過去ログ[60] |
---|
[46331] 家庭訪問・29 公務員 投稿日:2009/10/08 (木) 11:32 男は、家庭訪問に現れなくなった。堀田からの連絡で、男が入院していることを知りました。かなりの重症らしい。脊髄を損傷して、車イスで移動しているらしいが、立って歩けるようになるには、長期間のリハビリが必要らしい。
学校、剣道道場でも大きな話題になった。あの立派な先生が、酔っ払って非常階段から転落したと、動揺する人が少なくなかった。私の息子、健太もその一人だ。 あの男は、私と堀田のことは口にしていない。自分ひとりでやった過失という事になっている。私の家に、平穏な日常が戻ってきました。 日常は平穏だが・・・なんだこの、ぐじゃぐじゃに絡まりあって整理しきれない苛立ちは。何が起こっていたんだ・・・。 堀田は、金をゆすり続けるあの男の処分を私に押し付けようとしていた。恩人であり、ゆすり魔である男に、葛藤していた。 あの男、峰垣は、調査費の為に教え子をゆすってまでして、家を出た夫人の日常を興信所に調べさせていた。それほど未練がありながら、なぜ追いかけなかったのだろうか?厳格な男のプライドなのか?戻ってきてくれと言えないはけ口を、私の妻に向けたのか?私の妻の肉体をむさぼり奪い続けることで、本当に必要な夫人の存在を忘れようとしていたのか。 愚かな男だ。忘れる事が出来るわけがないだろう。愛するパートナーを、忘れることなんて。可哀想な男だ・・・。 可哀想な男・・・。妻は、男の事情を知らなくても、そんな匂いを自分の父親と重ね合わせてしまっていたのか?家族の愛を受けられずに、放蕩していた父親と、夫人に捨てられた男。 私を助けるために、肉体を男に捧げたのは、そうに違いない。最初はそうに違いない。それから、男に哀れなほどの影を見つけ、言いなりな献身を奉仕していたのか?しかし妻は、同時に、女として目覚めていっていた。私はそれを目の当たりにした。 男の猛々しさ、手練手管、持続力に、悶え喘ぎ、男と絡み合い、性器をむさぼり合い、絶叫し、歓喜していた。最後の家庭訪問で見た、妻の腰を振りまくり、男をも圧倒していた姿は、女の淫乱な開花の姿として、私の脳裏に焼きついてしまっている。 妻の肉体を開花させた男・・・私はその男と戦って勝った。勝って妻の元に戻った。妻を取り戻した。本当に、そうなのだろうか・・・? 「あなた、もう下げていい?」 「ああ、ご馳走さま。美味しかったよ」 平穏な日々のある夜、夕食後、私は妻と向き合いました。私に呼ばれた妻は、少し怯えていた。 「な、何?は、話って・・・」 「実は、今の仕事を辞めようと思っているんだ」 「ええっ?」 妻が、肉体を犠牲にしてまで守ろうとしてくれた、私の立場。私はそれを、捨て去りたかった。そうでもしないと、頭にこびりついた、妻の躍動する白い肉体が消せないと思ったのだ。 「そんな、いきなり・・・」 「もう、決めたんだ」 「辞めて、どうするの?それから・・・」 「まだ判らない。しばらく、何もしたくないんだ。ゆっくり、旅でもしてもいいと思っている」 「・・・・・・」 妻が青ざめて、うつむきました。唇を噛んでいる。怒りのように見えました。突然、顔を上げ、 「馬鹿っ!!」 と叫んで、立ち上がって、出て行ってしまったのです。せっかく私が守ったものを・・・そう思っているのだろうか?・・・でも、仕方ないじゃないか・・・ 翌朝未明、私は隣のベッドで寝る妻を起こさないように、そっと起き上がり、寝室を出て、かばん一つで家を出ました。そっと。 振り返らずにバス停に行き、始発に乗り込んだ。辞表は、帰ってから出せばいいだろう。どこか、行った事のない所へしばらく行くのだ。だが、こんな事をしても、無意味だ。虚しいだけだ。でもどうしようもない。駅に向かうバスの中で、私はそう思っていました。 そんな私の虚しい灰色の壁を蹴飛ばし突き破ったのは、妻だったのです。