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[37011] 他人のものへ…6 高田 投稿日:2008/11/25 (火) 17:39
ついに始まってしまう…
妻が小谷に抱かれる…
それほど酒を飲んだわけでもないのに、
目がまわるような感覚と、心臓がやたらと早く脈打つのを感じました。

隣の露天風呂から聞こえた室内への戸を開ける音、
そして戸は静かに閉められました。

どのタイミングで覗きに行けばいいのか…
この時のために練って来た計画。
しかしいざその時が来ると、
なかなか自分の体を動かす事ができません。
相変わらずの速さで鼓動が鳴り、
それに合わせるように勃起した私自身も脈打っていました。

意を決し湯舟から上がります。

体を拭くのもそこそこに、浴衣を着込み静かに部屋を出ました。

照明を少し落とした廊下。
物音や話し声は聞こえません。

私と妻の部屋の前に立ちました。

入り口の戸と部屋の戸の間に玄関のようなスペースがあるので、
中の物音は聞こえません。

しばらく躊躇して立ち尽くしていました。


震える手で静かに戸を開けます。

玄関部分に入り戸を閉めると、
微かに物音と声が聞こえてきました。

布の擦れ合うような音…

そして小さく聞こえる妻と小谷の話し声…

心臓が爆発してしまいそうでした。


室内への戸を静かに、少しだけ開けました。

薄暗く落とされた照明ですが、
中の様子はなんとか見えます。

布団の上に座る妻。
後ろから包むように小谷が座っています。

妻は少し小谷にもたれ掛かるようにし、
小谷は妻の耳元に口を近付け何か話しているようでした。

「美和ちゃん…」

「ん…なに…?」

「一応聞くけど、本当にいいの?
もし止めておこうって思うなら、言っていいよ。」

「うーん…わかんない…
自分でも本当にいいのかどうか…
ヒロくんが望んでする事だから、
裏切りじゃないとは思うけど…
ずるいかも知れないけど、小谷さんにまかせようかなって…」

妻はそう言って、また小谷に頭を預ける格好になりました。

小谷は黙って妻の顔を横に向かせ、
唇を重ねていきました。

初めて目にする、
妻が私以外の男とするキス…

妻はいつも、自分から舌を出す事はなく、
受け入れるように少し口を開きます。
私とする時と同じように、妻は目を瞑り身を委せていました。

小谷と妻の吐息…
そして小谷の舌が妻の口の中に受け入れられ、
二人の舌と唾液が絡み合う音だけが聞こえます。

小谷の濃厚で丁寧なキス…
妻の雌としての性は、少しずつ目覚めていました。

力を抜いてもたれ掛かっていた体を、
小谷の方に向け直します。
両手は緊張からか、少し強張った状態で小谷の膝の上に置き、
頭を支えられてキスを続けていました。

妻の後頭部に添えられた小谷の手は、
とても優しく感じられます。

「…っ…うっ…あ…」

吐息に混じって不意に漏れた妻の声。
体も僅かにピクッと動いたのが見えました。

小谷の片方の手が、妻の胸元に入っています。

浴衣の襟から差し入れられた手が、
妻の敏感な部分を捉えていました。

妻は小振りな乳房ながら感度の良い乳首をしており、
冗談で小さい乳房をけなしたりすると、
「小さいからこそ敏感なんじゃない。」
と対抗してきます。

そんな妻の乳首を、小谷の手が弄ぶ様子。
浴衣越しの動きしか見えませんが、
妻が否応なしに体を反応させてしまう姿は、
ある意味妻が犯されているかのような錯覚とともに、
強い興奮を感じました。

妻がかなり敏感な事に小谷は気づいたのか、
無言のまま、それまでよりも執拗に乳首を弄ぶ動きを見せます。

妻は不意の攻撃に声を漏らしてしまったものの、
それを恥ずかしく感じているのか、
必死で声を殺しているようでした。

しかし妻がどんなに頑張っても、
乳首の感度を落とす事はできません。

声を抑えても体はピクッピクッと反応し、
そのたびに小谷の膝に置かれた手に力が込められます。

声を漏らさないように集中している分、
舌を絡め合っている口許からは、
初めよりも激しい吐息が漏れ始めました。

妻がすでに興奮し、快楽を感じているのは明らかでした。
恥ずかしさもあるのか顔は紅く染まり、
額やうなじがうっすらと汗ばんでいます。

妻の性感帯を押さえ、余裕の表情で責める小谷とは、
まるで逆の立場になっている妻でした。

その時、私の居る方に体を向けている小谷が、
私の存在に気付きました。
私はまだ妻に存在を知らせないようにジェスチャーをし、
小谷も微かに頷きます。

「はぁ…はぁ…」

妻の荒い息遣いだけが聞こえる室内。

小谷は唇を離し、妻の首筋へと口を付け始めました。
さらに妻の浴衣を、肩からはだけるように下げかけます。

「いい?」

耳許で囁く声に、妻は無言で頷きました。

ゆっくり妻の腕が抜かれ、
腰ひもの辺りまではだけられた浴衣。

淡い灯りに照らし出される妻の半裸体…
見馴れた背中がやけに艶っぽく感じられました。


つづく

[Res: 37011] Re: 他人のものへ…6  ジヤスト 投稿日:2008/11/25 (火) 21:17
「 寝とられ」の緊張と興奮、同じ体験者として当時の事を思い出し懐かしい気持ちになりました。 次回を楽しみにしてます。

[Res: 37011] Re: 他人のものへ…6 雄吉 投稿日:2008/11/26 (水) 11:55
精緻で臨場感のある文体に引きずり込まれました。行間に漂う間が想像力を掻き立てます。続編楽しみにしております。