォームを、近々 考えているらしくて、
そこからの由紀への問い掛けでした。

「えー? なにそれー、アルミ? そんなの置いてた?」

由紀は身に覚えのない、わからない、と言いたげなトーンで返しました。

「うん、わいさんまるの だっけ? けっこういいやつ、ちゃんと綺麗にラッピングしてたけど」

雄太君のその言葉で、由紀の目が丸くなり、答えがひらめいたような表情になりました。

「えー!もう何年? 30年以上前のだよ? あ、でも あれって、さんまる じゃなくて さんいち」

この時の私は、二人が何のことを話しているのか、さっぱりわからず、(アルミ? サッシか何か?)
姉弟間のやりとりを気にするつもりもなかったのです。
が、息子の弘幸が、二人の会話から、キーワードをスマホで検索して、それを口にしたのです。

「わいさんまる(Y30)って、セドリック? カアサン、それ昔の車のこと?」

「そうそう、昔の・・・ 正しくは、さんいち(Y31)で、グロリアで、シーマかな・・・」

由紀がフラットなトーンで弘幸に答えながらも、その内容は雄太君に向けた返事でした。

「そうそう、白いシーマね・・・ そっか、あれは、さんいち か、そかそか」

私の視界の片隅に入った雄太君が妙に納得して頷いていたのが、印象的だったのを覚えています。
私としては、30とか31とか、そんなにこだわりのあることなのか? という思いからでした。

私的には、セドリックとか、そういえば、昔、そういう車ってあったよな、程度でした。
いちおう名前は聞いたことがあるけれど、シーマ? グロリア? 何台出てくるんだ? 
私はますますわからなくなっていました。
とにかくアルミというのは、車のアルミホイール、ということが、わかったくらいでした。

その後の姉弟のやりとりは、当時の車の話題だったのですが、私が詳しくないこともあって、
その時のシーンを思い出して書こうにも、かなりの難があります。

それでも、わかる範囲で整理をすると、以下のような話をしていたと記憶しています。

・倉庫の中のアルミ4本(30年以上も前のアルミホイール)はどうすれば良い?

・それは、当時、乗っていたシーマ(グロリア)用に購入したドレスアップ用のアルミホイール

・シーマに乗っていたのは、亡父でも由紀でもなく、由紀の「友達」だった

・撮影? 車検?(よくわからない・・・)のために、交換して、一旦 実家の倉庫に置かせた

・そのまま倉庫に眠ったままになった

・保管保存の状態はとても良いので、もしかしたら 今、メルカリで良い値で売れる?

・由紀は笑って 無理ムリと。 とにかく処分は雄太君にまかせるし、費用がかかれば それは払うと。

私は、わからないなりに二人の会話を聞きながら、その時に頭の中を巡っていたのは、
昔 聞いたことのある由紀の過去のことでした。

由紀はこんな感じの話になった時に、相手が女子の場合は、〇〇ちゃん(さん)と呼ぶのですが、
時々、友達とか社員の人、と呼ぶことがあり、相手のその人は、ほぼ 男で間違いないのです。
だから、シーマの「友達」とは、おそらく男、ということは、当時の彼氏だろう、と思ったのです。、

50代の後半にもなって、今更 妻の過去なんてどうでもよい・・・たしかにそうかもしれません。
どうも私は、由紀と知り合って以来 ずっと、彼女のことが好きすぎるのか、
独占欲、占有欲が強すぎるのか、逆に自分自身に自信がなさすぎるのか、小心者なのか、
とにかく この時ばかりは、由紀の過去が知りたくてたまらなくなっていたのでした。

私は由紀と雄太君の会話には、関心がないふりをしながら、子供たちと話を続けていたのです。
やがて全員揃って夕食を済ませました。

今夜は実家に泊まるという由紀を残し、家から乗ってきた車も置いたまま、
私と弘幸(息子)と麻里奈(娘)の3人は、駅から電車で帰ることになっていました。

駅までは雄太君が送ってくれるので、私たちは、義父のお骨に手を合わせ、義母に挨拶を済ませ、
彼が運転するヴェルファイアに乗り込んだのです。


[92] Re: 覆水盆に返らず  小太郎 :2025/04/27 (日) 21:07 ID:e/Ky5SPA No.201790
シーマの友達とは、もしかして前に出てきた同棲していて
永ちゃんのコンサートに一緒に行ってやんちゃしてた
年下彼氏さんのことでしょうか?
弟さんから由紀さんのどのような過去を聞き出せるのか?
続きを楽しみにしています。


