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[46339] 家庭訪問・30 公務員 投稿日:2009/10/08 (木) 17:19
 男が家庭訪問にやって来なくなって、半月あまりが過ぎた。私は再就職をし、新しい職場にも徐々に慣れてきたところだ。私は宅配会社に就職した。重い荷物を車に積み降ろしし、一軒一軒の顧客の元へと配達する。一つ一つ、一軒一軒配達しないと仕事は終わらない。道に迷うこともある。雨が降ることもある。私はこの仕事が気に入ってしまった。まるで生き方を指南しているような仕事だ。一つ一つ、解決していく・・・。

 私と妻は、互いに見ているだけで幸せを感じるほどの生活を始めだしている。新しい仕事についても、妻は応援してくれている。前のように安定した収入ではない。それでも妻は毎日、明るく私を送り出してくれるのだ。
 妻は、私が男と死闘をして、男を入院させたことを感づいているかもしれない。何しろあの死闘の夜、私はボロボロの服装で帰宅したのだから。妻は何も言わなかったが、何も思わないわけがない。それはつまり、私に、妻と男の関係を知られていると、気づいているということだ。

 一つ一つ、解決していくのだ。たまたま進む道にあった穴にはまって、そこから這い出してまた進むことを諦めてどうする。落とし穴なんていくらでも出てくるかもしれない。私は妻と二人で、一つ一つ這い上がっていくのだ。
 妻の父親のように、進むこともせず、何もかも投げ出してはいけない。あの男、峰垣のように、たった一つの落とし穴に執着して、出て行った夫人を許すことも頭を下げることもしないで、身を滅ぼしてはいけない。

 そうだ、私は妻と歩んでいくのだ。




 しかしあの男は、どうして私の名前を出さなかったのか?そんな事を思ったのは、配達中に、堀田から聞いた、あの男が入院している病院の近くを通りかかったからです。そして私は、病院内に車を入れていた。駐車場に車を止め、病院の大きな建物を見た。

 私はため息をつきながら、病院の入り口に向かいました。一体何をしようというのだ。男に、なぜ私と堀田の名前を出さなかったか聞くというのか。馬鹿なことだ。あの男のプライドでもあろう。襲われて落とされたなど、あの男の自尊心が許さないのだ。やめよう。そう思って、入り口の手前できびすを返し、車に向かおうとした時です。私は視線を感じて、横を向きました。
 車イスに乗った、パジャマ姿の、白髪が目立つ初老の男性が、目を見開いて私を見ていました。あの男だ。峰垣だ。

 「ひいぃっ!」

 男は、怯えきった目で私を見ていました。そして、震えるような声を出して、車イスの向きを変え、逃げるように必死に車輪をこいで行くのです。私を何度も振り返るその目は、恐怖の目でした。男が建物の角に姿を消した時、私はあまりの虚しさに目がくらみました。
 私がとどめを刺しにきたとでも思ったのか。馬鹿な。ならばなぜ、私の名前を出さなかった。私を社会的に葬る事が出来た筈ではないか。何故だ・・・。

 もういい。仕事に戻ろう。私は駐車場に戻り、車に乗り込みました。ほんの数秒、タイミングが狂えば、私は違った人生を歩んでいっていたかもしれません。荷物を取ろうとでもして、後ろを振り返って、前を歩く妻を見逃していたりしたら・・・。エンジンをかける指先が震えて止まりました。
 妻が、駐車場を横切って、病院に入っていった。何しに、来たのだ?何しに?指先の震えが、全身に広がりました。私は車を降りて、走った。

 病院のロビーには、妻の姿がなかった。私は受付に行き、健太の小学校の名前を言い。男の病室を聞きだしました。私はエレベーターに飛び乗った。
 エレベータを降りると、そこにも受付があった。私は病室番号を言い、看護師が指差す方へ早足で歩いた。広い病院だ。廊下の突き当りを曲がった時、ちょうど妻の姿が、向こうの突き当りを曲がって消えたところだった。私は急いだ。突き当たりに差し掛かった時、後ろでガラッと扉が開く音がした。振り向くと、車イスの白髪の男性が、私が来た方向へ向かっている。男だ。あの男だ。
 引き返すと、男はエレベーターの中へ入って、閉まる扉に見えなくなったところだった。階を示すランプは、最上階を示していた。私は受付の看護師に尋ねました。エレベーターの最上階は、病院の屋上に出れるらしい。私は妻が消えた廊下をたどっていきました。階段を上って。屋上の扉に行き着いた。目の前が、暗くなってきました。




 ギイィ・・・
 重い鉄の扉を開き、広い屋上に出ると、洗濯物やシートが物干し竿にはためいていました。誰もいない。しかし、動く影があった。向こうの給水塔の向こうから、人影が動いている。動悸がしました。目の前がチカチカした。私はもつれる足でその給水塔に向かいました。コンクリートの壁に辿り着いた時。男の声がした。

 「驚きましたよ。来てくれたのですね、健太君のお母さん」

 私はそっと、顔をのぞかせた。車イスの男と、私の妻が、向き合っていた。

 「お美しいですな。久しぶりに見るお母さんは。体が疼くのでしょう。それで来たのですね。私もお母さんに会えなくて、たまらなかったのです。さあ、見せて下さい。健太君のお母さん」

 妻が無言で、ブラウスのボタンを外しだした。男は生唾を飲みながらその妻の姿を見ている。パサリと脱ぎ去ったブラウスを下に落とした妻。真っ白な美しい肌が、太陽光で光ってますます美しい。妻は細い両腕を背中に回し、ブラのホックを外した。ブルンッと、豊満な乳房が、こぼれ弾んだ。男が、涎を垂らしながら、声を荒げたのです。目が血走っている。

