空白の日々に
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Re: 空白の日々に
小田
2026/07/20 (月) 15:06
No.210597
直ぐに戻って来ると思っていたのですが、数分経っても戻って来ません。
美味しくないコーヒーがもっと不味くなると最後の一滴を飲み干して、水で喉を洗い流した時に、
携帯が鳴ります。
上着の内ポケットから取り出すと、登録していない番号です。
切って戻すと、また掛かってきます。
放置してもいいのですが、彼女を待っているのですから時間はあります。
『もしもし・・・』
『良かった!出てくれないんだもの。二階まで行かないといけないでしょ?』
彼女です。
『戻って来ないのか?』
『お食事はまだでしょ?』
『そうだが・・・』
『ピラフかスパゲティなら用意できるの。一緒に食べない?』
スピーカーなら迂闊なことは言えません。
『一緒に?』
『3人で・・・いいでしょ?菊ちゃんってお料理が上手なのよ。私も手伝うから、お食事と一緒に
戻るわね』
見せたい性行為の前哨戦かもしれませんが、それへの過程なら受けるしかありません。
『あぁ、じゃ、ご相伴にあずかるよ』
『良かった!待っててね?うふっ』
いつもの事ですが、待つのは長く感じるものです。
他にすべきことがない時は、どうしようもなく長く感じられます。
それでも15分も待たずに、二人が戻って来ます。
私の前に彼女、その隣がマスターこと菊本さんです。
坐る前に、彼女がトートバッグを私の隣に、マスターの前の椅子に移動させます。
「遅くなってごめんね?早くしようと思って私と同じタマゴサンドにしたの。言った事と違うけど
・・・私が作ったの、美味しかったらいいけど。スパゲティは菊ちゃんなの」
二人分のタマゴサンドが入った少し大きめの皿が私と彼女の前に、菊本さんはミートスパゲティ
ですが、大盛りのようです。細身のきゃしゃな体つきの割には、食が太いのかもしれません。
「小田様、どうぞ!うふっ」
「じゃ、遠慮なく・・・あぁ、まずまずかな?」
「曖昧なのね?」
「食レポは僕には難しいよ」
「そうなの?・・・私も・・・」
一口食べて、
「・・・菊ちゃん、あ〜ん!・・・うふふっ、美味しい?」
表情は変わりませんが、目が笑っています。