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[34248] 面白い妻(13) 妻の恋人 投稿日:2008/09/07 (日) 21:18
 メールを受信した時は着信音もバイブレーションも何もなかった。
 ただ赤い着信ランプが点滅するだけだった。

 メールの受信が終わって、メールを確認した。

 期待していた送信者の名前の欄には、私のなりすまし用のメールIDが
表示されていた。
 残念ながら、メールIDは登録されていなかった。

 私はそれを確認するとすぐに受信したメールを消し、
 また、忘れずに受信履歴も消して痕跡が残らないようにした後、妻のバッグに
携帯を戻した。


 さて、、、妻がつかめない。
 昼間のメールの相手が誰かを確認できなければ、妻の罪をつかむことはできない。
 
 このまま土曜日を迎えても、妻は待ち合わせの場所に行くだけであり、待ちぼうけ
をくらうことにしかならないだろう。
 それでは意味がない。。。
 意味がなくなるどころか、妻が何らかの異常を感じて、後の手が打てなくなる。

 時間がない。
 土曜日は中止にしなければ。。。
 それから次の手を考えるか。。。


 妻は風呂からあがって、少しばかりテレビのニュースを見て、いつもどおり
私より少しあとの時刻に床についた。

 私は土曜日の策をあきらめ、次の手を考えていたので、なかなか眠れず、
頭だけが冴えていた。

 「あとひと息がなかなか思うように進まない。
  地味だが、とりあえず携帯の登録者を一人ずつ見みるしかないか。
  見てどうなるわけではないけど、登録者の中にいるのは確実だろう。」
 と、ひとりごちた。

 興奮も虚しさも愛情も混じった複雑な心境だった。


 妻は、毎朝起きてからリビングで携帯を充電する。
 夜はいつもバッグの中にいれたままだ。

 バッグは私と共用しているウォークインクローゼットの中にある。
 
 「まずはやるしかない」 
 
 今の時刻は1時を回った。

 もし、寝ている妻が起きて気づいたら、クローゼットには私の荷物もあるので
なんとか言い訳すればいい。

 息をひそめ、クローゼットの前に立って、そっと扉を開けた。
 目的のバッグはすぐに見つかった。

 私は、静かに少しずつ、静かに少しずつ、バッグのファスナーを開けていった。

 真っ暗なクローゼットの中、真っ暗なバッグの中で、
             妻の携帯電話は、赤い着信ランプを点滅させていた。
 心拍数が急に高まった。

 携帯を取り出して画面を見ると、メッセージの文字が。

 『新着メールあり 1件』

[Res: 34248] Re: 面白い妻(13) ken 投稿日:2008/09/07 (日) 21:25
面白い!早く、続きを。

[Res: 34248] Re: 面白い妻(13) もっこりん 投稿日:2008/09/07 (日) 21:58
早く早くお願いします!