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[30581] 魔性【番外編29】 樹氷 投稿日:2008/04/15 (火) 17:00
「なぁ…もう止めようや?・・」

欲情し桜色に染まっていた明美の表情に赤身が増して、目が瞬時に充血して行った。

充血して大きく見開いた二つの瞳が私を凝視している。

液晶の画面からは相変わらず妻の切ない官能の声が流れ続けていた。

赤く染まった明美の顔が見る見る色を失って、青ざめて固まって行く。

[ゴクッ‥ッ‥ 」

明美が何かを飲み込むように喉を動かした。

「もう十分やないか?

昨日【Z】で、オドレに言われた言葉…

[女を舐め過ぎやないの?]って言われたやないか?

ワシはワシで感じ入る物があったんや。

あの時に‥違うやり方もあったんやないか?

きちんと話しをして、分かって貰う事に多少時間が掛かったとしてもや。
ワシは、オドレに‥明美に‥惨たらしい事をして、その心に深い傷を残させてしもうた。

ホンマに悪かったと思う‥
済まんかった思うてる。」

私はソファーから立ち上がり、固まったままの明美の前に立った。

「ごめんな。

ホンマに申し訳無かった。
許してくれ‥

明美もこないな事で無駄な時間を使い、回り道せんで自分の道を見つけて幸せになってくれ‥。」

私は深く腰を折るようにして頭を下げた。

私は、十数年前に冒した行為に対し、本気で後悔し懺悔していた。

「・・何を‥何を勝手な事を言うてんのや?

ウチのこの年月は何やったん?

まだ終わって無い!!」
ワナワナと唇を震わせ、充血した目を私に向けながら話す明美。

私は口を開く事無く、無言のままで明美の抗議の視線を受けていた。

この時の私には明美の卑劣なやりようにより家庭をメチクチャにされた怒りよりも、この長い年月の中でも萎む事無く、その怨念にも似た女の恨みの原因を作り出した自分の身勝手極まり無い過去を申し訳なく思う気持ちの方が本当に強かった。

「ウチは‥ウチはどうすればエェんや?・・」

呆けたように呟く明美。

私は私なりに精一杯の言葉で答えた。

「ワシら夫婦かて今回の事でどうなるか分からんやろ?

たった一日や・・

たった一日の事で、こないに不信感が広がり、ひびが入ってまうなんてな‥
もちろん放置はせぇへん。
夫婦としての十数年の重みが一日で粉々になってしもうたらかなわん・・
ワシの心の中かてグチャグチャや。

分かってや?頼むわ‥」
明美の瞳から滴が零れ落ちた。

[Res: 30581] Re: 魔性【番外編29】 樹氷 投稿日:2008/04/15 (火) 17:01
見る見るうちにその瞳から涙の滴を溢れさせ、ガクリと膝を折り曲げるようにして崩れる明美。

体を小刻みに震わせて、しゃくり上げるような鳴咽が続いた。

私はそれ以上の言葉も無く、泣きじゃくる明美を見詰めている事しか出来なかった。

どれぐらいの時間が経ったのだろう。

液晶画面に映し出されていた、妻とりょう氏の痴態もすでに終わっていた。

やがて、涙で顔をグシャグシャにした明美が、声をしゃくり上げるようにしながら

「・・ウグッ‥ヒクッッ‥わ、分かったわ‥
もうエェ‥ヒクッ‥ッ‥忘れたる‥許してやるわ‥ヒクッ‥ウグッ‥ 」
そしてヨロヨロと立ち上がり、私に背中を向けながら言った。

「ヒクッ‥ウグッ‥ッ‥コレ外してぇな‥ウグッ‥ッ‥ファスナー‥ウグッ‥ 」

[まさかまだ何か企んでいる訳じゃ無いよな?]
私は一瞬の躊躇の後に、意を決してボンデージのホックを外し、一気にファスナーを引き下ろした。

[パチッ‥ッ‥ジッ‥ッ‥ジジジ‥ジィ‥ッ‥]
「フゥ〜ゥ‥ ・・」

ボンデージの締め付けから解放されたせいか、明美は大きく息を吐き出した。

「ん‥ん‥張り付いて脱ぎ辛い‥ 」

[ピチッ‥キュッ‥キュッ‥パチッ‥ キュッ‥ッ‥]