[93] Re: 覆水盆に返らず  矢部 :2025/04/30 (水) 11:56 ID:9nYhAOac No.201802
小太郎様、いつもコメントをありがとうございます。お察しの通りでございました。

****

由紀の実家は一軒家で、十数年前から義両親と雄太君の家族が同居をしていました。
旧来の市街地にある割に敷地は広くて、邸内に車3台が駐車できるスペースもあり、
その片隅にラージサイズの物置小屋がありました。

私は何かしらの理由をつけて、その物置小屋に入って、話題になったアルミホイールとやらを、
見てみたかったのですが、すでに日も暮れていて暗くなったこともあって断念しました。

翌日、由紀はその小屋の中で30余年?ぶりに、「友達」と呼んだ当時の彼氏からの預かりものに
対面することは間違いありません。
その時、彼女の気持ちの中に、私が知り得ない元カレとの過去の思い出が蘇ってくるはずです。
いや、すでに蘇っているのかもしれません。

私のようなネガティブ思考が先行する小心者からすれば、愛する妻が過去の男との関係を思い出して
感傷に浸ってしまうシーンを、どうしても想像してしまうのでした。
当時の私にとってのそのシーンは、嫉妬や怒りというエネルギッシュな気持ちとは異なり、
EDによる自信喪失からくる、どう足掻いても諦めるしかない無力感とか疎外感に近い感覚だったのです。

ただ、どんなに何を言っても、嘆いても、頑張っても過去は変えられないですからね・・・

私は、私と出会う前の由紀には会えませんし、当時の由紀には戻せません、
それならば、せめて私の知らない当時の由紀を知りたい、というシンプルな願望が勢いをもって
胸の中に湧き上がってきていたのです。

息子と娘は新幹線でそれぞれが住む街に戻ることから、先にターミナル駅まで送って、
その後、私は某私鉄の駅に・・・ というルートで、義弟の雄太君に送ってもらっていました。

そんな車内では、叔父さんと甥っ子姪っ子間で、「いくつになった?仕事は何を?」などの、
親戚にアルアルの定番の話題で盛り上がっていたのです。
雄太君からは実家のリフォームの話なんかもあった気がします。

私はそんな会話の中にも、「カアサン(由紀)は、若いころと変わってない?」などと、
それとなく話題が、由紀に向くように仕掛けていたのですが、うまくいくはずもありませんでした。

そんなこともあり、会話は彼らにまかせ、私はスマホで、「シーマ」を画像検索していました。

(こんな車に? いつか写真で見たことのある、シャープな外見をした由紀が乗っていたのか?)

(この車で? いつか聞いたことのある、同棲していた家からスナックにも送迎されていたのか?)

(この車を運転していた、年下のやんちゃな男は、どんなやつ? 今、何をしている?)

Y31というコード?のシーマの画像を見ながら、沸き上がったいろいろな感情のせいもあって、
子供たちが下車するターミナル駅に着いたのが、いつのまにか、のような感覚でした。

こんな思考状態になっている小心者の私ですが、次の駅までの雄太君との2ショットは、
由紀の過去を「暴く」またとないチャンスのように思えて、妙に緊張したのを覚えています。
それでも最初は、雄太君へ一連の弔い事に対する労いの言葉や、義父の思い出話をしました。

(さすがに、いきなりは聞けないですから・・・ ここは私も冷静でした)

そして話題が途切れ、静かになった時に、由紀の話に繋がるように水を向けたのでした。

「片付けるホイールって、車の、というか、シーマのホイールだったんやねー?」

「そうなんです・・・ めっちゃ古いけど、けっこう綺麗だし、もしかしたら売れるかも」

雄太君はホイール自体のことを、あれこれと説明してくれました。

もちろん私は、そんなことよりも・・・

「すごいよね、友達も・・・ 女であんなデカい車に乗るとか・・・」

「あ、いや、あれは友達というか・・・ えっと、お兄さんの前に付き合ってた人のかな?」

それは私も知っている話ですし、そこまで雄太君が口にしてくれたのは幸いでした。

「おー、なんかそれ、ずっと昔に聞いたことがあるよ、年下だったんでしょ?」

「そうなんですよ!僕と同い年で、でも、ぜんぜん、あっちはボンボンのやんちゃくんで・・・
あ、じゃ、兄さんは、テツさんのこと、知ってましたか・・・」  

話の流れに乗って、雄太君曰く、

・雄太君は2回くらいその元カレ(テツさん?)を見たことがあるけど、
「お義兄さんよりも10cmとは言わないけど、背が高くて、マッチョな外見」だった。

・元カレは、やんちゃで車が好きだけど、違法な改造とか集団暴走というのではなく、
 車のドレスアップやグレードアップが好きで、自分(雄太君)もそっちでした(笑)と。

