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[79033] 寝とりと寝取られ 石橋 投稿日:2012/06/16 (土) 23:43
東京で家を建て、始めての単身赴任生活に突入。関西の某大学そばに社宅があり、そこでの一人暮らしが始まった。
40過ぎのおっさんの一人暮らしは寂しいもので、土日は本当に暇だ。この年になると、一人で出掛けると好奇の目に晒されるので、近くにショッピングセンターがあろうとも、行けるはずもない。
と言うわけで、町内の集まり程度のものには積極的に参加するようにした。要は、それしか外出の大義名分がないからだ。
ある年の話。近くの大学祭で、学生と一緒に催しをする事になり、当然私はそのメンバーにも入ることになった。そこで知り合ったのが入学したばかりの由江。この子との出会いが私の単身人生に一生忘れられない思い出を残す事になる。
それは寝とり?寝取られ?今でもよく分からない、ちょっと奇妙なお話です。

[Res: 79033] Re: 寝とりと寝取られ 石橋 投稿日:2012/06/17 (日) 08:52
共同作業する内に学生達と仲良くなったが、数名いる女性の中で比較的背が高くて可愛い由江は目立っていた。現役男子学生達の間では彼女を狙ってる奴は多かったかも。
この由江からの告白で私達は付き合う事になったが、正直驚いた。こんな可愛い子が私みたいなおっさんに興味を持ってくれた事もそうだけど、何よりも、妻帯者である事を知っていたにも関わらずの告白であった事、について。
彼女は、「本気で付き合ってくれなくていい。そばにいてくれるだけでいい」と言っていた。
今時の女の子の考え方に驚いたけど、スケベ心というよりも、無味乾燥な休日を過ごしていた私は良い話し相手が出来ると思い、友達としてお付き合いする事にした。「好きな男が出来たらすぐに言ってくれ。私は祝福するし、由江の前から消えるから」と言ったけど、これについては納得していないような感じだった。何しろ彼女は、本気の付き合いを私に求めていないと言いつつも、普通の男と女の関係を前提としていたから。

[Res: 79033] Re: 寝とりと寝取られ  投稿日:2012/06/18 (月) 09:03
羨ましいシュチュエーションですね。続き期待致します。

[Res: 79033] Re: 寝とりと寝取られ 石橋 投稿日:2012/06/19 (火) 15:25
土日は殆ど彼女の部屋にいた。一緒にビデオ見たりしたけど、一日の殆どは主に彼女の話の聞き役に徹していた。
でもこれが中々面白い。今の若い女の子の話なんて、今まで聞く機会なんか無かったから。普通の関係ではない私達は、二人で出掛けるわけにもいかず、最初一ヶ月間は只管彼女の部屋に入り浸り…………
でも彼女も大学生、成熟した一人の女、いつまでもこんな小学生みたいな付き合いが続くわけもなく、二ヶ月目に入った頃、ついにセックスしてしまった。
当然妻に対しての罪悪感は酷かった。が、それ以上に若い子の身体に溺れてしまった。最低だと思いながらも、土日は一日中抱き合っている、という事も当たり前なくらい堕落した生活を送るようになっていった。
由江は私が二人目という事で、最初はぎこちなかったが、毎週毎週何度も何度もセックスする事で、私色の女になっていった。
合鍵を貰ってからは更にタガが外れたようになってしまい、平日も早く仕事が終わった時など、そのまま由江の部屋に突入、文字通り下半身も突入させていたりもした……アホでゴメンなさい。

[Res: 79033] Re: 寝とりと寝取られ 石橋 投稿日:2012/06/19 (火) 18:46
転機が訪れたのは半年くらい経ってから。
会社帰りに社宅近くの大きな駅で途中下車、遅い夕食を取ろうとしていた時の事、吉牛の窓の外を何気に見ると彼女が歩いているのが見えた。しかも同級生くらいの若い男と一緒のところを。
手を繋いでいる、かどうかまでは見えなかったが、肩が触れ合うほどの距離で仲良く歩くその姿はどう見ても恋人同士。
私は激しく動揺した。自分の立場を忘れ、はっきり言って「あいつ何やってんだ!」と怒り心頭だった……

まあ、すぐに我に帰り、自分が恥ずかしくなった。
「本来の彼女のあるべき姿だろう?身を引け」と、自分自身に言いきかせたが……
とにかく彼女の気持ちをまずは確認する事からと思い、そのまま彼女の部屋に向かうことにした。

[Res: 79033] Re: 寝とりと寝取られ 石橋 投稿日:2012/06/20 (水) 11:59
合鍵で彼女の部屋に入って暫くすると、由江が一人で戻ってきた。いつものようにニコニコ。
晩ご飯食べた?とか、お風呂入ってく?とか、これもいつもの由江。
とても他の男とついさっきまで一緒に居たとは思えない。
俺は「軽く」聞いた。

「好きな男出来たら言ってくれよ。お祝いするからさ」
「何急に?好きな男って、石橋さんだけなんだけど、私(笑)」
「ごめん、今日一緒に男の子と歩いてるの偶然見ちゃった……仲良いのかい?」
「…………」

一瞬動揺していたけど、すぐに事情を話し始めた。彼は同じ学部で、入学以来仲良くしているとの事。確かに何度か告白はされているが、その度に断わっている。良い人だけど、石橋さんがいるから、と。

この話を聞いて妙な気分になった。
悔しいとか嫉妬とかもあるんだけど、それとは違う変な期待感?みたいなもの。由江が他の男と一緒にいる場面を目の当たりにして、私は少し気分が高揚していたのかもしれない。二人が仲良くしているところを見てみたいと思った。