ボンデージに隠されていた上半身があらわになり、明美は左右の手を腰にやり、ボンデージと皮膚の間に滑らせてグイッと腰を揺らしながら引き下ろした。

[キュッ‥ビチビチッ‥ギュッ‥ッ‥ ]

ボンデージは裏返り、ダラーンと、裏地を情けなく見せながらクロッチ部分に装着された極太のリアルディルドだけが明美の発達したヴァギナに深く埋没して繋がっている。
[ハァ‥ハァ‥ン‥ン‥ングッ‥ッ‥ゥ‥ 」

右手でディルドの根元を掴み、大きく息を吐き出し下腹部に力を込めてディルドを引きずり出す明美。

[ズリッ‥ズルズル‥ズルン‥ッ‥ ボトッ‥ン‥ッ‥ ]

重量感のあるディルドが引き抜かれ、明美の右手に握られたディルドは床に投げるように落とされた。
その瞬間、ディルドの重みで連結されていたボンデージも明美の体から勢い良く抜け落ちた。

涙でグチャグチャになった顔を私に向けた明美は
「ヒクッ‥ウグッ‥ッ‥」と、治まらぬ鳴咽を漏らしながら

「ウグッ‥ッ‥こ、これもう要らんから外して‥‥ ヒクッ‥」と、クリフットに妖しく輝くピンクゴールドの三連ピアスを指さした。

[Res: 30581] Re: 魔性【番外編29】 樹氷 投稿日:2008/04/15 (火) 18:23
しゃくり上げるような鳴咽を漏らしながら

「ヒクッ‥ッ‥これもう要らん‥外して‥ウグッ‥ッ‥」

この十数年の恨みの根源でもあるピンクゴールドの三連ピアスを指さす明美。

息を飲むようにして、その三連ピアスを凝視する私。

「ングッ‥壊してもエェ‥早く取って‥ヒクッ‥」

私は「あ、あ、分かった‥ちょっと待っててや」
と、工具箱から先端の細長いラジオペンチを持って来た。

明美はソファーに座る私の前に、脚を広げて立ち、左右の手で上から陰毛を引き上げるようにして三連ピアスの付いたクリフットを見せた。

先程まで極太のディルドが長時間挿入されていた淫烈からは、濃厚な牝の淫臭が漏れ流れ、白乳色の愛液がヌラヌラと発達したラビアを光らせていた。

私は鼻腔を突き抜け、瞬時にして股間をズキンと刺激する明美の持つ牝のフェロモン臭に耐えながら、震える指でラジオペンチを握り、ピンクゴールドの三連ピアスの輪の中心にペンチの先端の片側を入れた。

掌が、汗ばんでしまっている。
どうしたんだろう?
ペンチを持つ手に力が入らない。
喉もカラカラだ‥
口の粘膜が張り付いてしまう。

「フゥ〜・・・ 」

私は、一度大きく息を吸い込み、ペンチを持つ手に力を込めた。

[パチン‥ッ‥ ]

甲高い金属音。

三つの輪が連なったピンクゴールドのピアスは積み重ねられた因縁までも断ち切られた如くに切断された。

私は切断面でクリフットに傷を付けないように慎重に切断されたピアスを引き抜いた。

「ハァ〜‥フゥ〜‥ 」
ここで私はようやく、大きく吸い込んだ息を吐き出す事が出来た。

明美に許された安堵感と因縁のピアスを断ち切った安堵感が私の全身に広がって行く。

見上げると明美の顔は再び涙でグシャグシャになっていた。

しかしその顔からは険が取れ、長年の憑き物が落ちたように穏やかで優しげな表情になっていた。

[Res: 30581] Re: 魔性【番外編29】 ジュリ 投稿日:2008/04/15 (火) 18:29
最初からずーっと読んでるファンです。
私も今回初めて、ホッとしました。
これからの展開が、一段と楽しみになってきました!

