昔の話
25 Re: 昔の話
シン
2024/05/05 (日) 11:34
No.31336
「凄く美味しかったです!裕二さん、ありがとうございました」
「いえいえ、喜んでいただけてよかったです」
2人が笑顔を交わしている所を笑いながら見ていた。
「次どこ行く?」
「あのママの店でいいんじゃない?」
「あの〜ママさんのとこって?」
「ルミ子覚えてる?前回来た時に来たあのママんとこ。」
「あ〜うん。分かる、分かる。」
「そうか〜。奥さん行ったことあるんだね?」
「以前ルミ子を連れて仙台来た時に一緒に行ったんだよ」
「あ〜、そうなんだ。それじゃ大丈夫だね」
まだ時間が早いので、2人の時はよく行くスナックに行くことにした。その店はルミ子と仙台に来た時に連れて行ったことがあった。ママとも気が合い、うちらも気を使わないお店だった。

「いらっしゃい!あらっ2人して珍しい〜。おやっ!奥さんも?お久しぶりね!」
ママが言葉を発しながら手を振ってきた。
「こんばんは!お久しぶりです。またお邪魔しに来ました」
「今日はルミ子を出張の助手として連れてきました〜!」
「そうなの?良かったね。シンさんそんなに偉くなったのね」
「いやいや、それならいいんだけどね」
ルミ子とママとの関わりは、1度来店した時の印象が強く特にルミ子がママに気に入られた事があったからだ。それは
「シンさん奥さんここでお仕事させてみない?」
「奥さんの事、ちゃんと守ってあげるからねシンさん」
と言われた事があった。何故そう言われたのは、飲み会の席ではそれほど積極的ではないルミ子ですが。ただ飲むごとに明るくなり、愛想が良くなっていく感がある。ママの店に初めて連れて来た時に、居心地が良かったのか飲んで調子良くなったルミ子が、カウンターの隣のお客さんとお話ししながら愛想よく振るまい、手を添えられても嫌な顔一つせず
「いかがですか?」
と明るく声を掛けて、水割りの用意をママにお願いした事があった。私は見ても何も言えず、隣のお客さんに会釈をして、ママに
「すいませんね〜」
と話していた。すると、ママは、
「〇〇ちゃん、こんな奇麗な娘に相手してもらって良かったね〜」