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[12094] 妻の淫靡な遍歴(その14) ヒロ 投稿日:2006/08/16 (水) 18:47 「ユーちゃん!」慌てて鮫島が声をかけますが、襖は勢い良く閉められてしまいました。驚いた鮫島が「どうしたの?!」と言いながら慌てて腰を上げ様とした時、ユーの押し殺す様な泣き声が
聞こえてきました。 「ウウゥ・・」私たちは結婚前に、ある事情が有り、困難な場面も多かったために、何度もユーの 泣く姿を見てきました。結婚を諦めかけた事もありました。それだけに、夜中に目が覚めて、 隣にユーがいる事に信じられない程の感激を感じる事が有ります。そんな時、不思議とユーも 目が覚めて、思いっきり抱きしめあう事が度々有りました。 それにしても、ユーの、こんなに苦しむような泣き声は聞いた事がありません。 鮫島も青ざめて固まってしまいました。 私は初めて自分の犯した罪に気付きました。私が止めなかった為に、ユーをこんなに苦しめる事になってしまった事に、初めて気付きました。 ユーの泣き声が一段と大きくなりました。 襖を突き破ってユーを抱きしめてやりたい衝動にかられますが、どうしても襖を開ける 勇気が出ません。(結婚の時、何が何でもユーを守り抜いていこうとの想いは、いったい 何処へ行ってしまったんだろう・・・) 今行けば、昨夜からの狂乱の記憶が、少なくとも二人の間からは清算出来る様な気さえ しました・・・・それでも、どうしても襖を開けることが出来ません。 (何を恐れているんだろう・・・鮫島か?)高校時代にある事があってから、私をヒロサン、 ヒロサンとサン付けで呼ぶようになり、私も弟みたいに可愛がってきたサメを、恐れる筈 もありません。 (恥ずかしさか?)確かにこんな押入れの中に入っていて、出てゆく格好悪さは、未体験 ゾーンです。「ヒロサン、何やってるの?」・・・想像するだけでも恐ろしい・・・ しかし、それでも(恥ずかしさでユーを救えないのか!)必死に自問自答を繰り返します。 それでも、もし、もう少しユーの号泣が続いていたら、私は飛び出してしまっていたかも しれません。私がその気持ちになりかけてきた頃、ユーの泣き声が静まってきました。 鮫島は胡坐をかいて、両手を前で組み、体を丸めてうな垂れています。この時ばかりは、 私と同じ運命を背負った同志の様に見えてしまいます。 やがて、鮫島はおもむろに自分の荷物を片ずけ始めました・・・ソーセージには気付きません。 何故かかえってホッとしました。 それが終わると、ため息をつきながらトイレに行き、又ため息をつきながらティーシャツを着て います。 身支度が終わると、ちょっとジッとしていましたが、「ヨシッ!」と小さな声を出すと襖の方へ 近ずいて行きました。 「ユーちゃん」 「・・・・・」返事がありません。 「ユーちゃん、俺、もう帰るね!」ちょっと大きな声をかけました。 その時、かすかにユーの声が聞こえました。 「エ?」鮫島が聞き返しています。今度は襖に耳を付けて 「ユーちゃん、もう帰るね!」鮫島が もう一度そう言うと、 「ちょっと待って」 ようやくユーの声が聞こえました。 [Res: 12094] Re: 妻の淫靡な遍歴(その14) ヒロ 投稿日:2006/08/16 (水) 18:51 小刻みでスミマセン・・・
[Res: 12094] Re: 妻の淫靡な遍歴(その14) 岬 投稿日:2006/08/16 (水) 21:11 こんばんは。
ユーさんも、ヒロさんも、サメさんも皆、優しい人達ですね。 このような事があって・・・何が優しいと言う人がいるかもしれませんが、各々、自分の立場を踏まえ苦しんでることが・・。 あのような状況が重なったら誰でも、こうなったと私は思います。 誰にも責任はないのです。責任があるとするなら皆、健康な人達だからです。 状況によって、欲求が刺激されたら健常者は理性を失います。 今後の展開を今か今かと思いながらお待ちします。 ヒロさん、お身体無理せず投稿してくださいね。 |