過去ログ

過去ログ：		ワード検索：条件：表示：
※探している投稿記事が見つからない場合は「過去ログ」のページを変更して再度検索してみてください

検索結果：3件

まどろむ意識の中、最近の和代の様子を思い出していました。
(昼間は相変わらず出掛けて居るみたいだけど、夜は家に居るようになったな…ふふ…やっぱり、あの『脅し』が効いたか…) あの日の晩にした大町の話が余程恐ろしかったのでしょう、取り敢えず夜に会う事は自重しているようです。いや、もしかしたら別れたのかもしれません。
最近は、ここ何年もなかった位に私に気を使い、夜には甘え求めて来たりします。私はそれを、いろんな理由を付けてはかわし来ました。
今更そんな態度で来られても困ります。それでも罪悪感からか、めげずに世話を焼く姿を見ても何の感情も湧きません。むしろ、今更遅いよ…的な、冷たい感情しか沸き起こりませんでした。
表面上は極普通の夫婦でいました。私からも、ボロを出さない程度に会話もしました。まあ、それでも今までに比べればかなり少ないですが…それは仕様がありません。そこまで簡単には割り切れませんから。
(まあ…別れようが別れまいが、今更どうでもいいさ…和代…読んで字の如く、『後悔』って物は後にするもんだな…ふふふ………) そんな事を思っていると、いつの間にか眠ってしまいました。

｢…なた…あなた！｣
どの位眠っていたでしょうか？目を開けると、そこには和代が立っていました。