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遍歴
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土屋
2026/05/23 (土) 22:39
No.32760
父が長期の海外出張に出た週末、我が家のリビングはいつものように母の親友たちの喧騒に包まれていた。
母・土屋千春、45歳。大手出版社でバリバリ働いている。若くしてオレを産んだから、中学の頃は友達から人気があった。要は「綺麗なオバサン」。目尻の上がった大きな目、通った鼻筋に厚めの唇。今も美貌と均整の取れたスタイルを維持している。本人も意識しているのか、見た目に手を抜くことがない。耳にかけたミディアムの髪、ゆったりとしたオフホワイトのサマーニット、Vネックにのぞく鎖骨とダイヤ。彼女には常に華やかな女の匂いが漂っていた。
そして、その母の周りには似たような女たちが集まる。IT企業で働く自由奔放で派手な美人の典子さんと、経営者の妻でおっとりとした良妻賢母タイプの薫さん。3人は学生時代からの親友で、事あるごとに我が家に集まってはワインを空けている。
オレ、裕一は20歳の冴えない大学生だ。いつものように自室に籠もっていたが、猛烈に喉が渇き、足音を忍ばせてキッチンへ向かった。
リビングとキッチンを隔てる曇りガラスのドア越しに、女たちの笑い声が響いてくる。冷蔵庫を開けようとしたオレの手は、典子さんの甲高い声にピタリと止まった。
省略・・ここ
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Re: 遍歴
土屋
2026/05/24 (日) 02:37
No.32761
翌日、オレは震える指で自分のスマホから、典子さんの番号にメッセージを送った。昔、オレが初めてスマホを与えられた時、「記念すべき連絡先第一号になってあげる!」と半ば強引に交換した番号だった。
数時間後、大学の休み時間に着信があった。
『ちょっと、あんたから連絡なんて驚いたわよ! もしも裕一じゃなかったら、新手の詐欺かと思って怒鳴りつけてやろうと思って電話したんだからね』
快活な声。オレを「あんた」「裕一」と呼び捨てにするその響きが、不思議と心地よかった。
オレは言葉を濁しながらも、「どうしても相談したいことがあるから、会えないか」と頼み込んだ。典子さんは『いいよ、ちょうど明日なら午後時間とれるから』と快諾してくれた。
省略・・ここ
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