お前の嫁さん貸してくれないか?
15 Re: お前の嫁さん貸してくれないか?
ゆずる
2024/05/02 (木) 18:32
No.197323
キスだけなら僕が良いと思っているという勝手な解釈から、キス以上の行為は絶対にしないことを条件にして、真紀も翔麻のキスを受け入れてしまったらしい。気がつけば終電の時間はとっくに過ぎてしまい明け方近くまでキスをしていたと言う。
途中何度も僕に電話や連絡を入れようか迷ったけど、今連絡したら、全て言い訳になってしまうと思い出来なかったと言っていた。
なんとかキス以上の行為には至らず、二人は虚脱感を残したまま軽い仮眠をとって今日を向かえた。そして、朝食を食べに早朝昨日のレストランに行ったという。
「真紀ちゃん、ゆずるに連絡しなくて大丈夫?」
「あー何て言おう…」
「大丈夫だよ、結局俺たち何もしてないし」
「したじゃん、あんなにたくさん」
「したって、キスだけでしょ?キスだけならゆずるもOKなんだし」
「キスだけじゃない、胸も触った」
キスをしながら翔麻が最初に胸を触ろうとした時は、約束が違うと真紀は抵抗したらしい。今日はキス以外は絶対にしないでと。
「さ、触ったって……ぶつかっただけだし」
「いや、ちゃんと揉んでました!それも何回も!」
「でも、ほんの数秒服の上からでしょ?…って、こんな事…俺は真紀ちゃんと言い争いなんかしたくないよ。俺、真紀ちゃんの事大好きだし、ゆずるともずっと親友でいたいと思ってるんだ。だから、真紀ちゃんとゆずるにはずっと幸せでいて欲しいと思ってる」
「親友でいたいと思っているなら、何であんな事!」
「ご、ごめん…俺が弱い人間だから…」
翔麻がそう言うとしばらく二人の間に沈黙が続いた。周りからは明け方の新婚夫婦のチワ喧嘩にしか見られなかったと思う。
「うーうん、わたしも悪かったの…直ぐに流されちゃって……部屋に戻ってチェックアウトしましょう」
二人はレストランで朝食を済ませた後、再び部屋に戻ってきた。
「真紀ちゃん、ほら、昨日遅くまでアレだったから汗かいたでしょ?シャワー浴びて帰ったら?」
「あー、そーだねー」
「真紀ちゃん先でいいよ、俺終わったら入るから」
「あ、ありがとう、じゃお先するね」
真紀がしばらく一人でシャワーを浴びていると…
・・・・ガチャ・・・
「ちょっ、ちょっと翔麻くん!!」
翔麻が裸で入ってきたのだ。
「真紀ちゃん、ごめん、俺、我慢出来なくて」
そう言うなり突然真紀に口づけしてきた。
「ちょっ、ちょっと、翔麻くん、キスだけだって言ったじゃん!!」
「だから、キスだけさ、最後にこのまま5分だけキスさせて欲しい」
二人はシャワー室で5分間裸のまま抱き合ってキスをしてからホテルをチェックアウトしたと言うのだ。それが本当に5分間だけだったのか、いささか疑問も残るが、真紀はキス以上の事は本当にしていないと言うが、それが本当かどうかは別として、会話の内容も含めて正直にここまでの話をしてくれた事が僕にとっては嬉しかった。