空白の日々に
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Re: 空白の日々に
小田
2026/07/26 (日) 16:14
No.210739
踊り場のところで一瞬立ち止まって、階下を覗き込むのですが、その様子がとても悪戯っぽく、
振り返ってVサインですから、開いた口が塞がりません。
階段の途中に菊本さんが居ない事を確認した理由も意味も理解できますが、私に伝える手段と
しては何ら緊張感も感じないのですから、それを楽しんでいる様にしか見えません。
数分で帰って来ると思ったのですが、トイレにも入ったようです。
私に待つように言った事から、飛び入りの私だとしても、流れの中に紛れ込ませることもあり得る
と思えるのです。
それは、越智に掛けた携帯の内容からも、その話しは見えないのですが、彼女の性行為を見せる
理由がハッキリしている以上、この後何かあるとしたら、私を帰す理由などどこを探してもある筈
もないのですから、越智としては好機でしかない筈です。
翻って、彼女の思いを今の段階では推し量れないとしても、越智とは意味合いが違っても、
”性行為を見せる”ことをラッキーと思っていなければ、悪戯っぽい仕草も出来ない筈です。
思い巡らしていると、待つ時間も長く感じられません。
私のところに戻ってきた彼女が、先程のポーチとローターとリモコンを戻したポーチをトート
バッグに入れて、再度私の隣に座ります。
「考えてくれました?」
「ん?・・・ナニかな?」
「抱いて欲しいってお願いしたでしょ?」
目線をトートバッグにも何かを示唆する仕草もしません。
越智のオンナは私と二人でも不変だと言っているのですが、先程の様子をどう説明するのか、
不思議でしかありません。
「そう言えば・・・会えるのかな?」
「その日に・・・決まったも同然よ。莉子ちゃんから連絡があると思うわ」
「今でもいいんじゃないか?」
「莉子ちゃんから。私は・・・そう決めてるから。お返事は頂けないの?」
「できるだけ・・・これでいいかな?」
「OKってことでしょ?」
「平野さんに叱られそうだね、はははっ」
「そうなれば、でしょ?」
「なれないのかな?」
「なれるわ、うふっ」
「叱られても?」
「なれるしかないの、小田様も分ってるでしょ?」
「はははっ、なれるようになる、かい?」
「うふふっ、楽しいわ・・・」
耳元に唇を付けて、とても小さな声で、
「・・・愛してる・・・」
安心できる一言ですが、彼女もそう理解したから発したと思えるのです。