お前の嫁さん貸してくれないか?
14 Re: お前の嫁さん貸してくれないか?
ゆずる
2024/05/01 (水) 06:45
No.197303
二人がどうしていたのか、気にしていただける方があれば幸いです。とりあえず真紀から聞いた事を自分なりに咀嚼して取り急ぎ書き込んでみます。


前日に少し飲み過ぎた僕は日曜日の朝9時すぎに真紀が部屋に入って来るまで熟睡していた。
ゆっくり目を覚ますと、ベッド脇で僕を覗き込むように見ている真紀がいた。その顔を見た僕はとても安心した気持ちになり、真紀の手を握ると、そのままキスをした。真紀の服を脱がして全身にキスをした。その時の真紀の身体は、石鹸の香りが漂い、僕の知らない女の色気を感じた。そのまま黙って僕は真紀を抱き、真紀も反応よく応じてくれた。
「昨日の事、全部話すから…」
僕が果てた後、真紀は静かにそう話した。
「わたし、翔麻くんと一線だけは超えてないよ、それだけは信じて」
「いいんだよ、そんな事は、ただ昨日あったこと全部知りたい」
「わかったわ…全部正直に話すわ…」
そう言って真紀は昨日の事を、会話の内容に至る詳細まで全てを僕に話してくれた。
19時前にホテルのレストランに着くとすでに翔麻とお父さんがいたそうだ、食事をとりながらお父さんに翔麻のこと、仕事のこと、子供のことなどいろいろ聞かれたらしい。それに応える度にお父さんは笑顔で頷いていたそうだ。
「いつもコイツの彼女を紹介されても、1時間も話しがもたなかったが、あなたとなら2時間も話し込んでしまった」
お父さんはそう言って上機嫌だったらしい。
会食が終わって会計が終わり帰ろうした時に、
「真紀さん、遠くまでありがとう。明日もお休みなら、今日はもう遅いからここのホテルのツインの部屋を取ってあるから二人で泊まっていったらいい」
翔麻のお父さんは唐突にそう言い出し、部屋のキーを渡そうとしてきたようだ。
「い、いえっ、ダ、ダメですお父さん、結婚前に二人でホテルに泊まるだなんて!」
「えっ、さっき翔麻と一泊旅行したと…」
「あーっ、親父ありがとう、真紀は遠慮してそう言ってるだけだから、せっかくなんでありがたく泊まらせて貰うから」
結局二人でホテルの部屋に入って僕に電話をしてきた。電話の後は終電の時間が来るまで二人で話しをしていたそうだ。レストランで真紀がトイレに立った時、お父さんが真紀の事をえらく褒めていたとか。
「どーお?わたしの名演技。すごい女優さんでしょ?」
「うん、俺も真紀ちゃんがここまで俺の彼女役に徹してくれて本当に自分の彼女かと錯覚しそうだったよ」
「でも、翔麻くんだったらモテるからいくらでも彼女役してくれる女の子いるでしょ」
「真紀ちゃんが本当の俺の彼女だったら俺こんなにふらふらしてないと思う」
真紀の目を見つめて真顔でそう言うと、翔麻はゆっくり顔を近づけてきたらしい。
「ダメよ!昨日は演技の練習でしただけなんだから。それに、キスした事ゆずくんに話したから」
「えっ!話しちゃったの?」
「そうよ、私たちは隠し事のない夫婦なんだから」
「で、ゆずるは怒ってた?」
「うーうん、怒ってなかったよ」
「えっ、怒ってないの?」
「うん、怒ってなかった」
「じゃあ、キスはOKってこと?」
「さー?たぶんそーなのかもね」
「ふーん、そーなんだー」 
(チュ)
「もー! またー!」
「だってOKなんでしょ」
そんな風にして部屋でのキスが始まったようだった。