空白の日々に
36 Re: 空白の日々に
小田
2026/06/21 (日) 15:53
No.210051



”えっ?”と驚いた表情から一瞬真顔になったと思った時には、笑顔が近付いて来ます。
振り返った彼女に、

「客にするだろ?」
「うん・・・小田様・・・」

首に両手を巻き付けてキス、濡れた唇を首筋まで這わしてきます。
とても小さな声で、

「ありがとう・・・」

それだけです。
彼に聞かれても言い訳できるワードですから、泣いていたとは言え、とても冷静な判断ができる
のですから、心は残っていると思いたくなります。

私から離れた彼女に、

「じゃ、一件落着だね?」
「うん・・・ごめんなさい。気分を悪くさせて・・・」

振り返って彼の顔を見ます。

「そうだな・・・いいだろ。時間の調整だが・・・莉子から連絡させるから。お願いしろ!」
「小田様、いずみを抱いて下さい。きっと喜んで頂けると思いますから」
「その時だね。それより・・・」
「そうだったわ・・・」

彼の左腕に両手を巻き付けて、

「・・・どうしたらいいの?」
「だから・・・小田さん、続きを・・・莉子、説明だろ?」



平野さんと私は元に戻って、先程の説明の続きです。

「ごめんね?何だか騒がしかったわね」
「まぁ、落ち着いたのなら、良しとしないとね」
「凄い剣幕だったでしょ?約束を守らないといっても、いずみちゃんはお客様の了解をもらって
いたのよ。あれはないわ、いずみちゃんが可哀想だわ」
「経緯が分らないが、手を出すこともあるのかい?」
「それはないわ。いずみちゃんも私も商品なんだもの。傷が付けば商品価値が落ちるでしょ?」
「納得の説明だね。今からもそうあって欲しいが、望み過ぎかな?」
「経緯からお話しするけど、私から見たいずみちゃんとして聞いて欲しいの。
その時、いずみちゃんがどう思っていたとか、何を考えていたとかは確認していないから、
彼女とはズレがあるだろうって理解して聞いて欲しいの」
「二人で話すことは?」
「今はないかな?・・・知り合った頃は、ご主人様とはまだ会っていなかったから、色々と
お話しはしたわよ。でもね、一ヶ月以上前になるかな?売春するようになってからは、二人になる
事はほとんどないし、聞きたくないと思うけど、いずみちゃんはご主人様にべったりだから、
お客様のお相手が終われば、もう離れないって感じでご主人様の・・・これからのお話しにも
出てくるから・・・チンポを咥えてるのよ。誰にも渡さないって・・・あのお話し知ってる?
いずみちゃんがご主人様に話してたのを聞いたんだけど」
「それに纏わる?・・・あれかな?ペニスを切断した、何と言ったかな?・・・思い出したよ、
”阿部定”だろ?」
「ご主人様も私も聞いた事なかったから、”嘘だろ”って本気にしなかったのね。そしたらね、
”信じなくてもいいけど、私は本気だから”って。”切るのか?”って笑っていたけど、もしか
したらって思ったんじゃないかな?それだけ好きってことでしょ?」
「そうだろうね・・・いずみを狂わしたのは間違いないようだね」
「ほんと普通じゃないわ、小田さんって。どうしてそんなに落ち着いていられるの?
そう言えば、さっきの事も・・・何かあるんでしょ?」
「いずみが示唆した事かな?」
「難しく言わないでよ。どういうことなの?」
「いずみに聞いてみるんだね」
「えっ?いずみちゃんが・・・」