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[28605] それは汚い流し台で・・・I モンブラン◆zZ7ndI 投稿日:2008/02/06 (水) 19:41
あってほしいというかおりのお願いに、オイラは首を縦に振らなかった。はっきりいってもう終わりだ。かおりと会う意味がわからない。その日電話を切った・・・と同時にかおりとの関係もおわったと勝手に思っていた。

ところがだ、次の日の朝、7時前にアパートをコンコンとノックする音・・・まさか?

ドアの覗き穴から覗くと・・・やっぱりかおりだった。オイラはビックリしたが、ドアを開けなかった。そして布団を頭からかぶり、寝たふりをしていた。何度も何度もノックする音は聞こえた。それでもオイラは開けなかった。大喧嘩したときも、叩きたいほど頭にくるときでも、オイラがかおりを好きな理由、好きなところは、こうした行動力だ。7時前にココまで来るということは、朝5時くらいに化粧をして、始発の電車に乗って、駅から歩いてココまで来たということになる。ストレートな思いが痛い・・・・どうしたらいいんだ?元彼の田中のこと、セックスのこと、ハメ撮りのこと・・・・色んなことがグルグルグルグル頭を駆け巡った・・・オイラはいつの間にかまた、眠ってしまった。

時計は10時くらいになっていた。ドアをノックする音はもう聞こえない・・・当然だ。起き上がりドアを開けず、外を覗き穴から確認する・・・だれもいない・・・よかった。
オイラはドアを開ける。

!!
壁に座りながら寄りかかって寝ているかおりがいた。

「オイ!何やってんだよ。」
かおりは顔をあげると目をこすりながら
「・・・だって・・・開けてくれないから・・・」

短い言葉に思いが伝わる。
オイラはかおりを抱きしめ、すぐに部屋に入れてしまった。肩、背中は外気で冷たく、かおりに申し訳なく思った。そのままふとんに入り、かおりを抱きしめた。

どうしても捨てきれない・・・こういうまっすぐな思いにいつもいつもコロっとやられちまう。
「かおり、ごめん・・・寒かったろ?」
「・・うふふ・・・ちょっとね・・・」

我慢できずに服を脱がす。
「抱き合ってれば暖かいよ・・・」

そして昨晩関係に決着をつけたはずのかおりと、またセックスをしてしまった。そのときは早漏であるオイラもできるだけがんばろうと思い、おもいのほか腰を振れた。寝起きということもあってペニスの感度が若干鈍くなっていたのかもしれない。もしくは、かおりへのせつない気持ちに純粋にスケベになれなかったからなのか?
ともかくこの日は挿入から15分くらい腰を振り続けられた。
ゆっくりゆっくり腰を振り続けているとかおりは少しあえぎ声を上げるようになった。よし・・・イイゾ。もっと腰を振ってやれ。コツコツとかおりの中を突き上げるようにして、いきそうになると少し止まる。これの繰り返しだ。

かおりは今までよりも声を上げ、気持ち良さそうだ・・・
「そろそろイクよ」
やっぱり我慢できずにザーメンを放出したくなる。もう限界・・・思いっきりザーメン出すよ?いい?出したい!いい?もはや心の声も限界だ。

「キテ・・・・タっちゃん」

!!!!タッちゃん?(田中の愛称)

「あ、あ、あ、あ、あ、イク!!」
今までのセックスの中で最高の快感が全身を貫いた。いままでのセックがなんだったんだろうと思うくらいの快感が脳髄に電流のように走る。
かおりはさっきたしかに『タっちゃん』と呼んだ。オイラじゃなく、田中とのセックスを想像して・・・いわばイメージプレーのようにオイラをダシに使って、田中とのあの最高のセックスを想像していたに違いない。やっぱりかおりは、もう田中とのセックスじゃないと感じないのだろうか?

しかし今回の異変はオイラにもおこっていた。彼女が他の男とのセックスを考えていて、オイラじゃない誰かに抱かれている・・・そしてそれを考えると、今までの何倍もの快感が脳髄に電流になって流れてくる。さっきのセックスでの快感がなによりの証拠だ。
いつも1度の射精で復活しないペニスが、今日はもう・・・勃起が止まらない。
「かおり・・・今・・・田中のこと言っただろ?」
「え・・・?うそ〜?(笑)」
「タっちゃんっていったろ?最後」
「モンちゃんって言ったよ!!」

珍しくオイラが腰を長く振って気持ちよかったのか、あるいは寝ぼけたのか?いずれにしてもつい田中とのセックスを思い出してしまったんだろう・・・でも・・・それがなぜか・・・堪らない。なんだこの気持ち・・・自分を数段ステータスの低い場所に置き、田中という男をある意味受け入れ、男としてもかなわない、セックスはもちろん、なにもかもささげ、大切なかおりを寝取られることで屈服したくてたまらなくなるこの気持ちは!!

「かおり・・・田中のこと・・・考えていいからさ・・・もう一回セックスしてくれない?」
「え・・・・?どういうこと?(笑)」
「もう我慢しないでいいから。怒らないから、俺。思いっきり田中の名前叫んでセックスしよ?もう一回・・・ね?」

その日は夜になるまで7〜8回セックスしてしまった。こんなに興奮することはない。かおりはオイラが愛撫をしだすと目をつぶり、その日からセックスのときは必ずオイラを「田中君・・・」といいながらセックスをするようになった。

もちろん別れ話は撤回。

オイラの早漏は相変わらずだったが、その日から一晩で最低でも続けて3回くらいやっていたので、なんとか1度くらいはかおりがエクスタシーを感じるくらいにはなってきた。田中の存在が結果、うまい具合に歯車を回し、セックスのスパイスになっていたのだ。

ただし・・・スパイスはやがて慣れてくる。慣れてくるとどうするか?

次回 それは汚い流し台で・・・J 
コメント返せないけど、マニアックな方、エヴァファンのかた、コドクブログの愛読者、レスありがとう。いよいよラストまであと2回。
次回 『瞬間、心重ねて』

[Res: 28605] Re: それは汚い流し台で・・・I 聖域 投稿日:2008/02/07 (木) 09:56
わかるわかる!行動力のある女性に惚れる気持ち。更新楽しみです!

[Res: 28605] Re: それは汚い流し台で・・・I 正人 投稿日:2008/02/07 (木) 12:21
素晴らしい彼女じゃないですか田中君と3Pかなテ

[Res: 28605] Re: それは汚い流し台で・・・I コレクター 投稿日:2008/02/07 (木) 21:38
モンブランさんの文章を読んでいると、青春時代のノスタルジックでほろ苦い思い出を 感じさせてくれる様で いつも楽しみにしています。次回『瞬間、心重ねて…』 後、2話で『完全に沈黙…』か…