絆のあとさき 4
95 Re: 絆のあとさき 4
小田
2024/04/21 (日) 13:40
No.191376



「うん・・・レストランで話したことでしょ?観られて興奮する事ね?・・・あっ?その前に
ブラウスをワインで汚したことを話すわね」
「それか・・・ウエイトレスの女性、名前を聞いたが・・・まぁ、それはいいとしても、
前に聞いたように上手く隠すね。いずみの腕が時折見えたけど、ブラウスを脱いでいるとは
思えなかったし、カーディガンも着るんだから、何だかマジックを見ているようだったね」
「アレでしょ?直視できないものね。時々なら断続的でしょ?現実と推測のどちらが勝るか?
妄想ってそういうことでしょ?」
「なるほどね。ここでもいずみマジックかい?」
「ほんとだ!そう言えば良かったかな?うふっ」
「タクマさんがこちらを見ているから、顔を上げるタイミングが難しかったね。
そもそもワインの理由だが、飲めないのにと思うだろ?」
「あのね、タクマさんが再会を祝ってって、それで。飲めないのは知っているのよ。
それでもって、仕方なかったの、口を付けるだけならって。でも、見えなかったかもしれないけど、
腕を絡まして飲むの、何て言うの?」
「クロス呑みかな?経験がないから間違っているかもしれないが、友情の証とか言うらしいよ」
「腕を交差するから、そう言うのね?タクマさんは再会の祝福とか言ってたけど、ワインに
口を付けたのはいいのよ、直ぐにキスしてくるんだもの。”えっ?”って思った時にはワインが
ブラウスに。少しだけだったけど、シミになるでしょ?でね、カーディガンを着ることになったの。
カーディガンの着方って変だと思ったでしょ?」
「まぁ、あり得ないね。分かる人にはセンスがないと思われるだろうけど、ブラウスを脱いだと
なると、選択肢はそれしかないものね、はははっ」
「笑わないでね?あなた以外の人って鈍感なのかな?特に変な目で見られなかったわよ」
「見て見ぬ振りだろうね?それはいいから、続けろよ」

恥ずかしいという風に、抱き付いてきます。

「ねぇ、もっとくっついてもいい?」
「今もかなりだろ?乗っかるのかい?」
「それは・・・あっ?タクマさんを想起したでしょ?」
「彼とはそうしてるのかい?」
「いつもじゃないのよ。その時によるけど、してるかな?」

正直も考えものですが、嘘も方便は使って欲しくない状況ですから、納得するしかないようです。

「全て話すのは難しいとか言ってただろ?乗っかるのは思い出したからなのか?」
「うん・・・ほんと難しいでしょ?隠すとかじゃなくても、全てなんて無理って分かるもの。
だからね、話していて”あれ?”って思い出すことってあるでしょ?今のはそうなの。
あのね、乗っかるって繋がったまま・・・挿入したままでお話しするの。
セックスしてるのにしていないような、そんな状態なの」
「やはりだね。彼の体力、チン力かな?侮れないね、はははっ」
「あなたね、笑うところじゃないでしょ?ほんとは話したくないでしょ?だって、あなたに悪い
ことしてるって思ってしまうんだもの。それでもお話しする私っておかしいと思わない?」
「僕が容認しているからだろ?そう理解しているのなら今更だろ?」
「あなたは聞きたくないのは分かっているのよ。でも、話すのが私の義務なんだもの。
セフレとは所詮セフレなの。あなたとは次元が違うんだもの」
「だから話す?それでいいんだよ。僕が仮に聞き流したとしても、いずみは誠意を示したことに
なるからね。大いに発言してくれたまえ、はははっ」
「開き直ってるの?そうなの?」
「何も・・・無の境地だよ。いずみに任せているんだから、いずみの責任で行動すればいい。
間違ったことにはならないと信じているからね」
「うん、”絶対に絶対はない”ってあなたは言うでしょ?でも、声を大にして言えるもの。
”問題になるような事は絶対にない”って、何度でも言えるもの。
あれ?聞き流しって無視されてるってこと?うふっ」
「その方が好都合だろ?僕に気を遣わなくて済むからね」
「そうだとしても、セックスの詳細は話したくないかな?それなら今夜のように観られる方が
いいかな?あなたを意識せずに話すのってほんとに難しいもの。あっ?でも、独り言だと思えば
いいのね?あなたは傍に居るのに居ないと思えば・・・できるかな?できる限り事実を事実として
話すように努力するから・・・でも、聞き流す事ってできるの?」