色は思案の外
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色は思案の外
最後のティッシュ
2017/09/15 (金) 06:32
No.24992
「どお?」
「うん・・・」
僕の目の前には凛子さんの背中があり、その背中の前では両手首に枷が掛っている
「痛くない?」
「うん・・・」
「触るよ」
「うん」
凛子さんの肩に手を置き引き寄せると、彼女は僕に背を預けてきたので
僕は両手を凛子さんの前に回して、先ずはお腹の辺りを摩ってみた
勿論、それだけで終わらせるつもりは無いが・・・
一応は動画を観て勉強したけど・・・ やっちゃっていいのかな・・・
お腹を摩っていた手を上げていくと胸の膨らみに到着したけど
乳房の柔らかさより衣服とブラジャーの感触の方が強く主張してくる
「ちょっと待ってて」
「うん・・・」
凛子さんの背中を支える役目は肘掛け替わりにしていたソファーに一旦譲り、僕は足早に風呂場へ向かった
リビングに戻ると、凛子さんは僕がリビングを離れる前と変わらないままの姿勢でお行儀よくしている
そして戻ってきた僕の気配に気付いたはずだけど、僕が洗い立ての男性器を露わにしている事までは気付いていないだろう
邪魔になるテーブルを引いてずらすと、カーペットに投げ出された長い脚を跨いで凛子さんの顔の前に下腹部を近付けた
「ちょっと乱暴な事するよ」
「うん・・・」
視界と両手の自由を奪われた凛子さんは俎板の上の鯉状態だ
見下ろしている彼女の頭に片手を置いて僕の股間に引き寄せた
ここまでくれば目隠しをしていても僕が下半身だけ裸の変態的な格好になっている事は気付いている様子で
半起ち状態のチンポの先が難無くフェラチオの温もりに包まれる
頭を押さえているのに凛子さんから抵抗の力は感じない
もう片方の手も頭に添えて、緊張と興奮で血流が集中し始め固くなってきたチンポを根元まで押し込むと
さすがに苦しいのか「うぐっ」というような唸り声が聞こえてきた
それでも僕の手には抵抗の力は感じない
それどころか、勃起したチンポを咥えようと懸命になっている様子が頭を押さえる手とチンポに伝わってくる
あっという間にフル勃起したチンポは自慢の愚息で
初めて凛子さんと繋がった時には「入ってきた時ビックリしちゃった」と褒められた孝行息子だが
その孝行息子が今は愛する凛子さんを苦しめている
下から聞こえてくる呻き声は苦しそうだけど抵抗してくる力は感じない
その献身的なフェラチオが僕の心を強く刺激してくる
両手を離して凛子さんの頭に自由を与えたが僕のチンポを咥え込んだままでいる
肩を掴んで軽く押し、そこでようやく彼女の口から僕のチンポが抜け出てくると
彼女の口の周りを濡らす唾液は僕の上着の裾で拭ってあげた
「寝室に行こうか」
「うん・・・」
一言ずつ言葉を交わし、アイマスクも枷もそのままにして彼女を立たせると
僕は片手には玩具が入った箱を、もう片方の手は凛子さんの腕を掴んで寝室までエスコートした
ここまではスムーズに事が進んでいる
酷く興奮しているけど、僕の頭はまだ冷静な部分が残っている
玩具が入った箱を置き、凛子さんをベッドに上げると仰向けに寝かせ彼女のお尻の下に枕を差し込んだ
後ろ手に拘束したままリビングの床に押し倒したら痛い思いをさせちゃいそうだからね
ここまでくると本当に俎板の上の鯉と言う感じで、凛子さんは次の行為を待っているだけの状態だ
しかし、リードする方の僕は少々焦っている
いくつもの動画を観てきたけど実践は初めてで、何から始めていいのか見当がつかない
落ち着け、そして思い出せ
凛子さんは「一つ一つの愛撫をもっと丁寧に」と僕に言った
とりあえずは、このまま・・・