・元カレは、由紀と同じ会社に高卒で入社したものの、すぐに免停で通勤が困難に。

・家が同じ方角、新入社員ということもあり、会社の指示で由紀は送迎をすることになった。

・それで仲良くなった?(これは雄太君の想像)

・いつからか、姉(由紀)は家を出ていき、オヤジ(私にとっての義父)は激怒していた。
 その後、しばらくして正式に元カレと実家に挨拶には来たらしい。

・その挨拶は、求婚の挨拶かどうかはわからないけど、けっこう荒れていた。
 垣間見た雄太君は、由紀の左手薬指にプラチナの指輪があったのが印象に残った、と。

・由紀は1-2か月くらい仕事を休職?して、実家に戻っていて、その頃に元カレと別れたらしい。

私が精一杯の見栄で「それ、聞いたことがある」「あ、それも」「そりゃそうよ」など、
と 返していたことで、安心したのか、雄太君は言葉を選びながらも、割と淡々と、
そして彼自身も昔を懐かしむような感じになって、話をしてくれたのでした。

「居酒屋だっけ、夜もバイトしてたんでしょ? 何だっけ、店の名前・・・えっと・・・」

続けて 私が、思い出せなくて 悩むふりをして、恍けながら問うと、

「あー居酒屋というか、「リン」ですね、飲み屋さん その時はもう姉貴は家にいなかったし」

と雄太君は普通のトーンで返し、続けました。

「雑居ビルの5F?6Fにあるような普通のスナックで・・・ まだあるかな、どうかな?」

「ふぅーん、あいつがキャバ嬢?ホステス?」私はおおげさに笑い、余裕のあるトーンで。

「いや、カウンターの昔風な飲み屋のネエちゃんですよ」と雄太君は笑って返しました。

そんな話からも、私は、由紀のネエちゃん姿・格好(スーツ、ハイヒール、厚化粧)を
イメージするだけで、下半身に十分なエネルギーをもたらしてくれていたのでした。

結局、由紀の過去話は、新たな情報もありましたが、ほとんどが私の知っている範囲でした。

それよりも、他人の口からそんな話を聞くと、また違った角度からの視点があったりして、
そのことが、私にとってはとても新鮮でした。
何個か気になるようなことがなかったわけでは なかったのですが、
とにかく愛妻家の私にとって、興奮したひとときであったことは、間違いありませんでした。

(本筋から大幅に逸れてしまい すみませんでした、楽しんでいたのは私だけでしたね(汗))

雄太君と別れ、私鉄駅から快速で我が家の最寄り駅に向かう間、私は車内での話を振り返っては、
若いころの由紀の自分勝手なイメージに耽っていました。

一体 私は、どこまで由紀のことが好きなのか・・・ 
気持ちが悪いくらいだ、まるでストーカーやな、と自分で評価をしていたくらいだったのです。

そんな頭の中で、ふと思ったのが、

(今度は、例のデートを利用して、平尾から由紀の過去を聞き出させよう)ということでした。


[94] Re: 覆水盆に返らず  小太郎 :2025/04/30 (水) 21:45 ID:o.4HNuWc No.201808
由紀さんは年下彼氏と結婚するつもりで実家に挨拶までしに来たのに
何らかの事情で破談になってしまったのですね。
平尾さんとのデートで、由紀さんの過去をどれだけ掘り下げれるか?
続きを楽しみにしています。


[95] Re: 覆水盆に返らず  たか :2025/05/01 (木) 06:25 ID:R4fz3Y2w No.201812
奥さまのデートの日が
待ち遠しい、


