空白の日々に
40 Re: 空白の日々に
小田
2026/06/27 (土) 12:31
No.210162



分っていたのでしょう、直ぐに脱いでトートバックの上に置きます。
少しでも見えないように、平野さんは彼女の体に寄り添います。

「オメコとどちらが好きですか?」
「はははっ、今じゃないだろ?」
「えっ?・・・」
「その時だね、分るだろ?」
「えっ?はい・・・分りました。ご主人様、戻しても?」
「いいだろ・・・じゃ、行くか?」

急いでTシャツを着て、立ち上がって直ぐに彼の腕に右手を廻して、

「小田様、私の気持ちは一目瞭然でしたか?」
「かな?分かり易かったと返答するよ。あれだね、”てんこうせんむなしうするなかれ、
ときにはんれいなきにしもあらず”、だよ」
「ありがとうございます。いいお返事を聞かせて下さいね?・・・えっ?・・・チュッ!・・・
じゃ、その時に・・・」

私の左頬に唇を触れさせて、振り返って歩き出そうとしたいずみに、

「何だ今のは?」
「故事なの。神様は私達の味方ってこと・・・好き勝手な事をしても、必ず助けてくれるって」
「小田さんだぞ、おかしいだろ?」
「狭義に捉えたらね、好き勝手って、セックスの事ね。だからね、セックスって何をしても
神様が助けてくれる。転じて、罪にはならないってことなの。そうでしょ?」
「理解が早いね・・・流石・・・」
「ご主人様のオンナでしょ?」
「はははっ、返答に困るね」
「行くぞ・・・」

歩きながら、

「・・・売春も罪にならないのか?」
「被害者がいないでしょ?だから・・・」

遠のいていく彼女の声が、非常に懐かしく思えてきます。
ここまで話せるとは思っていなかった事が、嘘の様です。

いずみと代わって椅子に腰を下ろした平野さんが、

「小田さん、いずみちゃんとお話しが出来たわね。さっきの・・・そうだわ、教えてくれないの?」
「何かな?」
「人が悪いわ。いずみちゃんに聞けって言った事、内緒なの?」
「いずみも気にしていなかっただろ?忘れていいことだからね」
「ご主人様の態度が急に変わるって、おかしいでしょ?」
「そうだね・・・そう遠くない時に耳に入るかもしれないから、それ迄待ってもらおうかな?」
「待つのは得意じゃないわ。いずみちゃんは待たせて欲しいって、お願いしするのよ。
早く逝く人って大嫌いって、ハッキリ言うのって、いずみちゃんらしくないと思わない?
大人しそうに見えるのに、セックスは大好きなんて誰も思わないと思うのに、”凄い”の一言、
それしか言えないかな?小田さんは大変だったのかなって、気の毒に思える程よ」