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[10594] (妻)洋子 裕次郎 投稿日:2009/02/07 (土) 13:57
 洋子へのジェラシー(1)

 林田夫婦と交換を終え、別れ際にご主人に丁寧にご挨拶をした。
 そして奥様の顔を見ながら
”静香さん、今日は素晴らしい身体を愉しませてくださって、あ
りがとうございました”
 静香さんの目が、一瞬キラッと輝かされた。
”福田さんって、礼儀正しいのね。これにこりず又お互い愉しみ
ましょう”
と言ってくださったので
”本当ですか。やめられない、とまらないのかっぱえびせんです”
 とユーモアで私の期待を表現した。

 帰宅の途中、大和寿司の看板が見えた。洋子が
”あなた、お寿司が食べたいわ”
 と言った。私もお腹がすいていたので同意した。
”へ〜い、いらっしゃい”
 威勢のいい声がした。一見の客だけに、カウンターは遠慮して
テーブル席にし、ビールと特上寿司2人前を注文した。コップに
ビールを注ぎ、とりあえず乾杯をする。出来上がったお寿司が並
び、洋子が一つ口に入れて噛み砕いているうちに、だんだん下を
向き動かなくなってしまった。

”洋子どうした。気分でも悪いのか”
”−−−”
 急にものも、言わなくなってしまった。
”どうしたの、林田さんにいやな事を要求されたのか”
 しばらくして、蚊の鳴くような声で
”わたし、乱れちゃったの。あんなに感じるなんて”
”エッ、感じた?それ本当か”

 わたしの胸に悪性の腫瘍がしこったような、不快感に襲われた。
 それを吐き出すように
”太田黒さんのとき感じなかったのに、なぜ林田さんのときは感
じたのだ”
”だってこの前、礼子さんを抱いたあなたの顔は、満足しきった
顔をなさっていらっしゃったわ。だから今日、洋子も愉しもうと
思って抱かれたの。でも考えていた以上に林田さんのテクニック
は上手で、イヤというほど感じさせられてしまったの”

”そんなに感じるなんて”
”洋子もそう思う。あんなに感じるなんて、常識では測れないよ
うな、変化が身体に起きたの”
 この言葉に悔恨とも、焦燥とも、恐怖とも付かぬ、黒ずんだ感
情が胸に満ちた。まるで今までのわたしとのセックスが、否定さ
れたような気持ちになった。

”感じたと言うけれど、どう感じたのだ”
”どこがどうだったと、言葉では言えないけど、イキ過ぎて怖い
くらい良かった。だからあなたに悪くて、これから洋子、どうな
っちゃうのかしら”

 夫婦交換とは、女が主体の遊びであることは知っている。妻の
歓びは自分の歓びと、受け入れることが基本中の基本なのだと、
夫婦交換をなさっている男性は皆さん言う。だが男の気持ちを裏
側から見れは、別の面が見えてくる。

 他人の妻を抱かせてもらうのだから、自分の妻を相手に提供す
るのは、交換のルールであり当然のことである。自分も妻も納得
しての行動なのに、なぜか私を含め、男は身勝手な生き物のよう
である。自分が承知していながら、他人に抱かれて快感を得たと
話されると、その方の妻を抱いたことなど忘れて、自分の妻に嫉
妬してしまう。

 この時は、感じたと言う洋子が許せなかった。

 お寿司の勘定を支払ったのか、タクシーをどこで乗ったのかも
覚えていない。タクシーが玄関に止まる。靴を脱ぎ、あがりかま
ちで私は洋子を背後から抱きしめた。
 洋子が(痛い)と声を出すほど力まかせに、乳房を握りしめた。
林田さんに洋子が、取られそうで不安なのだ。洋子の上体を引き
寄せ、そのままの姿勢で、さらに愛撫を続けようとすると
”だめよ、こんなところで”

 私が嫉妬しているの知りながら
”いったい、どうなさったの、玄関でからまるなんて”
”洋子が、ほしいんだ”
”まあ〜、新婚の時みたい。でもここではイヤよ”
 胸に矢が刺さったような、痛みが走った。
”今、正常じゃ無いんだ。洋子は平気なのか”
”ここは私たちの家よ。こんなところでいたずらしないで、ベッド
へ行きましょう”

 洋子を思いっきり両腕で抱き上げ、そのまま寝室へ運び、ベッド
の上に降ろした。私は布団お端を上げベッドに降ろすと、一気に抱
き寄せた。洋子も林田さんの匂いを私に抱かれることで消したいの
か、洋子の方からひしと寄り添い、私の求めるまま唇を出した。

”今夜は好きにして”

[Res: 10594] Re: (妻)洋子 裕次郎 投稿日:2009/02/07 (土) 19:19
“俺たちの旅は、まだ始まったばかりだ!”

        完

※裕次郎先生の次回作にご期待ください

[Res: 10594] Re: (妻)洋子 裕次郎 投稿日:2009/02/07 (土) 21:32
 間違って、先に進みました。機械に弱いの。ごめんなさい。