[96] Re: 覆水盆に返らず  矢部 :2025/05/01 (木) 17:04 ID:fYOBCocs No.201819
小太郎様、ありがとうございます。
>何らかの事情で破談
そうなんです、当時は私もそこが気になっていました。
それと義弟から聞いた1か月の休暇なども気になっていました。
今となってはわからないことで、想像でしかないのですが、
もしかしたら妊娠していたのかなとか、そんなことも考えていました。

たか様、ありがとうございます。
なかなか先に進まなくて、すみません。

少し続けます。

****

帰宅してゆったりと風呂を済ませ、久しぶりの静かな 夜の「独り我が家」を寛いでいた時でした。

平尾からLINEが届きました。

「遅くからスマン!」「このたびはご愁傷様で・・・」「あらためてご香典は・・・」など、
堅苦しく真面目な社交辞令が続けて並び立つメッセージが、彼らしくて微笑ましく思えました。

「義父で家族葬だったので、受け取れませんよ!」と返信した私でしたが・・・

私はスマホの文字入力が下手で苦手でイライラするし嫌なので、すぐに既読が付いたのを見て、
遅い時間だったのですが、お互いに独り身というのもあって、平尾に電話をしたのでした。

その時、平尾は出張先の北海道のビジネスホテルにいました。

私は平尾に、平尾が私に言いたかったのは、例のデート企画のことでした。
私からその事についての口火を切るのは、なんとなく気が引けていたので、
ひたすら平尾から言い出すのを待ちながら、内容のない雑談を、二言三言 交わしていました。

「あ、ヤベちゃん、それで・・・ 例の件だけど・・・」と案の定、平尾から。

平尾の用件は、今週から約2週間の出張が入ったことに あらためて申し訳ない、ということでした。
副社長として本格的な取引先への挨拶回り、とのことで、当然ですが「どうしても外せなかった」、
と申し訳なさそうに話をしてきたのでした。

「おぉ!言ってたなー それは仕方がないよ。 カミさんは楽しみにしてたけど・・・」

正直、由紀が平尾とのデートを楽しみにしていた事実はなかったのですが、
とりあえず私は、自分の思いを伝えるために由紀の名を利用して、残念な口調で返しました。

「マジで? いや〜 本当にスマン」

「仕事やし、しゃあないよ・・・ それで? いつにしよっか?」と私。

もともとは 親友である平尾に、気晴らしと気分転換させたいという思い、
平尾のケア、平尾の元気づけなど、友人としての自然な感情から、思い立った企画ですが・・・
平尾と由紀のデートを通じて、深い無力感ややるせない感覚を味わい、そこから湧き上がる
嫉妬や焦りを感じることでの、「寝取られシチュエーション」によるED回復への期待。
その副産物として、デートに向かう由紀のいつもと違う外見や、別の側面を見たいという欲求、
彼女の姿や振る舞いの変化に対する期待。
そして私の知らない由紀の過去を(平尾を通じて)聞き出したいという新たな思いも加わりました。

すでに上記の思いを満載した「船」は出来上がっているのです、条件だって整っています。
あとは、二人を乗せて いつ定期航海を開始するのか、この電話でそれを決めようと思ったのでした。

平尾の声を聞きながらだと、やはり私の気持ちは早まりました。
が、そこは意識して冷静に、あくまでも主人公は平尾、平尾のための企画なんだ、と
私は彼の都合を優先・尊重するように振る舞いました。

「俺なんかのために申し訳ないなー  ヤベちゃん、マジありがと な」と平尾。

「出張先で風俗すればいいじゃん、金あるんやろ?」

「アホか、できねーし、そんな気も起きんよ (笑)」

そんなやりとりから、月明け10月の初旬、最初の日曜日ということで日にちを決めたのでした。

その2日後の夜に、由紀が帰ってきました。


[97] Re: 覆水盆に返らず  小太郎 :2025/05/01 (木) 21:50 ID:PaeDy13Q No.201822
由紀さんと年下彼氏さんとの関係が切れたのは、由紀さんが自分で
主体的に決めたのか、それとも由紀さんのご両親からの圧力で
別れさせられたのでしょうか?
この経験が今後の由紀さんの行動に影を落として来るのではと
勝手に想像しています。平尾さんが由紀さんから聞き出せるかも
しれないですね。

いよいよデートの日程が決まり、由紀さんと平尾さんも戻り
主役が揃いましたね。
続きを楽しみにしています。


[98] Re: 覆水盆に返らず  :2025/05/02 (金) 10:54 ID:45C8jDlE No.201835
矢部 さん
初めまして!