先ずは横たわる脚の上に手を置いた
伝わってくるのはジーンズのデニム生地の感触でそれほどエロさは感じないが
凛子さんの鼻息は荒くなり見て分かる程に胸を上下させて呼吸している
それは緊張なのか興奮なのか
だが、ここで焦ってはいけない 僕は手を腿の内側に移し衣服の上からの愛撫を続けた
だが、しかし、そんな僕をあざ笑うかのように箱に入っている「腿枷」という目新しいアイテムが僕の好奇心を刺激してくる
僕は我慢できる子だ 我慢・・・
「ううっ・・・」
(あ・・・)
腿枷に気を取られてしまい、おろそかになっていた手がジーンズの股を押してしまった
(ごめんなさい・・・ やっぱり我慢できないよ)
僕はジーンズのボタンを外しファスナーを下ろした
枷自体が初めてなのに腿枷なんて・・・
でも、好奇心と期待が僕を突き動かすんだ
サイトの画像では女の子が凄くエロい具合に装着していた
あれを凛子さんで再現できれば・・・
焦る気持ちと好奇心を抑えられなくなった僕はジーンズとパンティーをまとめて引き下ろした
ジーンズの下から現れた太腿は美しく、輝きを放っているかのようにも見える
(この腿に枷を・・・ 僕はあれを再現できるのか・・・)
箱から腿枷を取り出すと静かに息を吐いた
落ち着いて思い出せ
確か割と上の方に枷を掛けてたよな・・・
後で手に掛けた枷と繋ぐことを考えれば・・・
この辺りか・・・
「ねぇ・・・ 宗太さん・・・」
「ちょっと黙ってて」
「はい・・・」
腿枷はスムーズに装着できた、手の枷と繋ぐ金具は外向きに出ているので間違いは無いはず
これで準備は出来た
後は手の枷を腿枷に繋ぎなおせば・・・
仰向けだった凛子さんを一旦うつ伏せにしたけど、思いの外スムーズに転がせた
凛子さんもされるがままじゃなく、プレイに協力的になってくれているのが伝わってくる
そうだ、これは僕だけのプレイじゃないんだ
これは夫婦の共同作業なんだ
枷同士を繋ぐ金具を外し、手首に枷を着けたままだけど腕の自由は返して上げた
「仰向けに戻って」
「うん」
凛子さんが仰向けに戻ると、再びアイマスクで半分隠した顔が視界に戻ってきた
(そういえばキスをしてなかった・・・ キスしたい・・・)
「どうしたの・・・」
「ん?」
凛子さんは枷が着いた手を腿に近付けて 繋いで と、おねだりしてくる
「早く・・・」
「うん・・・」
(キスさせてくれないのか・・・)
とりあえず手の枷と腿枷を繋いでみたけど割と自由に動くようで
見た感じでは後ろ手の枷ほどの拘束感は無いように見える
そして・・・
(何で僕はいつもこうなんだ・・・ お互い上着を着っぱなしじゃないか・・・)
僕は上着を脱ぐ事ができるけど、両手を繋いだ凛子さんの上着は捲る事ぐらいしかできない
(とりあえず、足に残っている靴下を脱がせてあげよう)
片足ずつ持ち上げ靴下を脱がせてあげながら次の事を考えた
一旦拘束を解き凛子さんの上着を脱がすという手順は、その間に気持ちが冷めてしまうという可能性がある
僕としては肌同士を密着させる全裸がいいけど、こうなってしまっては仕方がないのか・・・
それでも僕は全裸でのセックスを諦めきれなかった
そして靴下を脱がせたばかりの足の先を撫でながら、良案が思い浮かぶまでの時間を稼ごうとしていた時だ
腿と手を繋いでいる枷の金具が小さく鳴った
(ん?)
音がした方に目を向けると、腿枷に繋いだ手が自らの腿を摩っている
いや、違う 枷に繋がれた手の先が恥毛に向かって伸びている
もしかすると快感を求め自ら股間を刺激しようと・・・
(ごめん、枷を繋ぐ金具がもう少し上に向くように腿枷を掛けていれば指の先ぐらいは・・・)
(違う!そうじゃないだろ!今、大事な事は凛子さんが快感を求めてるって事だろ!)