私の妻だったのです。 バスの左側の車線を、物凄いスピードでタクシーが追い越していきました。私は何気なくそれをみていました。そしてしばらくすると、バスがクラクションを鳴らして、急ブレーキを踏んだのです。まばらな車内。もし立っている乗客がいれば、吹き飛んでいたでしょう。 「何やってんだっ、あんたっ!!危ないだろうっ!!」 運転手が窓から顔を出し、叫んでいる。乗降口の扉が、ドンッドンッと激しい音を立てていました。誰かが叩いているのか?車内が騒然としました。プシューと扉が開きました。 「おいっ!ふざけるなよ、あんたっ!いったい・・・うわっ!」 私は愕然としました。バスに勢いよく乗り込んできたのは、妻だったのです。腹を立て立ち上がろうとした運転手を、妻はバックを振り回してひるませると、私の元に走ってきました。目が釣りあがって必死の形相でした。 「あなたっ!!降りてっ!お願いっ!!来てっ!!」 妻は私の手をとり、逃げるように走りました。走り続け、止まった時、私の襟首をつかんできたのです。 「どうしてようっ!?あなたっ!!」 「・・・・・・」 「何で出ていくのようっ!!」 「しょうがないんだっ!」 「来てっ!!」 妻は私を、建物の中に押し込みました。そこはラブホテルだった。私たちはホテル街に入り込んでいたのです。妻は小さな窓から鍵を受け取り、私をエレベーターに押し込んだ。エレベーターを降りてランプの点灯する番号の部屋に私を突き入れると、また叫びました。 「私を一人にしないでようっ!あなたがいないと、生きていけないっ!何もいらないっ!あんな家なんか要らないからっ!あなただけは何処にも行かないでっ!父みたいになりたくないっ!なりたくないのぉっ!あの男みたいにぃっ!!」 「!!!」 妻が私に、あの男のことを口にした。無意識に違いないが、口にした。血が沸騰しました。妻の歓喜する肉体がよみがえり、激しく嫉妬が燃え上がりました。男との死闘で吠えていた私の内の野獣が、今度は妻に向かって吠えました。 「うおおっ!」 「あなたぁっ!」 私は妻をベッドになぎ倒し、妻を転がしながら服を脱がせました。ブラジャーを剥ぎ取り、パンティ−をむしり取りました。白く美しく柔らかい乳房につかみかかり、イチゴ色の乳首に噛み付きました。 「あはあっ!あなたぁっ!」 「お前は俺の妻だぁっ!しゃぶれぇっ!」 「あなたぁっ・・・うぷうっ・・・」 妻を抱き起こし、唇に勃起をねじ込みました。喉に向かって腰を振りたてる。妻は涙を流し涎を垂らしながら、それに応じる。 「お前は俺の妻だっ!判るかっ!」 「うぷっ・・・はぷっ・・・くぷうっ・・・」 妻は、私の勃起を咥えながら、頭をコクリコクリと振り、わかっていますわかっていますと、意思を示す。激しくフェラチオしながら、目を私から反らさない。 「ぷっはあ・・・あなたぁ・・むぷう・・・」 「出るぅっ!」 「むふうっ!」 妻のすぼまる頬の中で、ドクドクとはじける私の勃起を、妻は吸い続ける。目を反らさない私と妻。私の精をごくりと飲み込んだ妻は、私を呼びながら私の腰にしがみついてきました。 「あなた・・はあは・・・あなた・・・はあはあ・・・あなたぁ・・・」 「うおおっ」 妻を押し倒し、腿を思いきり開き、濡れた妻の女性部にむさぼりつく。舐めまわし、クリトリスを吸い尽くす。 「うはあっ!あなたの妻ですからぁっ!あふうっ・・・お好きなところを使って下さいぃっ!うふうんっ・・・前でもぉっ、後ろでもぉっ・・・前でもっ、お尻でもぉっ・・・はうんっ」 「いくぞぉっ!」 「あなたぁっ!」 私は恐ろしい復活力を見せる勃起を、妻の膣に当てがい、一気に押し込みました。 「うんふうっ!」 のけぞる妻を突きたて、抜いた。そして今度は、アナルに当てがう。妻の愛液で濡れた亀頭で、可憐なすぼまりを押し開く。貫く。 「ひいぃっ!あなたぁっ!ひいいぃっ!」 妻の直腸を奥まで貫いた私は、膣の中にも指を突っ込みました。