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[51434] 出張先の妻は 最終章 飯坂 投稿日:2010/04/26 (月) 19:32

その日結局僕たちは一歩も外には出ず、二人で何度となく情事と楽しんだ。
新婚時代でもこんなことはなかった。自分でもどうしてしまったのかと思うほど精力が沸いてきた。
日中に二度ほど宅配やセールスなどの来客があり、妻を裸のまま対応させようかといじわるな考えを起こしたが、さすがにまだ僕にはそこまでさせる勇気はなく、妻はその時だけ服を着た。
妻が戻ってくると、また妻を裸にしてどんなセックスをしたのかと聞く。
日が暮れてくると僕たちはベッドルームにその場所を移した。少し体力が萎えてくると、妻はその口で僕に元気を与えてくれた。さらには僕の前立腺を直接刺激してくる。植村から教え込まれたと言っていた。

「フェラチオは好きじゃなかったんじゃないか?」

献身的に僕のペニスを口に含む妻に聞いてみた。

「・・・あまり見ないで・・・恥ずかしいから・・・今でも抵抗はあるのよ・・」

「これまでの人にもしてあげたのか?」

妻にとってつらい質問でもきちんと答える約束をしていた。

「・・・望む人だけはね・・・でも、天野さん以外はみんなして欲しいと言ってきたけど・・・」

ということは4人の男のペニスを口に含んだということか。

「・・わたし・・・あなたが最初の人だったでしょ・・・だから、あまりこういうことを知らなくて・・あなたのことを傷つけることを言ってしまったとずっと思っていたのよ・・・・」

そう言うと妻は僕のペニスに再び絶妙な刺激を与えてくれ、僕は活力をみなぎらせていった。
今日の妻は僕の言うことを何でも従ってくれた。前から後ろから、その日僕は何度も妻を絶頂に導くことが出来た。

こんな日々が永遠と続くのか、また数ヶ月もすれば淡白な毎日に戻ってしまうのか今の僕にはわからない。ただ妻には今日の日のようにいつまでも艶のある妖艶な女の香りを残しておいて欲しいと真剣に思った。すでに午前になろうとしていた。

「わたしたちはこの後どうなっていくのかしら?」

もう何時間もベッドの中に僕たちはいた。

「きみはどうしたいんだ?」

「もう、後戻りは出来ないことはわかっているわ・・・私はあなたが決めたことに従います・・・別れたいというなら・・・それでも・・・」

妻は裸のまま僕に寄り添ってそう言う。妻の体温を感じながら『手放せるものか』と心の中で思った。

「最初に言ったろ、僕はきみを愛おしくてたまらないと・・・だから決してきみと別れたりはしないよ」

妻が不思議そうに僕を覗き込む。そんな妻の表情までもが今日は愛おしく感じられる。

「でも、私がしてしまったことは・・・もう消せないわ・・」

「消すことなんてないさ、今のままの亜季が好きなんだよ、これからもずっとそのままでいいのさ」

「どういうこと?」

「今までどおり、きみは年に数回、出張などのときに他の男に抱かれる・・・そして、そのことを僕に話してくれればいい」

「そ、そんなこと・・・もう出来ないわ・・」

「出来ないと言うなら、それでもいいさ・・・きみがしたくないのならしなくていいし、したくなったら我慢しなくてもいい・・・僕たちの夫婦関係はこれから新しく作っていけばいいのさ」

「・・あなた・・・」

これから自分たちがいったい何処に向かっていくのか、僕にも全くわからなかった。これで妻の不倫は終わりを告げるのか、あるいは僕たちの新しい生活の序章に過ぎないのか。ただ、僕の妻、亜季が愛おしくて、かわいくてしかたがない。そんな妻が僕以外の男に抱かれる。僕は嫉妬心で胸が張り裂けそうになるけど、それ以上に妻がどのような表情で悶えるのかを知りたい。そして、もしその場を目の当たりにしてしまったら、僕はどんな風になってしまうのだろう。
そんな思いでその日の長い一日は終わっていった。



第一部 完

[Res: 51434] Re: 出張先の妻は 最終章 リロンテ 投稿日:2010/04/26 (月) 19:37
ああ・・・涙で前が見えません・・・
お疲れ様でした・

[Res: 51434] Re: 出張先の妻は 最終章 まこと 投稿日:2010/04/26 (月) 22:00
お疲れ様でした。
私も同じ状況下に置かれ、悔しさと同時にパートナーへの愛情を再認識させられました。
惜しむらくは、情事の状況をもっと詳細に記述いただきたかったとスケベな私心です。

[Res: 51434] Re: 出張先の妻は 最終章 愛読者1258 投稿日:2010/04/26 (月) 22:18
飯坂さん、

最後まで投稿頂き、誠にありがとうございました。
大変お疲れ様でした。
続編を楽しみにしております。

[Res: 51434] Re: 出張先の妻は 最終章 あきゅら 投稿日:2010/04/26 (月) 22:44
大変良い作品でした。
最後まで凄く興奮したまま読むことが出来ましたが、
最後はやっぱり切ないですね。
もし続きがあるなら是非、投稿ヨロシクお願いします。

[Res: 51434] Re: 出張先の妻は 最終章 与太郎 投稿日:2010/04/27 (火) 11:13
毎回惹き付けられる内容を読みながら 頭の中で想像したり 私も妻に浮気を実践させていた当時を思い出しておりました。

どのように奥様が変化していったのか? 
夫婦の心がぴったりと密接し 淫らな そして潤いのある性生活を築いた性の遍歴を披露してください。

ぜひ 続編をお待ちしています。

[Res: 51434] Re: 出張先の妻は 最終章 さど 投稿日:2010/04/27 (火) 11:26
飯坂さん、大変お疲れ様でした。
文章も読みやすくよくまとまって引き込まれましたよ。

「第一部 完」、となっているのでこの後の展開も期待しています。

[Res: 51434] Re: 出張先の妻は 最終章 中村紀洋 投稿日:2010/04/27 (火) 14:51
素晴らしい。私ならどうするのだろうか。感慨深い作品ですな。