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[30203] 魔性【番外編23】 樹氷 投稿日:2008/04/01 (火) 11:51
私はテーブルの上に置かれていた二枚のDVDを手にして、思いを巡らせていた。

衣装部屋に残された一度は帰宅したのであろう妻の痕跡。

そこに脱ぎ捨てられていたTバックに染み着いた【発情した牝と牡の印し】

私は、NO1と刻まれた方のディスクをレコーダーに挿入し、形の見えない重苦しい不安に躊躇しながら震える指でリモコンの再生ボタンを押してしまっていた。


薄明かりの間接照明に照らされた室内が映し出された。

人影は見えない…。

そして無音の世界。

大画面の液晶テレビが置かれていて、洒落たテーブルと、綺麗に調えられたダブルベッド。

[りょう氏がビデオを回しているのだろうか?]
[ガチャ‥ガチャガチャ…]

ドアのノブが回された音か?

無音の世界が途切れた。
無人のベッドに向けられたビデオカメラのアングルが反対方向に向けられた。

[妻だ!!妻の顔が映し出された]

綺麗に化粧直しされた妻の表情は憂いを帯びていて、その瞳は妖しく濡れている。

ビデオカメラのアングルが妻の身体を舐めるようにして首から下を照らして行った。

うっすらと汗ばんだ首筋が映り、アングルが更に下に行くと、ラバーとPVC素材の例のボンデージを身に着けた妻の身体が映し出された。

二の腕までの黒い光沢のあるロンググローブに、太腿までの同色のロングブーツ。

カメラのアングルが好色かつ好奇な目のように、そのブーツの爪先から徐々に這い上がって行く。
妻の…発情し欲情を抑えきれない牝の源に向かって。

ピッタリと白い太腿に張り付くようにフィットした黒いエナメル地のロングブーツを映し出す映像のアングルが白い太腿に移り、這うように、舐め回すような映像がその股間を捉えた。

そこに映し出された物。それは、黒々と逞しく隆起したボンデージに装着されたディルド。

まるでそれは、妻の身体から生えているようにまで見える。

そしてこのボンデージの股間部位の裏地のクロッチ部分には例の如くリアルな[伝説の竿師、藤田の巨根を模ったディルド]が装着されて、妻の子宮奥深くまで挿入されている筈なのだ。

一方のディルドを体内に納め、もう一方のディルドは力強く天を向き、その身に着けたボンデージとマッチし、妻を別人のように映し出している。

それは昨夜【Z】で見た時より、妻に馴染み、似合っているように感じられた。


[Res: 30203] Re: 魔性【番外編23】 樹氷 投稿日:2008/04/01 (火) 13:48
異形の股間部位を映し出していた映像が切り替わり、カメラは妻の、ポッテリとして朱く紅を引いた唇をアップで捉えていた。

「 由香利は…何故?ここで、その姿になってるんや? 」

不意にりょう氏の妻に問い掛ける声が聞こえた。
沈黙が流れた…。

そして数十秒の沈黙の後に、アップで映し出された唇が微かに動いた。

「…… アンタが…今1番にやりたい事… やってみたい願望を言えって言ったから… 」

「願望って何なん?
言ってみい 」

「えっ‥っ?
さっき話をしたやんか‥何で同じ事を何度も言わなアカンの?」

軽い苛立ちからなのか?映像に映し出された妻のズームアップされた唇が歪んでいた。

「そらな‥由香利、お前の旦那にナ、この撮っている映像を見せてやらなアカンからや…
お前の真実の姿を見せて短小の役立たずの旦那に現実を思い知らせてやらなアカンやろ?
何せ、ワシの女を盗ったんやからなぁ…。」