僕は手の上にある足首を握った
「あっ・・・」
何てことだ、足首を握るだけで凛子さんは強い何かを感じている
僕が彼女の両足首を掴み脚を開いていくと、腿に繋いだ手も一緒に開いていく
そして、露わになった凛子さんの秘部は愛液で濡れ輝いていた
(ごめん、こんなになるまで・・・)
枷に夢中になり全裸に拘っていた自分を恥いた
目に映っているのは濡れて輝く美しい肉の花弁
股間に感じているのは激流とも言える血流
(ごめんね 直ぐに挿れてあげるからね というより僕が我慢できなく・・・)
彼女の脚を更に大きく開くと、この先何が起こるのか感じ取ってくれたようだ
まだ脚を開いただけなのに
「はぁ・・・」
と、喘ぎの声のような息を吐いた
怒張した亀頭を濡れた股間に押し当てると
「ううっぐぅ・・・」
と、挿入した時のような声を出す
チンポの先に感じているのは膣の温もりと愛液の滑り
耳に聞こえてくるのは枷同士を繋ぐ金具が鳴る音
「いぃあぁーッ!」
そしてチンポ全てが膣の温もりに包まれた時、悲鳴にも似た凛子さんの喘ぎ声が耳に入ってきた
あの時の凛子さんだ
あの新婚旅行の初夜の凛子さんだ
僕は夢中になった
彼女の腿に繋いだ手が僕に抱き付こうとしている気配は感じていたけど
枷の金具の音が聞こえてくるだけで抱き付かれる事はなかった
僕の下にある衣服に包まれた身体は悶え喘ぐだけで、代わりに長い脚が僕の腰に絡んで締め付けてきた
「うぁあぁッ! いやあぁッ!」
威勢がいいのは喘ぎ声と比較的自由な脚だけで、悶える身体は簡単に抑え込める
腕の中の身体の自由は僕の思い通りに・・・
何だ・・・ この気持ちは・・・
抵抗できない凛子さんが僕の中の何者かを刺激してくる
「凛子」
「ああッ! 宗太さんっ!」
「僕に隠してる事があるだろ?」
「え・・・」
僕が腰の動きを止めるとベッドの上は静まり返った
「身長はいくつ?」
「え?」
「凛子の身長はいくつって聞いてるんだけど」
「175cm・・・」
「違うだろ」
「それは・・・」
「どうなんだ?」
「はい・・・177cmです・・・」
「何で嘘ついてたんだ?」
「ごめんなさい・・・」
「何で?」
「宗太さんが・・・ 175cmだったから・・・」
今にも泣き出してしまいそうな声だ でも
うん、わかってたよ
実は、喫茶店でミルクティーを飲みながら途方に暮れていた時に気付いちゃったんだ
前の夜に健康診断の検査結果を見てしまった時、出会ってからの凛子さんを思い出してたからなのかな
僕らが付き合う切っ掛けになった中華料理店で、背が高い事を気にしてるって話してくれたよね
僕は気にするほどの事じゃないと思ってた
籍を入れる前に、ずっと僕の事が好きだったって告白してくれたよね
もしかして、ずっと自分の方が僕より背が高い事を気にしていたのかな
確か、僕が企画営業部に配属されて一年ぐらい経った時だったかな
お互いの身長を言い合った事があったと思うんだけど
その時からなんだね
まだ、頼れる先輩というだけの印象だった凛子さん
まだ、僕を叱った事が無い凛子さん
その時からなんだね
でも、もう気にしなくてもいいんだよ
僕は僕より背が高い君を愛しているんだから
「ずっと僕を騙してたなんて酷いな」
「ごめんなさい・・・」
「謝っても許さないよ」
「ごめんなさい・・・」
「だめだ、お仕置きだよ」
「そんな・・・」
「今夜はイッパイ凛子の中に出すから」
「え・・・ 宗太さん・・・」
ゆっくりと腰を動かし始めると、不自由な彼女の身体も再び悶えだした
「はあぁ〜ん」
聞こえてきたのは安堵したような喘ぎ声、僕の気持ちが伝わったのかな
「凛子、お仕置きなのに感じちゃダメだろ」
「ごめんなさいっ」
「凛子っ」
「宗太さんっ ごめんなさいっ」
悦び交じりの謝罪の声を聞きながら僕は徐々に腰の動きを速めてゆき
いつしかまるで凛子さんを痛めつけるかのような乱暴なセックスになってしまっていたが
「ああッ あぁあーッ!」
(ごめん、凛子さん ごめん、痛くない?)
「ぐうッ うあッ ううぅあーッ!」
(でも、心が気持ちいいんだ 止められないんだ!)
「凛子ッ!」
ふと時計に目をやると時間は11時を回っていた
夕食後直ぐからだから、どれぐらいの時間が経っていたのだろうか
もう、自分の事を絶倫だとしか思えなかったね
今の凛子さんは全裸になっていて、手首と足首を繋いだM字開脚状態でアイマスクは外してある
開いた股間に咲いた肉の花弁、その奥の充血した果肉は愛液と精液を蓄えている
さて、問題はここからだ・・・
手足は繋いであるが、上気した表情の中の瞳は僕を追ってきている
魂を抜かれそうなほどに妖艶な視線だが気を抜いてはいけない
最後の仕上げが待っているからだ
大きく息を吐いた後、先ずは片方の手首と足首を繋ぐ枷に手を伸ばした
繋がっている金具を外すと、自由になるのを待っていたかのように枷を付けたままの手が僕に伸びてくる
(待ってください!もう片方も外しますから!)