「今日は飲み会あったから。その流れで一緒になってただけだよ」
「そう……でもせっかくだからそいつに応えてあげるというのも、ありかもよ」
「え?何言ってるの?」
「嫌いじゃないんだろ?」
「別に嫌いじゃないけど、好きなのは石橋さんだけだよ。なんでそんな事言うの?」
「由江と付き合う時に決めたでしょ。好きな男が由江に出来たら送り出してあげるよって」
「だからなんで?好きなのは石橋さんだけ!私の事、重くなったの?」

子供みたいにぎゃんぎゃん泣き始める由江。正直私も後ろ髪を引かれる思いはあったが、何とか納得してもらい、私の半年に渡る不倫生活は終わった。

[Res: 79033] Re: 寝とりと寝取られ 石橋 投稿日:2012/06/20 (水) 12:27
再びくたびれたおっさんの単身生活に戻ってニヶ月。土日の真昼間にスーパーに行くのは恥ずかしかったが食ってく為には仕方がない。スクーターで少し遠くのスーパーまで買い物に。

そしてそこで買い物をする由江を見かけてしまった。隣には例の男。
仲良く手を繋いで食品を手に取るその姿を見て年甲斐もなく動揺してしまった。

これから由江の部屋に行って手料理でもご馳走するのか……
そして、私達が以前していたように、一緒にビデオでも見ながらまったりするのか……
その後は……当然……

私は由江が男に抱かれる姿を想像し、やるせなさと嫉妬、そして興奮してしまっていた。

[Res: 79033] Re: 寝とりと寝取られ さど 投稿日:2012/06/20 (水) 13:02
初めてスレします。
僕も40後半から若い女性(当時23歳)と出会い、期待と不安の中年人生が始まりました。
石橋さんの気持ちに大いに同調しています。
大変でしょうが最後までの投稿をよろしくお願いいたします。

[Res: 79033] Re: 寝とりと寝取られ 石橋 投稿日:2012/06/21 (木) 10:42
もう終わった恋愛、まして不倫なんだし、とっくにケジメを付けたじゃないか。自分に言いきかせてもスーパーでの光景は、二ヶ月近くなんの変哲もない暮らしをしていた私にはインパクトが強過ぎた。
一人悶々としながら晩ご飯を食べていると携帯に着信……何と由江からだった。
アドレスからは消していたので、最初番号だけでは分からなかったが、開口一番「私だよ!」と言う明るい彼女の声ですぐに分かった。

「良かった!出てくれないと思った」
「そんな子供みたいな事しないよ。てか、驚いた。どしたの?」
「石橋さん、ちゃんと食べてる?」
「何とかね。元気そうだね」
「まあね……」

あまりにも以前と変わらない彼女の対応に、私も同じように応対、二ヶ月のブランクが嘘のようだった。

「あのさ……今日○○のスーパー行ってなかった?」
「行ってたよ。何で知ってるの?」
「やっぱり。私、石橋さんに凄く似た後ろ姿見たから……」
「てかさ、俺も見たよ、彼氏と一緒のところ」
「え?そうなん……何で声かけてくれなかったの?」
「いや、そりゃマズイだろ。彼氏の手前」
「……そっか……だよね」
「今部屋から?彼氏いるんじゃないの?」
「うん。でもお風呂に入ってるから……」

このシチュエーションを想像し、私は図々しくも少なからずショックを感じ、同時に言いようのない興奮を覚えた。

「そうか……同棲してるの?ひょっとして」
「ううん、まさか。それはないよ」

僅か五分程度の電話。特に何かを話したと言うわけでもない。元気でね、の一言でお互い電話を切った。

とっくにケジメを付けていた関係、でもスーパーでの出来事とこの電話で、私の中で再び由江の存在が心をかき乱し始めていた。
でもそれは私だけではなく、由江も同じだった。

その翌週の金曜日の夜、由江から電話があった。

[Res: 79033] Re: 寝とりと寝取られ 石橋 投稿日:2012/06/21 (木) 14:48
みすぼらしいご飯を食べ終わり、さて風呂でも…と思った矢先の電話だった。

「石橋さん?ごめん遅くに」
「大丈夫だけど、どしたの?何かあった?」
「うん……」

こないだと違って、浮かない様子だった。思いつめてる、と言う程ではないが、何かを言いたげな感じ。

「何か困った事でもあった?」
「ん……困ったというか、相談、みたいな?」
「ああ、俺でよければ何なりと」
「てか、あのね、今結構近くに来てるんだ」
「え?近くって、社宅の?」
「うん…」

私は動揺した。比較的近くには住んでいたけど、社宅住まいの私の立場上、女性が私の部屋に入って行った、若しくは二人が会話していた、という噂が立つだけでも大変な騒ぎになってしまう為、大袈裟ではなく、半径100メートル以内に近付けた事は一度もない。そもそも二人で外出する事など全くなく、デートは専ら由江の部屋で、という感じだったし。

「あ、ごめん、マズイよね、こんなの…ごめんね。帰ります…」

外は雨が降っていた。力なく笑いながら電話を切ろうとする由江に、思わず言ってしまった。

「ちょっと待って。Dの○○1号室だから」
「え?…行って…いいの?」
「その代わりコソッと入ってくるんだよ。鍵開けとくから」
「うん!分かった!有難う」

無邪気な由江の声だった。可愛いな……単純にそう思った。