毎日チェックして読ませて頂いておりました
ずっとロム専でしたが 矢部さんの思惑が垣間見れたのでコメントさせて頂きました

追及するのは野暮な事とは存じておりますが あえて確認したいと思います
変換ミスと思わせて 本人しか分からないドキドキする興奮を楽しんでおられますでしょうか
投稿する側の癖とでも言いましょうか 私もそんな楽しみを覚えた事もありました
見当違いなら大変失礼いたしました 

せっかちな私は今後の展開が気になって早く知りたくてたまりません!
投稿は大変だと思いますが これからも楽しみにしております


[99] Re: 覆水盆に返らず  ねとられ :2025/05/02 (金) 11:48 ID:Cm4d77ak No.201837
いつも最高の内容です、読者が喜ぶ感じになっていて全然オナニースレッドではないので。
本当にいつも楽しみにしています。


[100] Re: 覆水盆に返らず  矢部 :2025/05/02 (金) 13:39 ID:JoSMrG2k No.201838
大型連休中にもかかわらず応援や激励のコメントをくださってありがとうございます。

小太郎様、いつもありがとうございます。
>由紀さんと年下彼氏さんとの関係が切れたのは
これは「投稿外」になるのですが、当時の義父の猛反対と元カレさんのお母さんの説得?と聞いてます。
あまり詮索することもできず、今更の話ですが・・・ すみません。

00777様、コメントをありがとうございます。
超ビックリでして・・・ ご指摘ありがとうございました
投稿って怖いですね (汗)  

ねとられ様、コメントをありがとうございます。
喜んでいただけているのなら、投稿したかいもあるんですが、
実は、「他の男とセックスしている妻」のところに書く内容なのか、迷ってるんです。
ほかの投稿者様のような、直接的で情熱的なシーンが、平凡で地味な私共には訪れなかったし、
縁もなかったので・・・ すみません,期待に添わないかもしれません、



掲示板に戻る /戻る /全部読む /前10 /最新10 /削除依頼 /▲トップ
処理 記事No パスワード


お名前 *必須 *トリップ可
E-Mail
タイトル
コメント
パスワード (投稿文の削除や修正時に使用します。英数字で8文字以内)
文字色
  

・投稿前に、必ずTOPページの「初めに読んでね」をご覧いただき、全ての内容をご了承の上で投稿してください。
・氏名、住所、電話番号、勤務先等プライバシーが侵害されるような内容を含む記事等の投稿は厳禁です。(即時削除)
・日本の法律に違反するような投稿は厳禁です。(即時削除)
・他人を誹謗中傷する投稿は厳禁です。(即時削除)
・誹謗中傷には大人の良識に反するような「汚い言葉」等も当然含まれます。
・規約違反や違法な投稿を発見した場合に、レス投稿で攻撃することは厳禁です。(即時削除)
・規約違反や違法な投稿を発見した場合は、管理人宛に削除依頼等でご連絡ください。
・この掲示板は体験談や小説、エロエロ話等を楽しんでいただくための掲示板ですので、募集を目的とした投稿は厳禁です。(即時削除)
・投稿文冒頭から「メールをください」等の記載がある等、明らかに募集目的のみと思われる投稿も厳禁です。(即時削除)
・ただし、レスの流れの中でメールのやり取りをするのは全く問題ありません。
・ご夫婦、カップルの方に限り、交際BBSと組み合わせてご利用いただく場合は、全く問題ありませんのでドンドンご利用ください。
・なお、交際専用BBSにスレッドを作成できるのはご夫婦、カップルの方のみですのでご注意ください。
・お手数ですが、交際専用BBSと画像掲示板とを組み合わせてご利用いただく場合は、必ずその旨を明記してください。
 【例】「交際BBS(東・西)で募集している〇〇です」、または「募集板(東・西)の No.****** で募集している〇〇です」など。
・上記のような一文を入れていただきますと、管理人が間違ってスレッドを削除してしまうことが無くなります。
・万一、上記内容に違反するような投稿をされた場合は、妻と勃起した男達の各コーナーのご利用を制限させて頂きますでご注意ください。
・当サイトは安全で安心できる楽しい「大人のエロサイト」です。腹を立てるのではなく、楽しくチ●ポを勃ててくださいネ!