遅かった出会い
112 男と女の騙し合い
東風
2022/01/17 (月) 15:25
No.29754
  テレビドラマや映画などでは、男に無理やり強姦されたあげく、あきらめて無表情で犯される姿がある。
山田は、その表情が好きだった。
言い換えれば、言うことを聞く女、女に求められることにあまり魅力を感じなかった。
むしろ拒絶された女に対して、あろう限りの好き放題が出来る状況であったり、
また、香のようにいついなくなるか分からない「危うさと隣り合わせ」というのにも魅力を感じていた。
香との関係も長くなるにつれて、夫婦同様、マンネリ化は避けられないところだったが、
夫婦とは違い、多くとも週に数回、しかも数時間が限界の関係は、その危うさを維持していた。
 付き合始めた当初、積極的にペニスを口にして、求めれば、目の前でオナニーもしてくれる香に
今までの女にない淫靡な魅力を感じたが、一方で積極的に求める女よりも、拒絶する女を
好みとする山田の本来の趣味も香に対しても芽生え始めていた。
 しかし、男をそして、山田の性を知り尽くした香は、そんな山田の性癖の変化や矛盾までも知り尽くし、
山田の好みに合わせてその態度やセックスを変化できるようになっていた。
 大人の男と女の騙しあいであることは、二人とも承知していた。