掲示板に戻る / 戻る
過去ログ[37]

過去ログ:
ワード検索: 条件: 表示:
※探している投稿記事が見つからない場合は「過去ログ」のページを変更して再度検索してみてください
検索結果:2


[28082] それは汚い流し台で・・・A モンブラン◇zZ7ndI 投稿日:2008/01/19 (土) 14:45
部屋につき、時計をみると午前五時になろうとしていた。
1kの家賃54000円で、大学まで徒歩10分くらいの学生にしてはなかなか綺麗なトコに住んでいた。1階の隅から2番目で、日当たりは悪かったが新築で、褐色のフローリングには清潔感が漂っていた。

部屋に不釣合いな万年床のふとんをかおりに貸し、オイラはコタツで丸くなっていた。20分くらいたったろうか・・・かおりとポツリポツリ会話をしていると、不意にチャイムがなる。

「おう・・モンちゃん。とりあえず、俺らも泊めてクレねぇ?」
さっきまで飲んでいた拓とヒトキだ。
「いいよ、いいよ、とりあえず寝んべぇ〜」
クローゼットのすみから毛布と布団を一組出し、拓とヒトキをソコで寝せた。飲み会の興奮もあって、眠たいはずで立ち寄ったはずのオイラの部屋は、にぎやかな笑い声や、悪友の悪口でひとしきり盛り上がっていた。

会話が途切れたのはどのくらい経ってからだろうか?おそらく朝の9時くらいになってからだろう。さすがに疲れたバカ学生は、おそらくだがほぼ同時に眠りについた。

目が覚めると拓だけが起きていた。時計はすでに夕方5時。
「オレさ、バイトだから帰るわ」
喫茶店でバイトしていた拓は仕度を整えるとそそくさと出て行った。

オイラもガサガサと部屋で活動しだすと、やがてヒトキとかおりも目を覚ましだした。朝から眠ったままで、結局夜になってしまった。おきてからも1時間くらい三人で話をした。
かおりは居心地がいいのか、オイラの布団からなかなか出ようとしない。あったかそうでなんとなくかおりの布団に入りたくなったオイラは、トイレの後、黙ってかおりと一緒のふとんにもぐりこんでしまった。
だが、これはなにもいやらしい、変な気持ちからのもではない。暑さの調節のきかないコタツは、安眠などできないし、客人とはいえただの友達に布団を貸してるのがバカらしくなってきたからだ。それこそ、眠っているかおりの布団に、二人っきりで入ったらそれはちょっと不自然だが、ヒトキも一緒にいる会話の途中に、『さみぃ〜』という理由で、友達と一緒の布団に入るのは、なんの不自然さもなかった。

・・・そう。
なんの不自然さもないはずなのだ。

ここで整理しておく事実がある。ヒトキはかおりの前の前の彼だったということだ。拓が帰ってしまったある種違和感のあるこの状況下で、ヒトキが
「帰るわ」
といわなかったのは、かおりへの未練が多分に影響していたのはいうまでもない。

もしかおりが
「帰るね」
といったら、ヒトキも真っ先に帰るといったであろう。

オイラとかおりの間には当然何もない。何もないが、何か妙な違和感と、妙な空気感がどうしてもヒトキに
「帰るわ」
というセリフを言わせなかったのだ。

先にオレが帰っちゃいけない、二人っきりにしちゃいけない・・・そんな思いが間違いなくヒトキを覆っていた。
ヒトキが帰ったのは実に夜の8時を回ってからだった。
「かおり帰んないの?送ってくよ。」
痺れをきかせたかのようにヒトキがつぶやく。

「もう一晩とまっちゃうかも〜ウフフフ・・・別に先に帰っていいよ。」
イタズラっぽく笑っていたが、埼玉に住んでいるかおりには確かにタイムリミットだった。今帰らないということは、どういうことなのだろう・・・
「腹減ったなぁ〜ラーメン食おうかなぁ」
なんとなく気まずくなって、オイラが違う話をふる。
「あ、じゃあ私つくってあげるヨ。そしたら帰るから・・・ネ。」
かおりはオイラのために全く具の入ってないミソラーメンを作ってくれていた。

さすがにヒトキは元カノが他の男にラーメンとはいえ、世話を焼いてるのを見ていられなかったのだろう・・・仕度をして帰っていった。

何も具の入ってないミソラーメンだったが、暖かくておいしかった。その間かおりは、おいしそうに食べてるオイラを横目に、汚い台所を掃除してくれたりしていた。

[Res: 28082] Re: それは汚い流し台で・・・A こーへー 投稿日:2008/01/19 (土) 20:05
モンブランさんはじめまして(^-^)/ドキドキします☆続きをお願いします!