「宗太さん・・・」
「凛子、落ち着いて もう片方も外して上げるからね」
「うんっ」
(お願いですから、本当に落ち着いてくださいね・・・)
平静を装ったが僕の身体は既に戦闘態勢に入っている
緊張の中でもう片方の手足を自由にしてあげると、凛子さんは予想通り僕に襲いかかってきた
そして僕が危惧した通りに体勢が悪く、即座に背後を取られ僕も必至に成らざるを得なかったが
しかし!気構えが有る無しでは雲泥の差で、あの夜の僕とは明らかに違っていた
完全にロックされる前に絡んできた腕を解き
逆に凛子さんをベッドに押し付けると、そのまま抱き付き力強く抱きしめてあげた
「あぁ 宗太さんっ!」
「凛子っ 愛してるよ!」
(よし、完璧!)
今日の凛子さんは随分お疲れのようだ
少し落ち着いたかと思えばスヤスヤと眠りに入ってしまった
僕は可愛い寝顔を眺めながら失敗した事や上手くいった事を思いだしていた
次はもっと上手くやれそうな気がするけど
それにしても最後のアレは何なんだ・・・
まぁ、それで凛子さんが満足してくれるなら何でもいい
師匠の言葉を借りれば
「僕は変な癖ごと凛子さんを愛している」
「起きなさい 時間よ」
「う〜・・・ん」
(あ・・・ いつもの朝だ・・・)
昨夜の事を思い出せば夢だったのではないかと思ってしまうけど
これがいつもの凛子さんなんだよね
シーツに残る昨夜の跡と部屋の隅に片付けられた玩具が入った箱を見て現実だったことを確認し
朝食の声が掛る前に寝室を出てシャワーを浴びた
あの玩具は凛子さんが片付けてくれたんだな・・・
いや、玩具だけじゃないな
確か昨夜は脱いだ服も散らかしっぱなしで寝たから・・・
ごめんなさい・・・次からは僕も一緒に片付けします
いつもの凛子さんといつもの朝、「もしかすると」と、いってらっしゃいのキスを期待しても・・・
結局はいつもの朝で、いつもの通勤路を駅に向かって歩いた
電車を降りると伊藤と合流し、会社に着くと主任の上島さんが机に向かって何かの確認か準備をしている、これもいつもの光景
だが、いつもと少し違ったのは高岡さんが部長に捕まっていた事だ
例のプロジェクトのトラブルの事でリーダーである高岡さんを・・・と思ったが
「それでよ、勝ってた分を全部つっこんでやったんだよ」
(なんだ・・・ 競馬の話しか・・・)
「それでどうなったんですか?」
(高岡さんも災難だな、トラブルの真っ只中で朝礼前にやっておきたい事があったと思うけど)
「はっはっは 俺の顔を見て察しろ」
(顔見る前に声聞いただけで分かりましたよ おめでとうございます)
「おっ、きたきた こっちこい」
「あ、おはようございます」
(僕も自慢話聞かされるのかな・・・)
「やりやがったな」
「え?」
「とぼけるな、結果知ってるんだろ」
「んー 何の事です?」
「は?これだよ、これ!」
師匠が出してきたのは馬券だ
馬単でFHのボックス買い、二通りを5千円ずつ買ってもらっていたんだ
僕と凛子さんの誕生日買いで期待していなかったこともあり、すっかり忘れていた
まぁ、買ってもらった馬券の事を忘れてたのは他の事情もあるんだけどね・・・
「本当に結果は知らないんですよ、当たったんですか?」
「おう、大事に財布にしまっとけよ」
「はい」
(当たってるのか!? って事は二番人気のHからF、一番人気が飛んで結構付いたんじゃないのか?)
9月7日は僕の誕生日 頑固なクソ親父には感謝しないが 母さん、この日に僕を産んでくれてありがとう!
そんな感動も束の間で、朝礼前に配当を調べて驚愕した
当たっていたのは凛子さんの誕生日のF−H、配当は13800円の万馬券
という事は・・・ 5000円の138倍・・・
僕は嬉しさよりも恐怖を覚えた
こんな勝ち方していいのか・・・
今まで競馬の調子が良い時ほど何故か凛子さんの怒りに火を点ける事が多くなっていた
今の僕は絶好調ってレベルの話しじゃない、神の域に達している
この先、どんな不幸が僕を待っているんだ・・・
僕は凛子さんの怒りの業火に焼かれてしまうのか!?