短編です
20 Re: 短編です
ハタケリョウ
2023/04/13 (木) 19:54
No.30697
3話
麻耶は、医務室の壁に突き飛ばされて背中を強打した。痛みで小さく呻いた後、目を開くと、飛び掛かってくるライゾウの姿が映った。麻耶は床に投げ倒された。

麻耶が赴任してから一月あまり、ライゾウは麻耶の診察を幾度となく大人しく受けていたので、激しく抵抗されるとは思っていなかった。
不運だったのは、施設が3日間休館しており、館内には麻耶一人だったことだ。

麻耶は馬乗りになったライゾウを必死に引き離そうとした。
「や、やめなさいっ。ライゾウ!いつもの診察よ!怖い事はしないわ!」
麻耶はライゾウが診察に恐怖して暴れたと思っていた。

麻耶は体を回転させてうつ伏せに這った。
(ここから逃げるか、大人しくさせるかしなければ。)

ライゾウは、うつ伏せに這って逃げようとする麻耶の腰を掴み、ズボンを下ろした。
「えっ?」
さらにライゾウはパンティに手をかけ、下ろそうとした。
「やっ、やめなさいっ!」
麻耶は右手を後ろに回し、すでに半分下ろされた下着を押さえながら、左手だけで懸命に這って逃げようとした。
麻耶が振り返ると、ライゾウの血走った目とペニスが見えた。
「そ、そんな…。ぼ、勃起してる…。」

(発情して人間と交尾しようというの…。)

逃げながら、麻耶は思考を巡らせた。机の上に麻酔針があるのを思い出した。パンティはほぼ下げられ、白く形の良い尻が見えていた。こだわりのブランドの下着は無惨に伸びかけていた。

4話
(このままじゃ、下着はいつか剥ぎ取られるか破られるかしてしまうわ。)

猿に自分の性器を晒してしまうと思うとおぞましい。このままでは犯されてしまう。何とかこの状況を脱しなければならない。

麻耶に冷静に考えるよう努め、ある考えに至った。

(いくら身体の作りが似ているとは言っても、猿が抵抗する人間にペニスを正確に挿入できるものだろうか。)

いや、出来ない。出来るはずがない。

麻耶はそう考えを固めた。挿入に戸惑っている間に隙が生まれる筈だ。その瞬間に麻酔針を取って打ち込む。それしかない。

麻耶は意を決した。パンティを押さえていた右手を離し、両手で一気に床を這った。
パンティは引き抜かれた。
麻耶は気に留めず、立ち上がって机の上の麻酔針を取った。
ライゾウはすぐに追いつき、麻耶の背後から足を引っ張った。

麻耶は顔を床に打ちつけたが、決して麻酔針を離さなかった。
ライゾウが麻耶の尻を掴んで自分の腰に引き寄せた。
麻耶は後ろ目で、麻酔針の先端をライゾウの腰から脚に向け、狙った。
(喰らえ!この猿めっ。)

「ああっ!あああっ…。」

悲痛と甘美の混ざったような声を上げたのは麻耶だった。針を打ち込もうとしたその時、ライゾウのペニスが麻耶の性器に挿入された。

「うそ…そんな…。」

麻耶はとてつもない絶望感に支配され、動けなかった。
ライゾウは、フー、フーッと言う鼻息と共に腰を数回打ちつけると、麻耶の中で果てた。
あっという間の出来事だった。

ライゾウは、ペニスを挿入したまま二回戦目に入った。麻耶の膣内に満ちたライゾウの精液が潤滑剤の役目をし、スムーズにペニスの抽出が行われた。

「あっ、あっ。い、いやあ…。」

麻耶は握りしめた麻酔針をライゾウに刺そうと試みた。
しかし、ライゾウはペニスを抜き、針をかわした。
そして残念なことに、勢い余っていた麻耶の針は、自身の脚に刺さってしまった。

「ああっ、うう…。」

象をも眠らせる麻酔だった。
麻耶は目の前が白くなり意識が遠のく中でも、ライゾウが再び尻に乗ってくるのは分かった。ライゾウが腰を動かし始めた頃には、麻耶は意識を失っていた。