人妻菜穂子の人生
10 Re: 人妻菜穂子の人生
霧積謙
2022/07/24 (日) 04:15
No.30087


●片桐の喜び



片桐は、計画通りに菜穂子が手に入ったので喜んでいた。
親戚での菜穂子の振る舞いをみて、
ずっと以前から菜穂子には目を付けていたのだ。
しかし、親戚の人妻をあからさまに奪う訳にもいかず、
なにより利口な女かも知らないのだから。
それが、向こうから跳びこんできたのだ。
想像していたのはまるで違う才能、おばちゃんからの脱皮、
抱き心地の良い女への変身、奇跡的なめぐり合せと言っていいだろう。
(だから、3000万なんて安いもんだ、
自分の財産は株と不動産で10億以上ある、
それより菜穂子が手に入り、妻として大手を振って世間を歩けるのが良い、
親戚は多少、非難するだろうが構わない、
親戚付き合いなどしなければ良いのだから、
それより、菜穂子を迎える準備をしなくては、・・・)
片桐は、、前の妻と住んでいたマンションを売り、
新しく都心の高層マンションを買って、準備をしていた。



●新婚初夜



菜穂子は、片桐が買った高層マンションに引っ越してきた、
引っ越しと言っても、殆どが着るもで、その他のものは全て用意がしてあった。
運ばれた荷物を二人で片付ける、楽しい作業だ。
これから菜穂子の派手な下着が増えるだろう、
今迄は隠しておく必要があり、全てが不自由だったのが全てが自由になったのだから。

夜、二人だけのディナー、
外から美味しい食事が運ばれ、菜穂子は主婦をしなくて良い環境だ、
「二人の結婚に乾杯、」
「乾杯、」グラスを合わせる幸せを感じる二人、
「菜穂子さん、今日から菜穂子だ、」
「はい、片桐さんじゃなくて、あなた、」
「待たせたね、」
「ううん、結ばれてから半年、あっという間だったわ、」
「嬉しいよ、とにかく、」
「家に帰る菜穂子を見ていて、抱かれちゃうじゃないかと嫉妬していたんだ、」
「知ってるわ、あなたが嫉妬していた事も、」
「私は必死にガードしたの、」
「でも、もうそんな事しなくていいのね、」
「ああ、不自由をかけた、」
「今日から菜穂子は私の妻だ、」
「宜しくお願いします、あなた、」
「こちらこそ、」
「正雄さんはが良く納得したね、」
「少し脅したの、そしたらすぐ降参、」
「頭が良くないから(笑)、」
「もう、忘れましょ、」
「ああ、そうだね、」
「これからは楽しくやろう、」
「はい、あなた、」

「いくつか確認しておく、」
「なんでしょう、」
「菜穂子は、原則主婦業はしなくて良い、」
「夜は食べる日だけ家政婦が作る、朝は、同じく家政婦が作ってあるから、
 パンを焼いたり、コーヒーを入れたりするくらいだ、」
「私も手伝う、」
「いいわね、手伝って、」
「週末は、土曜日にゴルフをする事が多いので君は好きにしてて良い、」
「但し、男と遊ぶ場場合は、事前に許可申請がいる、」
「それも何枚もの書類が(笑)、」
「そんなに書類書くのは嫌だから遊ばない(笑)、」
「子供は作らない、」
「はい、」
「君にだけ負担をかけたくないので、
 パイプカットしてきたので、君の避妊処置は外していい、」
「解りました、」
「仕事は今迄通り、秘書をやってほしい、」
「もちろん、時給は望むまま、」
「高いわよ、私、」
「ああ、解っている、菜穂子が自由に使えるカードの他に、
 ポケットマネーで給料を補てんする、表向きの給料は今迄通りで30万円、」
「了解しました、」
「仕事の望みはあるかい?」
「来年には投資コンサルの資格に挑戦するから、主婦業はなるべく勘弁して欲しい、
 そして、投資部門の責任者になりたい、」
「わかった、菜穂子ならきっと出来る、」
「その先は、麹町アセットコンサルタントとは違う企業を起こすかも知れない、」
「おいおい脅すなよ、」
「でも君の夢を応援するよ、」
「私が菜穂子を抱けなくなる頃には、君が社長になっているかも知れないな、」
「抱けなくなるなんて言わないで、80歳になっても抱いて下さい、」
「それじゃコミットメントじゃなくて目標で、」
「いえ、コミットメントでお願いします、」
「まいったな、こりゃ、」
「ふふふ、」
「ははは、」

「昼間は有能なキャリアウーマン、」
「夜は貞淑な妻、」
「いつまでも変わらない菜穂子でいて下さい、」
「解りました、」
「夜の教育は続くのでしょうか?」
「続く、これからは制限がなくなるから、楽しみだ、」
「家に居る時は、良い女でいて下さい、」
「あまり変な事は強要しませんから、」
「解りました、」
「後は、旅行にいって二人で人生をエンジョイしましょう、」
「賛成、」

「じゃ食べましょう、飲みましょう、」
「はい、あ・な・た、」
「今日は新婚初夜だね、」
「なんだか卑猥な響きですね、」
「そうだね、今日は寝かさないよ、」
「ふふふ、いいわよ、」
楽しい食事、将来の夢、
菜穂子の、片桐の妻としての務めが今日から始まる。

この日の菜穂子は、今迄とは違う深い快楽に包まれた。
この男の妻になった安心感、正雄の家に帰らなくても良い解放感、
待ち望んでいた期待感、情念のような湧き出る欲情、
様々なものが、交差して、涙を流させ、身体を痙攣させ、腰を震わせて果てた。
慎み深く、愛情に溢れ、それでいて表現のしようのない、
夫婦和合のセックス、・・・、
この夜、本当に寝ないで抱きあい、いつのまにか眠っていた、・・・・





●会社への報告



片桐は、菜穂子を妻に迎えた事をグループ全員に発表した。
・正式に菜穂子が離婚し、
・片桐の妻になった事、
・今後も、秘書を続ける事、
・だから、もう口説いても遅いと(笑)、
祝福する社員、本音では、菜穂子の事が可哀そうだと思っていたらしい、
例の古参社員のスピーチ、
「やはり社長も菜穂子さんの虜になってしまいましたか、」
「危ないと思っていました(笑)、抜群の才能、細やかな心くばり、
 清楚で圧倒的な透明感、どこをとってもこれ以上の人はいません、
 さすが、社長、御目が高いです、
 そんな社長を離婚してまで選ぶ菜穂子さんも凄いです、」
「おめでとうございます、」
最大級の賛辞が、菜穂子のほほを濡らした。