「な‥何を‥そんな事をせんでもエェやないの…イヤや!!もう撮らんといて! 」

「ほう?…お前な… じゃあ何でココに居るんや?
今、何時やと思ってるんや?」

室内に置かれた時計が映し出された。

【8:20分!?】

「旦那に断りもせんと、のこのこと付いて来たんは誰や?
一時間前までワシのイボマラを離さなかったんは誰や?
揚げ句、無断外泊やろ?
なぁ‥コレが何か判るか?」

カメラは、りょう氏の右手に握られているボイスレコーダーを映し出していた。

カメラは再びズームアップされた妻の唇を捉えている。

TVの画面いっぱいに映る妻の唇の端が動揺で、ワナワナと震えていた。
「何なん‥それ…。
何を録ったんや? 」

「コレか?
コレはナ、さっきココに来て一発目のセックスの時に、お前が口走った事が全て録音されてる。
まぁ覚えてる事、覚えて無い事、沢山あるやろうけどな 」

「ウチが‥ウチが何を言うたって言うんや!!」
【カチャリ‥ッ】

ボイスレコーダーのスイッチが入れられた。


「ハァ‥ハァ‥ハァ‥ハァ‥ 」

妻の乱れた吐息。

「凄いナ‥最高の身体やな‥お前は‥ 」

「ハァ‥ハァ‥アンタのイボマラも最高や‥
こんなイキ方したの‥初めてや‥
見てや‥まだウチのアソコ、ビクン、ビクンッてヒクついてジンジンしてるワ‥ 」

[Res: 30203] Re: 魔性【番外編23】 樹氷 投稿日:2008/04/01 (火) 14:54
ボイスレコーダーから伝わる妻の声。

りょう氏が答える。

「ホンマに、ヒクついとるワ。
スゲベなオメコやな。 ジュルッ‥ッ‥ジュルルル‥ 」

覗き込むように妻のヴァギナを見ていたりょう氏が妻のクレバスに舌を這わせたようだった。

「アッ‥アッッ‥あぁ‥ん‥アカン‥イキ過ぎて敏感になり過ぎてるんやから…
また…また欲しくなってまうやんか…アッ‥あん…」

「ホンマにスゲベな女やなぁ…。
旦那とのセックスには満足出来てないんかいな?理解して貰って、公認で遊んでるんやろ?」

「フンッ‥ッ ‥!!」
鼻白らむ音が聞こえたのと同時に

「あの人とのセックス?」

この瞬間、ボイスレコーダーを聞いていた映像の中で妻の声が響いた。

「もうエェ!止めてェな!!
何言うたか思い出したワ。
洒落にならんワ…
そんなんアノ人に聞かれたらエライ事や!
幾らなんでも言うてエェ事、悪い事がある。
そのボイスレコーダー消去してや?
約束やで?ホンマやな?分かった‥分かったワ‥カメラ回ってるんか?
何でココで今ボンデージを着ているかやったな?」

ズームアップされた唇から、映像は顔全体を捉え映し出した。

私は、ボイスレコーダーに録られていた妻の核心の言葉が何であったのかが気になって仕方が無かった。
妻が慌てて遮った己自身から吐き出されたその言葉が…。

映像の中で、りょう氏の質問に答え始める妻。

「ウチが…ウチが、今ココでボンデージに着替えたのは…誰にも言えない自分の願望を叶えて見たかったから… 。
何故、ここでカメラの前で、無理矢理に答えさせられているのかは…
正直に答えないとこの人が[二度と抱いてやらないからな]と言ったから…。
心は今でもこの人を嫌悪し憎んでいる…。
けど身体は…ウチの身体には、ウチの理性では抑え切れないモンが住み着いてしもうてる…」

映像の中の妻の瞳が潤んでいた。

妻は続けた。

「ウチの願望は…
この姿になっている時に…ウチの股間から生えたこのペニスで… 」

その時、妻のリアクションに慌てた、りょう氏のカメラのアングルが妻の股間から生えたディルドを捉えた。

妻は両脚を半開きにして立ち、重心を引き締まったヒップ側に置くようにして腰をくねらせながらボンデージの股間部分から上向きに生えた黒々とした逞しいディルドを握りシゴキ始めていた…。

[Res: 30203] Re: 魔性【番外編23】 樹氷 投稿日:2008/04/01 (火) 16:10
ボンデージに装着されたディルドを、まるで己の血が通い、神経までが通っている物であるように恍惚の表情でシゴキあげる妻の姿。

「ウチはコレで…このウチのペニスで男の人を犯して見たい…。
屈服させ、支配してみたいんや…」

黒々としたディルドをシゴく指の動きに妖しさが増した。

「で…これからどうするんや? 」

カメラを持つ、りょう氏が問い掛けた。

「アンタの…アンタの用意してくれた男をナ…
これから…ここに来る男を犯すんやないの? 」

辛抱出来ないとばかりに腰をクネらせ、左右の手でディルドを握る妻。

「ホンマにやりたいんやな?
で、男をメチャクチャに犯した後にどうしたいんや? 」

「アンタのイボマラで気絶するぐらい犯して欲しい… 擦り上げてメチャメチャにして欲しいんや!!」

画面に映し出される妻の表情が、恍惚として、より妖艶さを増している。

一体、こいつは何処まで行ってしまうのだろうか…。
正常な理性を凌駕して抑え込む程の性欲。

画面を凝視する私は、頭が、ボゥと熱くなり思考が定まらなくなってきている。

画面の中から

[コンコン!! コンコン!!]

