空白の日々に
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Re: 空白の日々に
小田
2026/06/20 (土) 23:41
No.210044
「もしかしたら?」
「それですよ。いずみちゃんを覚えてるでしょ?」
「ご執心かな?」
「愛人にしたいと莉子ちゃんが言っていたからでしょ?」
「違うのかい?」
「そうじゃなくてね、越智さんが放さないのは分かってるから、面白がってるんですよ」
「それでも本気だと?」
「まぁ、三拍子そろった女性はそう再々現れるもんじゃないでしょ?」
ここでも三拍子です。
同じフレーズで茶化してみます。
「まさか、飲む、打つ、買う、じゃないだろ?」
「はははっ、男なら・・・美人でエロいのに頭がいい、欲しいでしょ?」
「美人でエロいは何となくだが、頭がいいとは到底思えなかったね」
「話すと知性が分かると言うでしょ?」
「体で話す?」
「ピロートークでしょ?体で話すなんてできないですよ。責められて息も絶え絶え、”アヘ、アヘ”
ってもんじゃない、声も出なくなる程ですからね。エロさでは最高の女、それに美人ときたら、
自分のモノにしたくなるのは分るでしょ?」
「ところが、問屋が卸さない、かい?」
「越智さん次第だけど、条件次第かもしれないですね。いずみちゃんとは?」
「あの日が初めてだからね。まぁ、大胆な行動も自然にできるようだから、違和感がないのが
有難いんだろ?」
「言ってましたよ。小田さんにアレを見せても乗って来ないと、ほんとですか?」
「見せられるだけじゃね。実践あるのみ、僕の信条かな?はははっ」
「納得ですね。ところで、越智さんとは?」
喜多さんの口から出る名前が、いずみを囲っている男だと推測できます。
「彼と?それは内緒だよ。僕の立場もあるからね。喜多さんは理解出来るだろ?」
「ですよね。口は堅い方ですから、心配はいりませんよ、はははっ」
その日から、彼女からは何の音沙汰もありません。
当然でしょうが、この前の日曜日に私を呼び付けたのは、彼女はその男、越智のモノだと認識
させる事が、その目的だったと言えそうです。
それが事実なら、平野さんから経緯を聞く理由が、非常に稀薄なように思えるのです。
鉄論ありきなら、全く持って必要もない無駄な時間に思えてきます。
敢えて、説明する理由があるとしたら、彼女が嘆願した可能性も浮上してきますが、一条の光
だけを頼りにするには、余りにも弱すぎるのです。
ところが、”去る者は追わず、来る者は拒まず”を理解している彼女ですから、その説明から何か
見えるモノがあるとしたら、平野さんに会う価値はあるかもしれません。