[Res: 30581] Re: 魔性【番外編29】 樹氷 投稿日:2008/04/15 (火) 20:14
クリフットに長年着けられたピンクゴールドの三連ピアスを外して、憑き物が落ちたように穏やかで優しげな表情の明美。
私は痛々しく開いたクリフットのピアスホールを見て去来する物があり、胸がキリキリと切なく締め付けられた。

私は不意にその痛々しいピアスホールに[済まなかった。申し訳ない。]そんな感情が沸き上がり、そこに唇を押し当てた。

「な、な、何? アカンやろ? 」

困惑の中で、軽く身をよじる明美。

私はセックスがしたくて明美のヴァギナに、明美のクリフットにキスをしたのでは無い。

本気で痛々しさに胸を締め付けられ

[長い間ごめんな‥
痛かったよな‥ 。]

そんな気持ちでピアスホールに、ピアスホールを開けられたクリフットに包まれたピンク色の真珠にキスをしたのだ。

私は、舌先でピアスホールを優しく舐め続けた。
舌先にクリフットに包まれたピンクの真珠が充血し肥大して行く様が伝わって来る。

両脚をガクガクと震わせながら、そこから来る鮮烈な刺激に堪える明美。

クリフットのおよそ7センチ下の蜜壷からは一度は鎮まりかけた発情した牝淫臭が溢れ出し、私の鼻腔を強く刺激をした。
睾丸を揉みしだき、ペニスをズキンと刺激するような発情臭。

私は堪えた‥

ただひたすらクリフットを愛しむように舐め続けた。

「あぅっ‥あぁん‥アカン‥アカン‥

イ‥イッてまう‥

あぁ‥あぁん‥‥あふぅ‥あぅっ‥ うぐっ‥っ」

私の髪の毛を上から鷲掴みするようにしながら、内腿を震わせ果てた明美。

私は倒れ込むようにソファーにしな垂れかかる明美に

「分かってくれるな?
そこにも謝りたかったんや。
ワシが明美に出来るんはここまでや‥ 」

ソファーにしな垂れかかり、ハァ‥ハァ‥と喘ぎながら明美は、その上気させた顔でコクンと頷いた。

私は裸のままの明美にガウンを掛けてやり、履かれたままのブーツを脱がせてやった。

ひと心地ついた明美が自ら切り出した。

「で、アンタはどないしたいの?

ウチが、りょうさんに連絡して、居る場所聞いて、アンタを二人の居る場所に連れてけばエェの? 」

「あぁ‥そうや。
明美には面倒かけてまうけど頼むわ。
けどな、その前に聞きたい事があるんや?」

「何?何やの?
ウチの知っている事やの? 」

「あぁ知っている筈や。あのりょう言うんは、何をしている奴なんや?」

[Res: 30581] Re: 魔性【番外編29】 カメ吉◆Y9dFJs 投稿日:2008/04/15 (火) 20:36
樹氷さん 入魂の力作、連続投稿有り難うございます。

明美さん、結局、樹氷さんに心底、惚れていたんだね。
正直、参りました。

[Res: 30581] Re: 魔性【番外編29】 カル 投稿日:2008/04/15 (火) 21:21
なんだろ・・・
凄く ホッとしました。

[Res: 30581] Re: 魔性【番外編29】 明美ファン 投稿日:2008/04/15 (火) 21:44
明美さんの健気な女心が堪らなく意地らしいです。奥さんよりも明美さんと一緒になられた方が樹氷さんは幸せになれるような気がします。

[Res: 30581] Re: 魔性【番外編29】 じゅん 投稿日:2008/04/16 (水) 00:39
いやあ・・・なんといったら言いか・・・。
奥様が悪い訳じゃないんでしょうが、悪者にしか見えませんよね。
自分だけ欲望の虜になってる感じで、何だかもう・・・。

[Res: 30581] Re: 魔性【番外編29】 魔性ファン 投稿日:2008/04/16 (水) 02:22
いやぁ、凄いとしか言えない。
愛情を追求する姿勢の美しさ。。続き待ってます!