とドアをノックする音が聞こえた。

その瞬間、映像はドアを映し出して、りょう氏の言葉が続いた。

「さぁ、お客さんが来たみたいや…。
始まるでェ…。 」

「おぉ入ってやぁ!
開いてるでぇ!! 」

[ガチャ‥ガチャリ‥ッ‥]

ゆっくりと、ドアが開かれた。

その瞬間、乱れる映像。

そしてここで一枚目のDVDは終わってしまった。

昨晩から、幾度と無く繰り返す自問自答。

[一体何処から私と妻の歯車が噛み合わなくなってしまったのであろうか?]

心底、お互いを思い合い、理解し合えれば、その信頼感と結び付きは、強烈なまでの快感を伴う肉体関係をも越えた物で有り得ると信じていた。

しかし今、私の中で強固であった妻に対する信頼感にひびが入り始めていた。

たった一晩の出来事なのに…。

この二年と数カ月の間に様々な性を司る遊びを、二人で楽しめる形として築き、理解を深め合っていた筈だった…。

妻がセフレとハメ撮りをして、その姿を、妻と二人で鑑賞しなから、妻の精神と身体に残る男達とのセックスの余韻を後戯として楽しみ、快楽に変えていた夫婦の関係。

しかし今回ばかりは何かが違う…

[Res: 30203] Re: 魔性【番外編23】 樹氷 投稿日:2008/04/01 (火) 17:36
私は惨めなまでに、うなだれ、ソファーに脱力感いっぱいに身を沈めていた。

人間性って何なんだ?

信頼関係って何なんだろう?

女性とは大河を漂う舟なのかも知れない。

煩悩と本能と言う大河で翻弄される舟。

その大河に浮かび、予測の利かぬ流れに翻弄される舟をコントロールするには[大河の流れを物ともしない強固な舟を漕ぐ櫓(強靭なペニス)]が必要なのだろうか?…。

その強固な櫓で制御され支配される事が、女にとって[安心という最大かつ究極の快楽に結び付くのであろうか?]

40数年の人生の中で、男として目覚め、機能する事30年。

今回程に、我が身を呪った事は無かった。

人間と言っても所詮、動物なのだ。

その体の奥には子孫を残す為の理屈じゃない本能があるのだ。

牝は、強い牡と結び付き、睦合い、その強い血を残す。

今思えば、この時の私は究極のマイナス思考に陥っていた。

弱気の虫が私を蝕み始めていたのだ。

私は何も映らぬ画面を見詰めながら、二枚目のDVDを見るべくレコーダーを操作した。

その時、[ガチャッ…]と玄関から扉を開けるような音が聞こえた。

[妻が帰って来た?!]
私は怒りよりも瞬時に安堵感に包まれた。

私はソファーから立ち上がり玄関に向かいながら妻に声を掛けた。

努めて明るく、何も無かったが如くに。

「おう!どないやったん?楽しめたんかい?
遅うなるんやったら電話だけしてや… 」

だが玄関からは、返答は無い。

[どうしたんや?]

私は小走りに玄関に走った。

「何やワレは?
どないして入って来れたんや?!
出て行きさらせ!!」

驚いた事に玄関には、コートを羽織った明美が、意味あり気な目をして、見覚えのある妻のキーホルダーを綺麗にネイルされた右手の人差し指に引っ掛けて、クルクルと回している姿があったのだ…。

[Res: 30203] Re: 魔性【番外編23】 イク 投稿日:2008/04/01 (火) 17:50
ここを拝見してる全ての方々の予想を超越している展開ですね。

「メス」は・・お終いには何を求めるんでしょう? ここに「答えがある」ような気がします。

[Res: 30203] Re: 魔性【番外編23】 はらぐち 投稿日:2008/04/01 (火) 21:01
鳥肌がたっています。

[Res: 30203] Re: 魔性【番外編23】 チャーリー 投稿日:2008/04/01 (火) 21:14
樹氷さんへ
毎日、今か今かと投稿を待っています。
イクさんのコメントのようにメスは最終的には何を求めているんでしょう?
人は動物よりも残酷で恐ろしいものです。動物ならば強いオスがハーレムを作って、それ以外は
そのテリトリーの外で指をくわえているだけだけど、人というものはそんな弱いオスをいたぶって
精神的にも傷めつけれるのですね。
性器だけから得られる快感よりも、もっと強い快感が得られるのだから余計たちが悪いですね。
どんな展開になっても、付いていきます。
よろしく

[Res: 30203] Re: 魔性【番外編23】 カメ吉◆Y9dFJs 投稿日:2008/04/01 (火) 23:03
力作の連続投稿有り難うございます。
度肝を抜かれる展開ですね。
じっくり読んで、続き楽しみにしています。

[Res: 30203] Re: 魔性【番外編23】 こおじ 投稿日:2008/04/02 (水) 04:00
怖っ!怖いわぁ!何が起こったんでしょうか!?