捩れるように締まるアナル。ひくつく様に締まる膣。クリトリスを圧迫した時、妻が吠えました。 「もう駄目ぇっ!こんなの初めてぇっ!イッちゃうっ!お尻でイッちゃうっ!」 ブシュウッ! 膣から指を抜くと、妻は潮噴きしました。ぶしゅぶしゅと噴出す淫水。ギュウウッ・・・とアナルから私の勃起が押し出されたのです。恐ろしい収縮。私は抜けた勃起を、間髪いれず膣に貫き入れました。 「ひぐうぅっ!あなたぁっ!壊れちゃうっ・・・壊してぇっ・・・あなたぁっ」 あなた、あなた、あなた・・・妻は髪を振り乱し、爪をつきたて、何度も私を呼びました。あなた、あなた、あなた・・・ 「あなたぁぁっ!!」 そうだ、私たちは夫婦だ。壁の大きな鏡に、私と妻が映っていました。凄まじい性交だ。私がのぞき見続けた、家庭訪問のあの男と妻の性交以上の凄まじさだ。躍動と迫力では敵わないだろう。でも根本的に違う。夫婦のセックスの凄まじさだ。あの男では決して作れなかった凄まじさ。 あなた、あなた、あなた・・・妻が口に出す言葉が、私の中に入り、夫として燃え勃起し持続しました。妻の手を握り締め、指を絡め、腰を打ち続けました。妻と目を合わせ続け、確認しながら腰を振り、締め付けあいました。夫婦なんだ。絶対に離さない。何処にも行かない。 「あなたイッちゃぅっ!!」 「うぬうぅっ!」 私と妻は、並んで手をつないで仰向けになり、天井を見ていました。どのくらいそうしていたでしょうか。私はむしょうに我が家に帰りたくなったのです。 妻は、男との関係を、私が知っていると思っているのだろうか?逆に、男の負傷に、私が関係していることを感づいているのか? 「あなた・・・私、帰りたいわ・・・」 妻がそう言って起き上がりました。怖い。妻を失うのが。何も聞くまい、言うまい。それが間違っていても、怖いんだ。妻もそう思っているからこそ。私と妻は激しく愛しあえる。破綻の扉をこじ開けてもしょうがないじゃないか。私は起き上がり、妻に言いました。 「帰ろう、家に」 「はい、あなた・・・」 [Res: 46331] Re: 家庭訪問・29 ぷちS 投稿日:2009/10/08 (木) 11:53 いつも公務員さんの投稿を楽しみにしておりましたが、これで完結でしょうかね。
公務員さんが納得できるのであれば、このような結末もありかと思います。 夫婦はそれぞれですからね。 色んな意見、コメントにもめげずに最後まで書きとおした事、立派だと思います。 お疲れ様でした。 [Res: 46331] Re: 家庭訪問・29 ちゃららん 投稿日:2009/10/08 (木) 12:21 公務員さん立派でした!男として最愛の妻を持つ夫として!クソ教師からキッチリとケジメを取り愛妻を許す貴方の男気 立派でした。投稿お疲れ様でした
[Res: 46331] Re: 家庭訪問・29 もっこりん 投稿日:2009/10/08 (木) 13:20 公務員さん、ありがとう。。。。
[Res: 46331] Re: 家庭訪問・29 らくだ 投稿日:2009/10/08 (木) 15:45 奥さんに救われたね。公務員さんは結局、最後まで奥さんと正面から向き合おうとはしなかった。
全然立派だとは思わないけど、結果ハッピーエンドでよかったんじゃない? 口に出したら全てが狂ってしまうような感覚っていうのはわかるよ。 何はともあれ大作を完結までご苦労さん。 [Res: 46331] Re: 家庭訪問・29 十一年愛 投稿日:2009/10/08 (木) 16:07 終と書いてないけど終わりなのかな?
夫婦が分かれて離れ離れにならなくて安心しました。 投稿お疲れさまです。 [Res: 46331] ありがとうございました ランス 投稿日:2009/10/08 (木) 18:19 公務員さん。
見事な文章でした。 感動しています、 次回作、期待しております。 |