挿入捜査官・夏海
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Re: 挿入捜査官・夏海
カカオカ
2020/01/16 (木) 22:17
No.27393
数時間後────
生後間もない仔馬のような足取りで、右に左にとよろけながら配達員は帰っていった。
そして台所には……
「お、んおぉ……!? おぉ……!」
床に液溜まりができるほどの精液にまみれた夏海が、絶頂の余韻に痙攣しながら仰向けに寝ていた。
徐々に覚醒しては意識もまた定まると、夏海は荒い呼吸のまま緩慢に首だけを動かして周囲の状況を確認する。
すでに配達員の姿は無かった。どうやら逃げられたらしい。
あの後も二人はまぐわい続け、さらに6発の射精を搾り取ったところで幕となった。
「…………」
肉体から熱が引き、しばしそのまま茫然として過ごす夏海は、自分でもその落下感が分かるほどに心が沈んでいくのが分かった。
罪悪感である。
一連の不貞行為も然ることながら、何よりも夫を罵倒し、あまつさえそれをさらなる享楽への肴にしていたことへの罪悪感が夏海の心をとらえて離さなかった。
「あぁ……あなた、ごめんなさい……」
両手で目頭を覆ってはさめざめと泣いた。
しかしながら、
「………でも、収穫はあったわ」
大きく鼻をすする夏海の瞳には力強い光もまた宿っていた。
「『奥さん』、『あの旦那』……」
天井の蛍光灯を見上げながらつぶやく――それらは行為の最中にあの配達員が口にしたものであった。
「おかしいわ……だって、この家に住む本物の痴女さんは『独身』ですもの」
その事実と配達員の言葉とは互いが矛盾をしていた。加えてそれを口にした時の配達員の口ぶりからは、その『旦那』とやらが何者であるかを知っていることもまた伺えた。
「独身女性の旦那さん、痴女、組織………」
呟く夏海の思考は、おぼろげながら確信に近づきつつある。
しかしそれも、
「……あぁ、だめだわぁ。情報が足りない」
そこまでであった。
いかに夏海自身が確信を得たからといっても、所詮は推測に過ぎない。大切なのは情報であり、この推測を確証たらしめるべき証拠であった。
「でもいいわ、捜査は始まったばかりですもの」
改めて潜入捜査官としての自分を取り戻す。
「痴女でも淫乱でもかまわない……私は何としても真相に行きついてみせるんだから」
そうして意欲も新たに情熱を滾らせる夏海。
しかしそれと同時に、今の体液まみれの自分にも気づいて夏海はため息をつく。
そうしてとりあえずはシャワーでも浴びようと立ち上がりかけたその時、
「ッ!? くひぃぃぃんッッ!」
下腹部に力を込めた瞬間、膣や肛門に溜まった精液が一斉に噴き出す感触に絶頂しては声を上げた。
「お、おぉ! んおぉぉ……ッ!」
腹腔の中にはあの後に搾り取った新たな精液が、膣に3発・直腸に3発分詰められてる。
疲労と絶頂からくる自律神経の失調によって、もはや夏海にはそれらの排泄をせき止められる体力すらもない。
為す術もなくそれらを輩出し終えると再び仰向けに、夏海は精液の液溜まりへと沈み込んだ。
「あ〜……大丈夫なのかしら、この先?」
立ち込める青い匂いと身を滑らせてきしませる精液の触感に身をゆだねたまま――自身の前途を案じては、夏海も深く大きくため息をつくのであった。
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