淫習
2 Re: 淫習
武井
2016/08/07 (日) 14:43
No.23482
今置かれている状況から逃げることはできそうにないことは妻の口調からもわかりました。
妻も決心して、私に言ったのでしょう。
外の世界を見た妻にとっては、この風習を違和感あるものだと気付いたはずです。
そして、それを私がどう受け止めるのか。
正直、その場で余裕を持って受け止めることはできませんでした。
なんといって良いのかわからない苛立ちが私の胸をかきむしりました。
過疎化してしばらくぶりに行われると聞いた時、私達夫婦の運命を恨みました。

しばらく、私達は拒否をする方法がないか模索しました。
しかし、法的に倫理的に色々考えても、大事に至らざるを得ず、結果、妻の実家との絶縁しか導きません。
妻はそればかりはと私に懇願しました。
離婚できればとさえ思いましたが、愛しい妻と別れるのは耐え難いものです。

最終的には悲痛にも似た義父の電話がかかってきた時、私達は決心せざるを得ませんでした。
今回の相手は集落の長の血縁者らしく、風習を完遂しなければならない事情があると涙ながらに義父は訴えました。
「申し訳ない、申し訳ない」と電話向こうで頭を下げているのが想像できました。
私達夫婦は、この神事に臨むことに決めました。