淫習
31 Re: 淫習
武井
2019/02/22 (金) 09:42
No.26755
「ワッショイ!」
子ども神輿は、爆竹の雷鳴する中練り歩いて、最後に神社に到着した。
餅投げの拾う準備を、集った人達が一斉に始める中、輿神物の対面が奉納されている。

!ん!?
「あの!面・?。」
何処か見覚えのある一対の能面・。
何処にでも在る物だろうが、際立って迫力ある形相の鬼と、誰にでも幸せを与えそうなタレ目の福・。
御開帳した神棚を前に、凌と言う青年が鬼面をかむって、妻が福面をかむって、陰陽の儀式で使った御神具に違いない・・。

子ども達は、母親に渡されたレジ袋を持って、場所取りに向かって行った。
嫌がるかと思いきや、そこは子ども、母親の手を引っ張ってでも行こうとする。

「御供えの、餅を投げさせて頂きます!」
おおー!

元服の装いでも、体格の優れた躯をしたのが、一目瞭然な青年と、普通に極平凡なGパン姿の白巫女衣を羽織った中年女性が、お祓いを受けたばかりの、鬼と福の能面をかむって、餅を撒こうとしている。

「かっこいいー!」
「おめでとう!」
鬼の能面の青年には、祝福の声が飛んでいる・。
圧巻だ!・。

「お疲れさまぁー!」
「労ってねー!」
福の能面をかむった女性には、労いの声が掛かる・。一方で・。

「おお!若けー!」
「若い者好きぃー!?」
「俺もヤりてぇー!」
雑踏に紛れて、耳を塞ぎたくなる言葉も、所々から木霊して・。