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[7072] 二人の隠れ家 1 saemidori 投稿日:2009/08/15 (土) 19:35 他人と性的快楽をともに喜び合う空間。 数ヶ月に1度だが、私達カップルはそんなところに通っている。 世間の多くは「変態」とか「理解出来ない」となるのだろうが、 ここに来る男女は至って普通の方達ばかり。 世間の人々となんら変わりない。 ただ少し変わった嗜好なだけで・・・。 ピンポーン。 日本一と呼ばれる歓楽街にある雑居ビル。 そのビルの地下一階にある無機質な扉の横にあるインターホンを押す。 ドキドキしながら返事がくるのを妻の顔とインターホンを交互に見ながら待つ。 非日常的な会員制のバー。 「はい、お待ち下さい。」 インターホンから無愛想な返事が返ってくる。 重苦しい扉が開く。 扉を開けた主はこちらが誰なのか前もってインターホンカメラで見て判っている。 だから扉が開ききる前から、挨拶をしてくる。 「あ〜どうも〜。ひっさしぶり〜」 インターホンでの無愛想とは打って変わって明るい声。 「ご無沙汰してます」 「久し振りじゃないですか。待ってましたよ。 部屋の模様替えしたんですよ。オープンルームを二つに分けてソファ置いたんです。 それから、単独男性は、どの部屋も許可無しで勝手に入れなくなりましたから。」 一気に話し掛けてくる。 「ああ、そうですか。」 いきなりの説明に圧倒されて簡単な返事をしてしまう。 「今日はパーティなんで、カップルさんは8000円になります」 「すみません1万円で・・・。」 「では、お釣りは中で渡すんで、ジャケットをクロークにかけて中に入ってください。」 乾いた都会の真ん中で密かに人気の「ハプニングバー」と呼ばれる場所で繰り広げられる非日常のひとコマである。 |