 「は、早く触らしてくれ、健太君のお母さんっ。も、もっとこっちへ寄ってくれっ」

 妻が、両手を伸ばす男へと近づいていく。触れられる距離に来た途端、男は両手で妻の乳房をわしづかんだ。ぎゅうぎゅうと揉みしだいている。

 「うおお、これだあ・・・。この柔らかさだ。このすべすべの肌。ムチムチの大きさ。これだあ・・・。もっと寄ってくれ、お母さん。乳首を吸わしてくれ、健太君のお母さんっ」

 車イスから落ちそうなほど身を乗り出す男は、一歩前に出た妻の、イチゴ色の乳首に吸い付いた。左右の乳房を交互に揉みしだきながら、左右の乳首を交互に吸いまわしている。男が妻の手を取り、パジャマの股間に押し付けた。

 「私は腰の骨をやられてね、まったく役立たずになってしまったのです。やぶ医者は、もうセックスは無理だと言った。たのむ、健太君のお母さん。リハビリをしてくれないか。お母さんなら、私を復活させることが出来る。週に一度、家庭訪問に行ってお母さんを喜ばしたんだ。今度はお母さんが、病院にリハビリに来てくれないかっ。もし復活したら、また家庭訪問に伺いましょう。また二人で、激しく燃えようじゃありませんか。さあ、たのむ、健太君のお母さんっ」

 妻が、車椅子の前に膝をつき、男のパジャマのズボンに両手をかけた。そして、必死で腰を上げる男から、ずるりとズボンを下ろしたのです。パンツの隙間に手を入れた妻は、取り出した。
 妻が取り出した男の男根は、柔らかく亀頭をうなだらせていました。妻はじっとそれを見つめた後。唇を開いた。

 「おおうっ・・・お母さん・・・ううぅっ・・・健太君のお母さん・・・」

 男の男根を含んだ妻の頬が、すぼまっていく。
 一つ一つ解決していく・・・。その土台さえ、実は出来ていなかったのではないか・・・。
 
 

[Res: 46339] Re: 家庭訪問・30 美帆 投稿日:2009/10/08 (木) 17:47
はじめまして。いつもドキドキしながら読ましていただいております。わたしも此方に投稿しているものなんですが、奥様の行動が気になります。これからも楽しみにしています。

[Res: 46339] Re: 家庭訪問・30 まぁ 投稿日:2009/10/08 (木) 17:48
29で終わったと…多くの読者がそぅ思った事と・・・

それが、私には想いもよらない展開。
奥様の心の中が全く見えなくなりました

この後の展開が本当に気になってしまいます。
素晴らしいですよ。

公務員さん

[Res: 46339] Re: 家庭訪問・30 とりりん 投稿日:2009/10/08 (木) 18:16
まさか、まさかの大どんでん返し!
ハッピーエンドかと思いきや、我々の予想をはるかに超える展開!

これで終わり・・・ってこと無いですよね^^

これからが真のクライマックスだと期待しております。

[Res: 46339] Re: 家庭訪問・30 あのね 投稿日:2009/10/08 (木) 19:59
らくださん、まだ途中でしょ〜
全くせっかちなんだから。
熱くなりすぎ〜

[Res: 46339] Re: 家庭訪問・30 むむむ 投稿日:2009/10/08 (木) 20:17
女の性か、はたまた復讐か・・・気になります!

[Res: 46339] Re: 家庭訪問・30 ちゃららん 投稿日:2009/10/08 (木) 20:43
やはり奥さんと向き合わないと何も解決しないと言う事ですね

クソ教師ともハッキリ対決した方が良いなぁ相手は元公務員さんに怯えてるようだし…

[Res: 46339] Re: 家庭訪問・30 まとり 投稿日:2009/10/08 (木) 23:23
奥様は、いなくなったかつての自分の父親と男を重ね合わせてるのかもしれませんね。
脅迫されていたわけでもなく、男に対する愛情のようなものでしょうか。
だとしたら、私を捨てるなと旅立つ公務員さんを必死で止めたのは解せないですね。
どちらの男も手放したくないということですから。

いよいよクライマックスが近づいてるんでしょうか。
最後まで期待してます!!

[Res: 46339] Re: 家庭訪問・30 まとり 投稿日:2009/10/08 (木) 23:34
もう一言言わせて下さい。
細かい心理描写、言葉の使い方、話の展開、どれをとっても素人の文体とは思えません。
本当にプロ並みの文章のように思います。
素晴らしいです。
公務員さんの文章力、尊敬します。
こんな素敵な読み物を読ませていただいてることに感謝と尊敬の念をこめて。
連載には大変な労力が伴っているとは思いますが、最後まで頑張って下さい。
多くの方が期待していると思います。

[Res: 46339] Re: 家庭訪問・30 maru 投稿日:2009/10/09 (金) 05:03
奥さんがこのエロ教師にこうしてまで尽くす理由とは何なんでしょうか?
夫婦の絆を深め一件落着だと思われたところにこの展開…気になります。
奥さんはこの男に対して性の未練が残っているとでもいうのでしょうか?
真意がわかりませんが、エロ教師はもちろん奥さんの精神状態も正常とは言
えないような気がしてきました。
奥さんを救うのか、それとも男と共に狂った世界に落ちるのを黙って見ているのか…
この先の展開が楽しみです。